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建設業に於けるスラリーの用途とは?スラリーの特性3つに使用工事6選を解説

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公開日時 2023.02.10 最終更新日時 2024.01.25

こちらの記事では、建設業に於けるスラリーの用途についてご紹介いたします。

 


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スラリーとは

スラリー(Slurry)とは、粘土などの固体粒子が混ざった液体状の流動体の総称で別名泥漿とも言います。建設業界で使用するスラリーは、セメントを湿式法で製造する時に原料となる石灰石と粘土に更に水を加えて粉砕した泥状の物質を指します。

スラリー状の材料は様々ありますが、ここでは特に建設工事関連で使用するセメントスラリーについて詳しく解説します。

セメントスラリーとは

スラリーの中でも建設工事などで使用されるものは、セントスラリーと呼ばれるものが代表的です。セメントスラリーとはセメントと水を混合してスラリー状にした混合液のことを指します。

このセメントスラリーを井戸の中に圧送して固めるとケーシングを支持したり、地下で水などの液体の移動を防止したりできる便利な材料です。セメントスラリーと別の材料を数種類混合して施工することが多いようです。

セメントモルタル

セメントモルタルとはセメントスラリーの種類の1つです。セメントと砂を水で煉り合せたもので、一般的にモルタルと呼ばれているものは水分が少ない堅練モルタルと、水分が多い柔練モルタルの2種類に分かれます。

様々な土木工事で便利に使われるモルタルは、レンガ積みや石積み、瓦やタイルの貼り付けなど土木資材の接着剤としての役割を果たす重要な材料と言えます。水だけ混合すれば簡単に作れるインスタントモルタルもあります。

ポリマーセメントモルタル

ポリマーセメントモルタルとはセメントスラリーの一種で、モルタルと似ていますが性能は大きく異なります。ポリマーセメントモルタルの異なる点は、セメントモルタルと同様セメントと砂と水を混ぜて作りますが、セメント混和用ポリマー材が入っていることが挙げられます。

ポリマーセメントモルタルは、耐震補強や防水、防錆、防食などの様々な機能を持っており、水和反応で硬化するので湿った状態のまま施工が可能です。

建設業に於けるスラリーの用途とは

建設業に於けるスラリーは、フライアッシュにセメントなどを添加して水と混合してスラリー状にしたものです。流動性が良く、自己充填性もあり、セルフレベリング性能に優れるため、様々な建築工事や土木工事で使用されます。

流動性が高く狭い場所でも入り込むため、その特性を活かして便利に使用できる材料です。建設業での用途について詳しく解説します。

狭隘部の充填・埋戻材

建設業で使用するスラリーの特徴を活かして狭隘部の充填に使用されたり、隙間の埋戻材として使用されたりします。球形粒子のフライアッシュを混合するためベアリング効果が高く流動性に優れるため狭い場所にも簡単に入り込む特性があります。

高い流動性を利用して、流し込むと自然に水平に広がって落ち着く性質があるので、水平に仕上げる作業を別途しなくても綺麗に平らに施工することが可能です。

骨組(梁・柱)の耐火被覆材

耐火被覆工事とは、耐火性や断熱性の高い材料を使用して骨組(梁・柱)を被覆する工事のことです。鉄骨造の建物に火災が発生した時に建物を熱から守って倒壊を防ぐ目的で耐火被覆工事が必要となります。

代表的な耐火被覆工事としてロックウール吹付けでは、ホースを通してセメントスラリーを圧送して吹付けることで高い耐火効果が発揮されます。

建設業に於けるスラリーの特性3つ

建設業に於けるスラリーはセメントモルタルやポリマーセメントモルタルなど流動性が高く作業しやすい材料が多いですが、スラリーの持つ特性を3つ紹介します。流動性と自己充填性、セルフレベリング性という大きな特徴を理解して現場で使用しましょう。

建設業に於けるスラリーの特性1:流動性

建設業に於けるスラリーの特性として、1つ目は流動性が高いことです。スラリーはセメントにフライアッシュなどを添加して水と練り混ぜたドロドロの状態なので、非常に流動性が高く狭い隙間でも入り込んで材料同士を接着させる効果を発揮します。

堅練りのモルタルでは入りにくい場所でも、液体上のスラリーは隙間なく入り込むため空洞が残らず構造物の強度を確保できるメリットがあります。

建設業に於けるスラリーの特性2:自己充填性

建設業に於けるスラリーの特性として、2つ目は自己充填性に優れることです。自己充填性とは人の手で無理やり押し込まなくても材料を流し込んだだけで隙間を充填して空洞を残さない特性で、細かい建築工事などで狭い空間に使用する際に最適な材料です。

液体状で流し込みやすいだけでなく、しっかりとセメントが硬化して強度も発揮するので別々の材料がスラリーを介して一体化することに役立ちます。

建設業に於けるスラリーの特性3:セルフレベリング性

建設業に於けるスラリーの特性として、3つ目はセルフレベリング性が高いことです。セルフレベリングとは自動的に広がって水平な状態で落ち着く性質のことで、通常表面をコテ仕上げして水平な状態に仕上げる作業が不要になります。

水平に仕上げる技術は熟練した職人でなければ、硬化した後に凸凹ができ見た目も満足できる結果になりません。スラリーは流動性が高く自動的に広がっていき、水と同様に水平な状態で落ち着きます。

スラリーが使われる工事6選

スラリーが使われる工事6選

流動性や自己充填性、セルフレベリング性に優れたスラリーは、様々な建設工事でその特徴を活かして使用されています。ここではスラリーが使われる工事として、代表的な6つの工事を紹介し内容を詳しく説明します。

