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断面係数の計算方法3選|断面二次モーメントの計算方法についても紹介

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公開日時 2022.09.14 最終更新日時 2024.01.24

この記事では、断面係数と断面二次モーメントの計算方法と、メリットについてご紹介します。

 


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断面係数について

断面係数とは、部材の断面性能を表す数値です。曲げる力(曲げモーメント)に対する抵抗力や強さと言い換えられます。

断面係数を理解するためには、断面二次モーメントについて理解していると習得がスムーズです。さらに、応力や断面力を理解していると、断面係数がどんなものなのか、実体を把握できます。

断面係数を学習する前に、これら3つについても勉強しておきましょう。

断面係数の意味

断面係数は断面二次モーメントと密接な関係があります。なぜなら、断面二次モーメントから求めた式が断面係数だからです。

断面係数も断面二次モーメントも曲げモーメントに対してどれだけ抵抗できるかを表しています。構造力学において、断面二次モーメントがたわみの算定に用いられるのに対し、断面係数は応力度算定に用いられます。

断面二次モーメントとの違い

断面係数と断面二次モーメントはどちらも部材の断面形状が持つ特性を表した値です。

断面係数は部材の断面形状が曲げに対してどの程度「強い」のかを表します。それに対して、断面二次モーメントは部材の断面形状が曲げに対してどのくらい「硬い」のかを表す値です。

また、断面係数の単位は長さの3乗であるのに対して、断面二次モーメントの単位は長さの4乗という違いもあります。

断面係数の計算方法3選

断面係数は部材の断面形状が曲げに対してどれだけ強いかを表す値です。それでは、断面係数はどのようにして導出するのでしょうか。

断面係数は中が空洞かどうかで計算方法が異なります。また、断面係数の求め方には一般的な求め方とは別の求め方もあります。さらに断面係数は暗算でも算出できます。

ここからは断面係数の計算方法について解説します。

1:中が空洞ではない長方形断面を算出する

断面係数を計算する方法の1つ目は「中が空洞ではない長方形断面を算出する」です。一般的に断面係数は断面二次モーメントの式から展開して求めます。

一般的な方法とは別に、部材断面に作用している曲げ応力度の釣り合いの式から展開して求める方法もあります。ここでは一般的な求め方と別の計算式を使った求め方の2つについて解説します。

一般的な求め方

長方形の長辺の半分の長さを「y」、曲げモーメントを「M」、断面二次モーメントを「I」とすると曲げ応力度「σ」は「σ=M×y/I」と表されます。

この式を簡略化して「σ=M/Z」としたときの「Z」の値が断面係数です。

ここで、長方形の長辺を「h」、短辺を「b」とすると断面二次モーメントI は 「b×hの3乗/12」と表せるので、断面係数Zは「b×hの2乗/6」になります。

別の計算式での求め方

曲げ応力を三角形型に分布している荷重と仮定すると、三角形の重心位置に集中荷重が作用していると考えられ、集中荷重は「(b×h/2×σ)/2」と表せます。

また、この断面に作用する曲げモーメントは「集中荷重×三角形の重心間距離」なので「M=(b×h/2×σ)/2×2h/3」となります。「σ=M/Z」の関係式を作って整理するとZは「b×hの2乗/6」と求められます。

2:中が空洞である長方形断面を算出する

断面係数を計算する方法の2つ目は「中が空洞である長方形断面を算出する」です。

まず、中が空洞ではない長方形の断面二次モーメントから空洞部分の断面二次モーメントを引くと、中が空洞である長方形の断面二次モーメントIが求められます。

断面係数を「Z」、中立軸を「y」とすると「Z=I/y」の関係式が成り立つので、この式を整理すると、中が空洞である長方形断面の断面係数を求められます。

3:実務で活用できる暗算による断面係数の求め方

断面係数を計算する方法の3つ目は「暗算で断面係数を算出する」です。構造設計する実務の現場では、断面係数を暗算で導出する場面が数多く存在します。

断面係数を「Z」、長方形の長辺を「h」、短辺を「b」とすると「Z=b×hの2乗/6」という関係式が成り立ちます。この関係式を使って、さまざまな部材の断面係数を暗算で求めていきます。

