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ガウジングとは?2つの方法とガウジング施工時に確認する条件5つを解説

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公開日時 2023.02.07 最終更新日時 2023.02.07

ガウジングとは?

ガウジングとは金属板に深い溝を掘ることです。

ガウジングは主に金属板の溶接欠陥部を除去する目的や、突き合わせ溶接を行うために行われます。また、単純に金属板などを削り取る「はつり」と同様の意味でも用いられます。

もともとガウジングの「gouge」とは「丸ノミ」を意味する言葉なので、本来は「丸ノミで彫る」という意味でした。また、ガウジングの際にはアークを用いるケースが多いです。

アークとは?

アークとは電気の放電現象を利用したアーク溶接のことで、同じ金属を繋ぎ合わせる溶接法です。

アーク溶接は鋼材と電極の間に発生したアークによって高熱を発生させ、母材や溶接材を溶融させることで溶接する方法です。アークでのガウジングではアーク溶接と同じく融かし、圧縮空気で吹き飛ばします。

ガウジングの目的

ガウジングは主に溶接による欠陥部の除去を目的として行われます。

ガウジング自体は金属板などに溝を掘ることですが、建設分野においては金属板同士を突き合わせて溶接する突合せ溶接を容易に行うため、あるいは溶接後の欠陥部を除去するために行われます。

ガウジングの主な方法2つ

ガウジングには2種類の方法があります。

ガウジングにはアークが用いられますが、アークを利用したガウジングにも複数の種類があります。また、ガウジングの際には溶接機を使用します。

ここではガウジングの主な方法2つをご紹介しますので、どのようなガウジング方法があるのかぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

エアカーボンアークガウジング法

エアカーボンアークガウジング法とは、カーボンと母材の間にアークを発生させ、金属を溶融させる方法です。

エアカーボンアークガウジング法では金属の溶融と同時にカーボンに沿って高速の空気噴流が行われることで、溶融した金属を除去します。

エアカーボンアークガウジング法は従来のチッピング法やガスフレーム法などに比べて作業効率が良くステンレスにも使用でき、さらに金属母材への影響も少ないなどのメリットがあります。

プラズマアークガウジング法

プラズマアークガウジング法とは、プラズマ切断と同じ移行式プラズマアーク方式を使用した方法です。

プラズマアークとは高密度、高温、高運動のエネルギーで、ガウジング後の変形が少なく、あらゆる金属のガウジングが可能です。

また、プラズマアークガウジング法では作業の自動化が可能で、騒音や火花、粉じんが多く発生するといったエアカーボンアークガウジング法のデメリットがないことから、近年では適用が拡大しています。

ガウジング施工時に確認する条件5つ

ガウジング施工を実施する際にはいくつかの条件を確認する必要があります。

ガウジングを施工する際の基本施工条件としては、速度、電流の大きさ、トーチの高さ、トーチの角度、アークの長さなどが挙げられます。

ここではガウジング施工時に確認する条件5つをそれぞれご紹介しますので、どのような条件を確認する必要があるのかぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

ガウジング施工時に確認する条件1:速度

ガウジング施工を実施する際には速度を確認する必要があります。

速度は遅いほど溝が大きく、速いほど溝が小さくなります。過小速度はガウジングの溝を乱すため、結果的には過大電流と同じ状況になります。

また、横向き姿勢ガウジングの場合は、ガウジング速度は1.0m/minが施工の基本条件となります。

ガウジング施工時に確認する条件2:電流の大きさ

ガウジング施工を実施する際には電流の大きさを確認する必要があります。

電流の大きさが小さいほどガウジング溝は小さく、大きいほど溝は大きくなります。過大電流はガウジングの溝を乱すため、過小速度と同じ状況になります。

また、横向き姿勢ガウジングの場合は、ガウジング電流は250Aが施工の基本条件となります。

ガウジング施工時に確認する条件3:トーチの高さ

ガウジング施工を実施する際にはトーチの高さを確認する必要があります。

トーチの高さは低いほど溝が深く、高いほど溝が浅くなります。トーチを高くし過ぎた場合、ヒュームの発生が多くなります。

ヒュームとは金属の蒸気が冷やされた粉じんで、人体に有害です。また、トーチが高すぎるとアークが不安定になる可能性があります。

横向き姿勢ガウジングの場合は、トーチの高さは15mmが施工の基本条件となります。

ガウジング施工時に確認する条件4:トーチの角度

ガウジング施工を実施する際にはトーチの角度を確認する必要があります。

トーチの角度は小さいほど溝が深く、大きいほど溝が浅くなります。また、トーチの角度を大きくし過ぎると、切断の傾向を示すようになります。そのため、ガウジングになりにくいです。

また、横向き姿勢ガウジングの場合は、トーチの角度は25°が施工の基本条件となります。

ガウジング施工時に確認する条件5:アークの長さ

ガウジング施工を実施する際にはアークの長さを確認する必要があります。

アークの長さは短いほどガウジングの溝が深く、長いほどガウジングの溝が浅くなります。また、アークを長くし過ぎると人体に有害なヒュームの発生が多くなり、さらにアークも不安定になります。

そのため、アークの長さは長くし過ぎないようにしましょう。

ガウジング施工時に注意すること3つ

ガウジング施工時に注意すること3つ

ガウジング施工を実施する場合には注意しなければいけないポイントがあります。

ガウジングは溶接によって金属に溝を掘る手法となっているため、リスクアセスメントを実施する必要があります。ガウジング施工時には正しい手順で実施し、作業者の安全を守りましょう。

ここでは最後にガウジング施工時に注意すること3つをご紹介しますので、どのような点について注意する必要があるのかぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

ガウジング施工時に注意すること1:保護具を身に付ける

ガウジング施工時には保護具を身に付けるようにしましょう。

ガウジングを含めた溶接作業の際には、感電や火傷、目の障害、ヒュームによる頭痛などさまざまな災害が発生する可能性があります。そのため遮光保護具や呼吸用保護具を着用することで、それらのリスクを低減することができます。

また、遮光保護具を着用した場合は視野が狭く暗くなるため、そのことによる墜落などのリスクがないかどうかも確認するようにしましょう。

ガウジング施工時に注意すること2:アーク長は短くする

ガウジング施工時にはアーク長は短くして溶接するようにしましょう。

アーク長が長い場合、アーク電圧が高いということになります。どのような溶接作業を行うかに関わらず、高すぎるアーク電圧には注意が必要です。

また、アーク長が長いとシールドが悪くなることにより、空気中の窒素が混入してブローホールを発生させたり、じん性の低下を発生させる可能性があります。

ガウジング施工時に注意すること3:速ければ良いわけではない

ガウジング施工は速ければ速いほど良いというわけではありません。

ガウジングでの溶接スピードが速過ぎる場合、溝がまばらになってしまうことがあります。また、スピードが遅すぎるのも良くないです。そのため、ガウジング施工は最適なスピードで行うようにしましょう。

ガウジングについて把握しよう

ガウジングとは溶接によって金属板に溝を付ける作業のことです。

ガウジングを実施する場合は、決められたガウジング施工の基本施工条件を守り、安全に実施する必要があります。

ぜひこの記事でご紹介したガウジングの概要やガウジングの目的、ガウジングの主な方法、ガウジング施工時に確認する条件、ガウジング施工時に注意することなどを参考に、ガウジングについて理解を深めてみてはいかがでしょうか。


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