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高圧キャビネットとは?高圧キャビネットに収容されるもの3選を解説

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公開日時 2023.02.15 最終更新日時 2023.02.15

高圧キャビネットとは

高圧キャビネットとは、お客様が電気を供給できるように電力会社が用意する箱の事を指します。扉が2つ備えられており、左が電力会社、右がお客様となり実際に電気が流れております。

6600Vもの高電圧を地中から引き込むために設置する箱を、高圧キャビネットまたの名をピラーボックスといいます。

色は白に塗装されていることが多く、大きさは約1500mm四方程度で重さが約2t程度あります。

高圧キャビネットが必要となるパターンとは

高圧とは直流では750V、交流では600Vを超えるものを高圧としており、造船所などの工場でよく使用されています。

本来高圧を使用するためには工場などの建物内に変電所を設け変圧器を設置するのですが、そのスペースがない場合は高圧キャビネットを設置して工場に供給できるようにします。

設置については東京電力等の電力会社に委託することで設置が可能です。

地中配電エリアの場合

地中から電力を供給する場合に高圧キャビネットを設置されますが、この地中から供給するエリアが地中配電エリアです。そして、この地中から供給することを地中引込と呼ばれることがあります。

これにより、電柱が不必要になるため東京都ではこの地中配電エリアを増やして電柱の数を減らす政策が取られていたりしています。

景観・施工上電柱を建てられない場合

地中配電エリアの他に電柱から供給するエリアを架空配電地域と呼び、電力供給を受ける場所に1号柱と呼ばれる電柱を建て電柱上部に高気圧中断路器を設けて受電しています。

しかし、景観・施工上電柱を建てられない場合は、地中引込が可能なら高圧キャビネットを設置して受電を行います。

高圧キャビネットに収容されるもの3選

高圧キャビネットには責任分界点と呼ばれる断路器を収容します。

この断路器には「モールドジスコン」「ジスコン」「UGS」と呼ばれる3つのものを収容します。

ジスコンとモールドジスコンは断路器と呼ばれ、開閉器(スイッチ)による開閉が可能になりますので、点検作業などする際に必要です。

また、UGSは安全装置の役割を担っており、これらの工事をする際は電力会社が立ち会います。

高圧キャビネットに収容されるもの1:ジスコン

断路器とは、高電圧の電気回路に使用されるスイッチのことです。

その意味、役割は回路に電流が流れていない状態で回路の開閉を行う装置をジスコン(ディスコン)と呼び、単線結線図ではDSと記号で表記されています。

機能としては、送電系統を切り替える、保守点検を行う際に、機器を回路から切り離し安全に作業するために使用されています。

高圧キャビネットに収容されるもの2:モールドジスコン

モールドジスコンとは、ジスコンと同じ断路器です。東電の推奨で安全対策上、湿気や塵埃の多い箇所にはモールドジスコンの使用を推奨されています。

価格はおよそ30万円、耐久年数は10年ほどで、ジスコンとの違いは、モールドジスコンは樹脂で固めて操作できるようにした開閉装置です。

高圧キャビネットに収容されるもの3:UGS

安全面の確保ため地絡保護装置付きの高圧開閉器(GR付PAS・ugs)を安全装置として責任分界点の近くに設置されており、万が一事故が発生した時に安全装置が作動して被害が広がるのを防ぐ役割があります。

昔は、GRと呼ばれるものが取り付けられていましたが、これでは停電事故が起きた際に他の関係ない広い箇所に停電が発生してしまうので、それを防ぐためにUGSが必要になります。

高圧キャビネット内の責任分界点について

高圧キャビネット内の責任分界点について

基本的に電気設備の維持管理については電力会社と使用者で管理する場所が決められています。

そのため、電力会社と使用者の管理する場所の線引きを明確にするために責任分界点と呼ばれる点があります。具体的な位置は電力会社と使用者で協議を行い決めるため、すべて同じ位置にあるとは限りません。

高圧キャビネットの設置ポイント3つ

設置箇所には3つのポイントがあります。電力会社の配電経路に近いこと、点検の際の保守スペースを設けられること、キャビネットの下部にハンドホールを設けられることがポイントです。

電力会社から敷地の大きさや配管の種類、ハンドボールの寸法によってキャビネットサイズが変わるため事前協議が必要となります。

高圧キャビネットの設置ポイント1:配電経路に近い

電力会社の配電経路に近いことが良いこととされていますが、これは電力会社で設置基準にされている場合もあります。

主な理由としては、電力会社から送電される電気を効率よく伝達するためでしょう。

高圧キャビネットの設置ポイント2:保守スペースを確保

高圧キャビネットには、日常的にメンテナンスが出来るように前面に1.5mの保守スペースを確保できるように設計する必要があります。

主な点検としてケーブル配線や配電盤、変圧器、コンデンサ、断路器などの接続状況を確認しますので、構造を把握する必要があり、東電などの電力会社に点検を委託することが出来ます。

高圧キャビネットの設置ポイント3:キャビネット下部にハンドホール

キャビネット下部からの高圧ケーブルが入線となるため、W1.000×D1.000×H1.000の大きさを確保し、ハンドホールを下部に設ける必要があります。

ハンドホールは高圧キャビネット以外にも使用されており、メーカーに要望することで鍵や開け方など、仕様を所有者に合わせて変更することが出来ます。

ハンドホールとは

ハンドホールとはケーブルをキャビネットの中身に入れるための穴です。大きさはケーブルの曲げ半径、引き込み作業を考慮して1,000mm以上を基準とされています。

このとき使用するケーブルは東電の規格品またはそれと同等の性能を有したものを使用する必要があります。

また約束事として、A種設置工事を施した接地、アース線を引き入れることと、雨で浸水した時に水没しないように水抜き穴を設けることが必要です。

高圧キャビネットへの理解を深めよう

高圧キャビネットとは、高圧受電を行うために自立している断路器収容箱であり、地中から配電されるために設置されます。

本体は電力会社の手配となり、用途に応じてグレードがありそれを需要者が選定しなければなりません。電力会社は多数あり大きいところでは東京電力や九州電力など、地域によって電力会社が異なります。またメンテナスや点検を行ってくれる業者も存在しています。

キャビネットが必要の際、まずは地域の電力会社に連絡をして見積りを行い、仕様書などを活用して電力会社と協議していきましょう。ホームページや電話でも相談することが可能です。

高圧キャビネットの据え付け等、電気設備を使用しない作業を行う場合は資格を必要としません。ただ、UGSの取り付けを行う際は協会が定めた認定者となり、電気回路の操作などを行う際は、電気工事士等の資格が必要になります。


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