スラリーが使われる工事1:建築工事

スラリーが使われる代表的な工事として、1つ目は建築工事です。建築工事では基礎部周辺の埋戻しや空洞部の充填用として、便利にスラリーを活用されることが多いようです。

建築工事では様々な材料を組み合わせて建造物を構築するため、随所に接着剤としてセメントモルタルを使用します。狭い箇所にセメントモルタルを充填したい時には、流動性の高いスラリーは重宝される材料と言えます。

スラリーが使われる工事2:港湾工事

スラリーが使われる代表的な工事として、2つ目は港湾工事です。港湾工事では護岸平面の液状化防止のための埋戻用としてスラリーを使われることが多いようです。

港湾工事では施工場所に海水が混ざることも多く、護岸工事で一般的な堅練りモルタルやコンクリートでは水と混ざって硬化しないケースがあります。元々流動性が高く水分量の調整も簡単なスラリーは背面の埋戻用に使用すれば安全に確実に地盤を固化できます。

スラリーが使われる工事3:トンネル工事

スラリーが使われる代表的な工事として、3つ目はトンネル工事です。トンネル工事ではトンネル裏の空洞の充填用としてスラリーを活用すると、経年変化で隙間が開くことを防ぎ更には地震対策としても効果を発揮します。

スラリーの流動性や自己充填性が効果を発揮するので、機械で掘削した後の凸凹した隙間にピッタリと充填できるメリットが活かせます。隙間が残っていると山が陥没するなどの原因となります。

スラリーが使われる工事4:上下水道工事

スラリーが使われる代表的な工事として、4つ目は上下水道工事です。上下水道工事では埋設管の埋戻用に使用されることが多く、狭い隙間に入り込むスラリーの特徴を活かすのにピッタリの工事と言えます。

地下に埋設する上下水道管敷設工事では硬い地盤を一度掘り返して緩くなっているため、単に土を埋戻しただけでは道路の陥没を起こす原因となります。そのためスラリーで管の周りを充填して固めることで、沈下を防いでくれます。

スラリーが使われる工事5:宅地造成

スラリーが使われる代表的な工事として、5つ目は宅地造成工事です。宅地造成では造成地の盛土用にスラリーが使われることが多く、特に土を盛土して宅地を作る時にメリットを発揮できます。

山を切り崩して開発する宅地造成では地盤が安定していますが、低い土地に土を盛って固めて平地を作る場合は盛土した地盤の強度が問題になります。スラリーを活用して盛土を固めることで、上に住宅ができても沈下の心配がなくなります。

スラリーが使われる工事6:地盤改良

スラリーが使われる代表的な工事として、6つ目は地盤改良工事です。地盤改良工事は。軟弱地盤と呼ばれる強度が低い地盤にスラリーを混合することで、強度が高く上に構造物などが建っても問題ない地盤に改善します。

軟弱地盤は建設機械が上に載って作業できないほど弱い地盤なので、専用の機械を使って地中にスラリーを注入しながら強制的に攪拌混合して土の性状を安定化させる工法です。

スラリー工法3選

一般のモルタルとは異なる特徴を持つセメントスラリーを活用した工法は、様々な現場で施工されています。ここでは特にスラリーのメリットを活かした3工法をピックアップして詳しく解説するので、目的に応じて工法の特徴を理解してスラリーを上手に活用しましょう。

スラリー工法1:ひび割れ補修

スラリーを用いた工法として、1つ目はセメントスラリー注入によるひび割れ補修ができるアングルC工法です。アングルC工法とは、セメントスラリー注入用の特殊プラグを使用してコンクリート構造物のひび割れ補修を行なえる注入工法です。

狭い隙間に入り込むスラリーの高い流動性が活かされるので、樹脂系の材料を注入する工法よりも確実に安全にひび割れ補修ができます。最小隙間幅0.1mm程度のひび割れにも対応できます。

スラリー工法2:耐火被覆吹付け工法

スラリーを用いた工法として、2つ目は耐火被覆吹付け工法でその中でも吹付け半乾燥式工法が多く使用されています。吹付け半乾燥式工法とは、水とセメントを予め混合しておき吹き付け施工機械によって圧送されたロックウールとスラリーを混合しながら均一に吹付ける工法です。

建築構造物では所定の耐火性能が法令で定められており、簡単に均一に材料を耐火性の高い物質で被覆できるこの工法が多く採用されています。

スラリー工法3:スラリー撹拌工(変位低減型)

スラリーを用いた工法として、3つ目はスラリー攪拌工(変位低減型)があります。スラリー攪拌工とは、地盤の中にセメントと石灰系固化材をスラリー状に混合した材料を圧送・注入して攪拌翼で現地盤と攪拌・混合する工法です。

軟弱地盤をそのままの状態で固化できるため、均一で強固な混合処理改良体を簡単に造成できることがメリットです。既存の構造物の近くで工事を行なう際には、周辺の地盤や建物に影響を与えない工法です。

スラリーに関する知識を深めよう!

スラリーとは簡単に言えばセメントと水の混合液であり、流動性に優れどんな隙間にも入り込んで充填される便利な材料です。建設工事の現場では様々な場面で、スラリーを活用して地盤の安定や建造物も耐震・耐火性能を高めることに使用されています。

スラリーに関する知識を深めることで、各種工事においてスラリーの特性を活かした工法についても積極的に検討してみましょう。

 


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