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山留工事の工法4つとは?山留め壁の種類6つや支保工の種類をご紹介

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公開日時 2022.09.14 最終更新日時 2024.02.19

この記事では、山留工事の工法4つについてご紹介いたします。

 


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そもそも山留めとは何か

山留めとは、穴を掘ったりした時に周囲の地盤が崩れてこないよう設置する構造物のことを言います。山留工事とは工事中に周辺の地盤や周囲の建物が崩れてこないように、支えとなる構造物を作る工事のことです。

建物を作るとき、基礎工事をするために穴を掘る必要があります。その穴が深くなると土が削れ、埋もれてしまう危険が生じます。山留工事は土が崩落してくるのを防ぐ目的で行うのです。

山留工事に必要な知識

山留工事には、土留め、根切、埋め戻しなどの知識も関わります。

山留めは土留めとも呼ばれます。実際の現場ではどちらの用語も使われますが、書籍などでは「山留め」と呼ばれることが多いです。土留は土が崩れてくることを防ぐための仮設構造物のことを呼びます。

山留工事は、根切りを行う際に行われます。根切とは、建築物の基礎を作る場合などに地面を掘る工事のことを言います。建物の基礎は地下に作る必要があり、建築物を建てる際には根切工事が必要となります。

埋め戻しは、根切工事で掘った空間を土で戻し埋める作業のことを言います。

山留工事の工法4つ

山留工事は一般的にオープンカット工法が用いられます。オープンカット工法は、根切りを行ったときに、地盤が崩れないように傾斜をつけて地面を掘ることです。傾斜をつけることで、土が崩れてくることが少なくなります。

オープンカット工法は3種類あります。

根切り深さが深く、敷地が狭い場合には山留め壁が必要となります。

山留工事の工法1:地山自立工法の場合

地山自立工法とは、固い地盤のときに用いられる工法で、山留め壁やオープンカットを行わず根切する工法を言います。硬い地盤は掘削しても自立するため、その地盤が自立可能な深さまで掘削します。

法面が崩れてこない角度は安息角と呼ばれます。土が崩れず安定する土の傾斜角度のことです。

山留工事の工法2:法付けオープンカット工法の場合

実務ではオープンカット工法は大体が法付けオープンカット工法のことを指します。法付けオープンカット工法は角度をつけ、地盤を削る工法のことです。

角度をつけることで土圧を安定させ、地盤の崩壊を防ぎますが、敷地に余裕がないときには取り入れられない工法です。しかし、山留めのための壁が必要ないため、施工効率にすぐれます。

ただし、山留壁や支保工もいらない固い地盤で、なおかつ、周辺に建造物や埋没物がない場所でなければいけません。

山留工事の工法3:山留め壁オープンカット工法の場合

敷地に余裕がない現場や掘削法面の安定が難しいときに山留め壁オープンカット工法を用います。

山留壁や土留めの支保工を設ける工法です。山留めだけで土圧を受ける工法や、山留め壁、切梁、支保工を設け掘削する工法などがあります。

また、水平切梁工法や地盤アンカー工法などさまざまな工法があります。

山留工事の工法4:特殊工法の場合

そのほか特殊工法を用い、山留工事を行います。従来の方法では山留工事が難しい地質、現場でもアンカーなどを使い、法面が崩れないようにします。

特殊工法は従来の工法では困難な工事も可能にするものです。

特殊工法には、多数アンカー式補強土壁工法、仮設アンカー式など種類があります。

山留め壁の種類6つ

地盤や周辺建物の崩落などを防ぐ山留工事には、その現場に適した山留壁があります。山留め壁は大きくわけて6種類ありますが、どの工法にも適した現場環境、そしてメリット・デメリットが存在します。

それぞれ、どのような現場に適しているのか、その仕組み、メリット、特徴などをご紹介します。

山留め壁の種類1:シートパイル工法

シートパイルとは両端に継ぎ手が付いた鋼板で、鋼矢板とも呼ばれます。これを用いる山留工事が「シートパイル工法」です。

固い地盤でも打ち込みが可能、さらに引き抜き回収できるので何度でも反復使用ができます。また、継ぎ手同士がしっかりと結びつくことにより、ある程度の止水にも役立ちます。

シートパイルを打ち込むだけで山留工事は完了しますが、高い技術力が必要となります。軟弱地盤への適用も可能です。

山留め壁の種類2:親杭横矢板工法

親杭横矢板工法は、H型の鋼材に矢板をはめ込み壁を作る工法です。H型の鋼材が親杭と呼び、矢板を横にはめ込むので、親杭横矢板工法と言います。

コストが安く、小規模な工事に適しています。ただし、矢板に一体性がないため止水の効果はありません。地下水位より浅い掘削に適しており、軟弱な地盤には適しません。

湧水がある場合には、薬材注入などの補助的作業で地盤の強化を行う必要があります。

山留め壁の種類3:地中連続壁工法

大深度の掘削を行う際に用いられるのが地中連続壁工法です。この工法は大きな建造物を作る際やその止水性の高さからダムや円形タンクを作る際にも用いられます。

また、そのまま建造物の基礎として、耐震壁や地下外壁としての使用もできます。厳しい条件下の工事にも対応可能で、さまざまな条件下の地下建造物として利用されます。

山留め壁の種類4:既存駆体を使う工法

既存の建造物が残っている際にはこれを山留壁として山留工事に利用します。使う部分だけを解体せずに残し、山留壁として利用するため、山留壁を設置するコスト、工程が削減できます。

