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公開日時 2019.04.26
最終更新日時 2022.04.06

現場監督が常識として知っていなければならない、建設現場で関わる人たちが持つ「資格」について,建築

技術士法における国家資格とは


科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、高い技術者倫理を備えた優れた技術者の育成を目的とした「技術士法」という法律があります。
技術士法には、「技術士」と「技術士補」の2つが定義されています。
ここからは技術士と技術士補について解説します。

技術士

技術士とは、上記の「科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、高い技術者倫理を備えた優れた技術者」という条件を満たしていることを技術士試験によって認められた人のことです。

技術士になるには、「技術士試験」の第二次試験に合格し、法定の登録を受けなければなりません。
技術士試験には第一次試験と第二次試験があり、第一次試験は誰でも受験することができます。
第二次試験の受験資格を得るには、後述する技術士補になれる資格を有した上で、以下の条件のいずれかを満たさなければなりません。
・技術士補として技術士を補助したことがある者で、補助した期間が通算4年を超える者。ただし総合技術監理部門については7年を超える者。
・人文科学以外の科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価に従事した者、またはこれらに関する指導の業務を行う者の監督の下に当該業務に従事した者で、従事した期間が技術士補となる資格を有した後通算して4年を超える者。ただし総合技術監理部門については7年を超える者。(なお補助的業務は対象外)
・人文科学以外の科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価またはこれらに関する指導の業務に従事した期間が通算して7年を超える者。ただし総合技術監理部門は10年を超える者。(既に総合技術監理部門以外の技術部門について技術士となる資格を有する者にあっては7年で可。なお補助的業務は対象外)
なお、上記の期間については、「理科系統の大学院修士課程または理科系統の専門職学位課程を修了した者。もしくは理科系統の博士課程に在学していた者で2年を限度として在学期間を減じた期間とする」という決まりがあります。

一次試験はマークシート式で、二次試験は筆記試験と口頭試験が行われます。
口頭試験は筆記試験に合格しなければ行われません。
一次試験が締まっているようなら、建設・環境・上下水道・衛生工学・電気電子などの細目が必要。
二次試験は21分野の技術部門に分かれており、平成30年度の場合、全体の合格率が10%程度しかない難関です。

技術士の資格を持った人は、その専門的な知識や高い技術力で、国・地方自治体・企業などの組織で活躍しています。
また、コンサルタントとして独立し、企業に対する技術指導や調査研究のほか開発途上国で技術指導を行っている人もいます。

技術士補

技術士補は、技術士法で「技術士となるのに必要な技能を修習するため、法第32条第2項の登録を受け、技術士補の名称を用いて技術士の業務について技術士を補助する者」と定義されています。
技術士を補助し、将来的には自身が技術士となるための資格といえます。
技術士補になる具体的な方法は、技術士第一次試験に合格し、技術士補として登録することです。
また、「指定された教育課程」を修了することで、技術士補として登録することができます。
指定された教育課程については、以下のホームページをご参照ください。
https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/000356.html

試験を実施しているのは「日本技術士会」です。
申込みや問い合わせについては以下のホームページを参考にしてください。
https://www.engineer.or.jp/

建築士法、測量法における国家資格とは


建築士法には「建築士」や「建築設備士」。測量法には「測量士」や「測量士補」についての決まりがあります。
ここからはこれら4つの資格について述べていきます。

建築士

建築士は、建築物の設計や工事監理などを行うために必要な資格です。
建築士には「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」があります。それぞれの違いを紹介していきましょう。
・一級建築士…あらゆる建築物の設計や工事監理などを行えます。
・二級建築士…延べ面積500平方メートル以下の建築物の設計や工事監理を行えます。
・木造建築士…1階または2階建てで、延べ面積300平方メートル以下の木造建築物の設計や工事監理を行えます。

建築士になるには、一級、二級または木造建築士の試験に合格する必要があります。
それぞれ学科試験と設計製図試験があり、両方に合格しなければなりませんが、一級の試験の学科試験に合格した場合、翌年度の設計製図試験を受験する時、学科は免除されます。
また、二級と木造建築士の場合、学科試験に合格すれば翌年度と翌々年度2年間の設計学科試験は免除となり設計製作図試験を受けることができます。