一般的な柱脚のベースプレートの求め方

柱脚を構成する部材の1つがベースプレートです。露出柱脚という一般的な柱脚の断面係数を求めていきましょう。

柱脚に引張力が作用すると曲げモーメントMが発生します。応力度を「σ」、断面係数を「Z」とすると「σ=M/Z」が成り立ち、このσの値が許容曲げ応力度内に収まっているか確認します。「b」を有効幅、「t」を厚みとすると「Z=b×tの2乗/6」の関係式が成り立ちます。

鉄骨階段の蹴上と段板の求め方

鉄骨階段はササラ、段板、蹴上の3つ部分で構成されています。階段は荷重が作用することで曲げモーメントが発生し、応力は段差部分で負担します。

段差形状の断面係数はコの字型の部材の断面係数と同じです。長方形断面ではないため、断面二次モーメントを導出してから断面係数を求めた方が簡単です。

断面二次モーメントの計算方法

断面二次モーメントとは、部材の曲げにくさを表す値です。長方形の幅を「b」、高さを「h」とすると断面二次モーメントIは「I=b×hの3乗/12」と表せます。

また、円形の場合、「d」を外径とすると、断面二次モーメントIは「I=π×dの4乗/64」になります。

ここでは楽に断面二次モーメントを求める方法と複雑な図形での計算方法について説明します。

楽に断面二次モーメントを求める場合

断面二次モーメントは平行軸の定理を使うことで、複雑な図形でも楽に求められます。平行軸の定理とは、図心を通る中立軸に関する断面二次モーメントを求めることです。

直接求めるのは難しいため、はじめにz軸に関する断面二次モーメントを求めます。次に重心のy方向の距離と面積を求めると、平行軸の定理を使って簡単に断面二次モーメントを導出できます。

複雑な図形を断面二次モーメントの計算で求める場合

複雑な図形の断面二次モーメントを求める場合、平行軸の定理を使うと簡単に求められます。

まず図形に任意のz軸を設定します。次にz軸からyだけ離れた位置の微小面積を求めます。

この微小面積を公式に当てはめて、z軸に関する断面二次モーメントを導出します。次に重心のy方向の距離を求め、最後に平行軸の定理に式を代入すると、中立軸に関する断面二次モーメントを計算できます。

断面係数と断面二次モーメントを両方覚えておくメリット

断面係数の公式は「Z=I/e」(Z:断面係数、I:断面二次モーメント、e:図心から断面の端までの距離)で表されます。断面係数の公式は断面二次モーメントを含んでいるため、どちらかが分かれば、もう片方も導き出せます。

また、断面二次モーメントは足し算や引き算ができましたが、断面係数ではそれができません。そのため、中が空洞の部材に対しては、まず断面二次モーメントを導出すると断面係数を求められます。

曲げ応力度に材質が影響しない不思議

曲げモーメントMはM=EI/ρで計算されます。(Eはその材料のヤング率、Iは断面二次モーメント、ρは曲げの曲率半径)ここで、中立軸からの距離をdとすると、曲げ応力度σは、σ=E×d/ρで表し、先の曲げモーメントの式とあわせると、σ=M×d/Iとなり、材質に影響する項が消えてしまいます。

このように、曲げ応力度は結果として材質に関係なく、形状に関わる係数のみが残ります。

断面係数を覚えておくと便利でしょう

断面係数は部材の断面形状が曲げに対してどれだけ強いのかを表す値です。断面係数は応力から求める方法と集中荷重から求める方法があります。

断面係数の公式には断面二次モーメントが含まれており、関係性が大きいです。

複雑な形をした部材に対しては断面二次モーメントを足し引きしてから、断面係数を求めるという方法が取られます。どちらも覚えておきましょう。

 


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