既存躯体を使用することで、新しい建築物の耐震性や止水の効果を高めることが可能です。また、既存躯体の撤去にかかる地盤への影響を少なくすることができます。

山留め壁の種類5:鋼管矢板工法

大きな径の鋼管を打ち込み山留壁として使用する工法です。鋼管を打ち込むことで大きな支持率と曲げ剛性が得られます。矢板としてだけではなく、基礎としても使用できます。

外径や管の厚みを自由に選べるので、設計の自由度も高く、また、継ぎ部分にモルタルなどを注入することで止水性も高められます。

山留め壁の種類6:ソイルセメント柱列壁工法

ソイルセメント柱列壁工法は止水の山留法としてよく用いられます。地下水の湧く地盤で、比較的深い掘削を行う工事で使います。

現地で掘り出した土とミルクセメントを混ぜて、芯材としてH型の鋼材を入れて山留壁として使用します。周辺地域に対する影響が少ないです。

山留工事の際に注意すること

山留工事の際に注意すること

山留工事は現場の安全のために行います。地中での作業には、地盤の崩壊による生き埋めなどの危険と隣り合わせです。それを防ぐため、山留壁を設けます。

しかし、山留壁を設置する山留工事を行う際にも事故の危険があります。山留壁を設置するための重機は重心が高く、不安定になりがちです。そのうえ、現場の足場は不安定な場所が多いため、施工場所の足場を補強することが重要となります。

山留めを補う支保工の種類6つ

支保工とはせき板を固定するために設置する仮設構造物です。山留工事だけではなく、トンネル工事にも用いられます。

山留壁だけでは固定できない場合に支保工で法面を支えますが、多くの場合、山留壁と支保工はセットで組まれることが多いです。基礎工事で骨組みが完成したのち解体されます。

支保工を組むことで山留壁が安定し、さらに、周辺地盤への影響が少なくなります。

山留めを補う支保工の種類1:水平切梁工法の場合

建築物周辺の敷地に余裕がない場合や敷地の高低差が少ない場合また、掘削の深さがある程度ある場合に用いられるのが水平切梁工法です。

鋼鉄製の棒状のものを格子状に組み合わせて山留壁を支えます。一般的によく見られる工法です。切梁は山起や山留壁の変形をおさえる目的で組まれるもの、腹起しは土圧が作用する山留壁を支える役割を担います。

山留めを補う支保工の種類2:地盤アンカー工法の場合

地盤アンカーは広い面積の掘削や、高低差がある敷地で用いられる工法です。山留壁の背面に地盤アンカーという鋼材を釘のように打ち込んで、山留壁を支えます。切梁を組まなくてよいので、地下空間を広く使え、地下作業がやりやすくなります。

しかし、設置にはいくつか条件があるため、施工が制限されます。

山留めを補う支保工の種類3:アイランド工法の場合

掘削する範囲が広く、根切りが浅い場合に適した工法です。まず、中央に基礎を構築し次に斜面に切梁を作り、掘削を行います。斜面に支保工を作る工法です。

中央部の基礎を構築する際、切梁を作らなくてよいため作業性が高く、また、広い切梁を設けなくてよいため広い作業スペースが確保できます。

しかし、作業が二重構造になることから時間がかかるというデメリットもあります。

山留めを補う支保工の種類4:タイロッド工法の場合

タイロッド工法とはアンカー工法の一部で山留壁の背面に杭を打ち込み、タイロッド壁を繋いで支える工法です。控え杭を打つため広い敷地が必要ですが、浅い掘削に適した施工が容易な方法です。

タイロットとは棒状の構造物を指し、引っ張る力にて壁を安定させ支えます。

山留めを補う支保工の種類5:タイブル工法の場合

タイブル工法はタイロッド工法と同じく、山留壁の背面に控え杭を打ち込み、タイブルの張力にて山留壁を支える工法です。

タイロッドはつなぎ材を意味し、棒鋼のように長くて細い部材を指します。一方、タイブルは、ケーブル状の部材を使います。タイブルは要求される張力に対して単位重量が小さく、施工が容易です。

山留めを補う支保工の種類6:逆打ち工法の場合

建築物を作る際には下から上へ立てていきます。逆打ち工法はまず地上の建築物を作り、それを支保工にして地下空間を施工していく工法です。通常とは逆に作るので逆打ち工法と呼ばれます。

建造物の床部分を支保工として使用するため、騒音の問題や地盤の変化を防ぐことができ、地下と地上の工事が同時にできることから工期短縮もできます。市街地の深度深い工事に利用されることの多い工法です。

頑丈で、変形する可能性が低い杭を用いることから高い安全を確保できます。

山留工事への理解を深めよう

山留工事は掘削を行う際には、安全の確保のためにも必要な作業です。山留工事を行う際にはまず写真に撮ったりし、土質を調べます。土質や工事環境を鑑み、適した山留工事の工法を選択しましょう。

山留工事は周辺の地盤や建築物に影響を与えないために施します。また地下作業には壁の崩落による生き埋めなどの事故も起きる可能性があり、それを防ぐためにも山留工事は必要な処置です。

建築施工を進めるための、地下基礎をつくる仮の支えが山留壁です。そのため、地下工事が終わったあとには組んだ骨組みを撤収します。

最終的には取り外してしまうものですが、初期工事では非常に重要な役割を持つので初めの施工として重要な工程となります。

 


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