学科試験では、以下の4~5科目が対象となります。
・一級…計画、環境・設備、法規、構造、施工
・二級…建築計画、建築法規、建築構造、建築施工
・木造…建築計画、建築法規、建築構造、建築施工

一級建築士になるにはまず二級建築士となり、4年以上の実務経験を積む必要があります。
例外的に、以下の者については二級または木造建築士を経ずに一級建築士試験の受験資格を獲得できます。
・大学の建築または土木科卒業後2年以上の実務経験がある者
・3年制短期大学、高専の建築または土木科卒業後、3年以上の実務経験がある者
・2年制短期大学、高専の建築または土木科卒業後、4年以上の実務経験がある者
また、建築設備士となってから4年以上の実務経験を積んだ場合も受験資格を得ることができます。

二級または木造建築士の受験資格を得るには、以下の資格または実務経験が必要です。
・大学、短期大学、高専の建築学科卒業者または建築整備工
・高校の建築・土木学科卒業者で3年以上の実務経験
・7年以上の実務経験

試験実施機関は建築技術教育普及センターです。以下のホームページを参照してください。
http://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/index.html

建築設備士

建築設備士は、建築設備に関する知識や技能を測る試験に合格した人に与えられる資格です。
空調、換気、給排水の衛生や電気などの建築設備の高度化・複雑化に対応するために設立されました。
建築設備士となることで、設計や工事監理に適切なアドバイスを行うことができるようになります。

建築設備士になるには第一次試験(学科)と第二次試験(設計製図)の両方に合格しなければなりません。

受験資格には様々なものがあります。
まず学歴に関してですが、正規の建築、機械、電気またはそれらと同等と認められる類似の課程を受けていることが必要です。
その上で、以下の実務経験が必要となります。
・大学…卒業後2年以上
・短期大学、高等専門学校…卒業後4年以上
・高等学校…卒業後6年以上
これらの学歴と実務試験については、以下のホームページからご確認ください。
https://www.jaeic.or.jp/shiken/bmee/shiken-annai-2019.html#cms1

また、以下の資格を取得している人は、資格取得後2年間の実務経験があれば受験資格を満たします。
・一級建築士
・一級電気工事施工管理技士
・一級管工事施工管理技士
・空気調和・衛生工学会設備士
・第1種、第2種、第3種電気主任技術者
さらに、建築設備に関する実務経験が9年以上ある人にも受験資格があります。

測量士

測量士とは、測量に関する計画を作成し、実施する資格を持つ者です。

測量士になるには、以下の条件のいずれかを満たす必要があります。
・文部科学大臣の認定した大学、短期大学、または高等専門学校において、測量に関する科目を修め、当該大学などを卒業し、測量に関して実務経験(大学は1年以上、短大・高等専門学校は3年以上)があること
・国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設において1年以上測量士補となるのに必要な専門の知識及び技能を修得し、測量に関して2年以上の実務経験があること
・測量士補で、国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設において、高度な専門知識及び技能を修得すること

また、国土地理院が行う測量士試験に合格した場合にも測量士になることができます。
測量士試験に受験資格はないので、誰でも試験を受けることができます。
試験科目は以下の9科目になります。
・測量に関する法規及びこれに関連する国際条約
・多角測量
・汎地球測位システム測量
・水準測量
・地形測量
・写真測量
・地図編集
・応用測量
・地理情報システム

詳しい情報については以下のホームページをご参照ください。
http://www.jsurvey.jp/gansyo.htm

測量士補

測量士補は、測量士が作成した計画に従って測量に従事することができる資格です。

測量士補になるには以下の条件のいずれかを満たす必要があります。
・文部科学大臣の認定した大学、短期大学、または高等専門学校において、測量に関する科目を修め、当該大学などを卒業すること
・国土交通大臣の登録を受けた測量に関する専門の養成施設にて1年以上測量士補となるのに必要な専門知識及び技能を修得すること

さらに、国土地理院が行う測量士補試験に合格した人も測量士補になることができます。
測量士補試験に受験資格はなく、誰でも受験することが可能です。

測量士補の試験科目は以下の8科目になります。
・測量に関する法規
・多角測量
・汎地球測位システム測量
・水準測量
・地形測量
・写真測量
・地図編集
・応用測量

詳しい情報については以下のホームページをご確認ください。
http://www.jsurvey.jp/gansyo.htm

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