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水圧試験はどういうもの?水圧試験の目的と行う際の注意点5つを紹介

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公開日時 2022.08.04 最終更新日時 2024.04.25

この記事では、水圧試験とはどういうものなのかについてご紹介いたします。

水圧試験とは?

水圧試験とはボイラーやタンクなどの完成後に安全性を確かめるために行う検査の1つです。

水圧試験では配管の接合部における漏水性や耐久性をチェックします。水圧試験の内容は、開口部を密閉して配管の空気を抜きながら水を満たし、水圧テストポンプを使って決められた圧力まで上げて一定時間そのままにし、圧力が下がらないことを確認します。

また、水圧試験は配管の隠ぺい、埋戻し前、保温、塗装前に実施します。

水圧試験をする目的

水圧試験はボイラーやタンクなどの安全性を確認することが目的です。

ボイラーやタンクの接続部などには圧力がかかります。使用中に部品にかかる圧力と同じ水圧で行い、圧力によって部品が異常を起こしたり、変形したり、内部の液体やガスが漏れたりしないことを確認します。

また、水圧試験は系統全体で一度に試験を行うことが望ましいとされています。

水圧試験の手順8つ

水圧試験は決まった手順に沿って実施されます。

水圧試験は前述のとおり、系統全体を一度に試験します。また、やむを得ず部品ごとにわけて試験を行う場合には、接合部は目視もしくは接触による確認が必要とされています。

それでは、水圧試験は具体的にどのような手順で行われるのでしょうか。水圧試験のやりかたを順を追ってご紹介しますので、参考にしてみてください。

水圧試験の手順1:使用する水

水圧試験でまず行うことは、試験に使用する水を用意することです。

水圧試験では水を使用しますが、原則として上水を使用するとされています。普段上水道に流れているような飲用可能な上水を使用して行われます。

しかし、場合によっては工業用に使用される原水を沈殿処理しただけの工水や井戸水、雨水、処理水などを上水の代わりとして使用することも可能とされています。

水圧試験の手順2:管経路を完全密封し空気を抜く

次に配管の管経路を密封し、空気を完全に抜きます。

管経路は完全に密閉する必要があるため、配管の開口部にはプラグやメクラフランジなどの道具を使って閉じましょう。さらに、空気抜けを考慮して、一端から水を通して中の空気を抜きながら、配管中を水で満たします。

水圧試験の手順3:管中に圧力ゲージと水圧ポンプを取付ける

3つ目の手順としては、次に管中に圧力ゲージおよび水圧テストポンプを取りつけます。

管中の適した場所に導管を通し、さらに圧力ゲージと水圧テストポンプを取り付けます。この作業を行う場合、使用する圧力ゲージは校正済みのものを使用するようにしましょう。

水圧試験の手順4:水圧ポンプを選ぶ

水圧試験で使用する水圧テストポンプは手動、もしくは電動のものを選びます。

水圧テストポンプはパイプや密閉容器などの水漏れの有無を確認するものです。配管工事の際に行われる漏洩テストや、タンクやバルブの水圧試験に使用されます。

この水圧テストポンプですが、手動式と電動式の2種類があります。手動式は自分で圧力計を見ながら段階的に加圧でき、電動式はモーター運転となっているため急速な加圧にも適しています。

水圧試験の手順5:低い圧力に設定し異常の有無を確認する

水圧試験の手順としては、次に低い圧力で昇圧していきます。

水圧試験では既定の圧力が決まっていますが、配管に水を満たして圧力をかける場合、まずは0.05~0.098MPaの低い圧力で設定して異常がないかどうかを確認します。この際、所定試験圧の2分の1程度の圧力をかけることになります。

また、この段階で漏れなどの異常が発生した場合は、これ以上圧力をかけずにこの時点で適切な処置を行います。

水圧試験の手順6:徐々に規定圧力まで昇圧する

低い圧力で問題が発生しなければ、水圧テストポンプで規定の圧力まで数値を上げましょう。

低い圧力で異常が見られなければ、その後徐々に所定の試験圧まで上げていきましょう。この際、手動式の水圧テストポンプであれば、自分で圧力計を見ながら規定圧力まで昇圧することができます。

また、電動式を使用している場合はモーターによって自動で簡単に加圧ができますが、電源が取れる環境でしか使用できない点には注意が必要です。

水圧試験の手順7:圧力が安定した数値の記録

既定の圧力まで上げて安定させた後は、圧力数値の記録を行います。

圧力が上がったら加圧するための弁を閉めましょう。また、このタイミングで監督職員などに圧力が安定したことを確認してもらうことになります。

そのまま、水漏れや部品の変形などの異常がないかどうかチェックを行い、問題なければ圧力をかけたまま保持します。

水圧試験の手順8:所定の時間を保持し検索する

監督職員に圧力をチェックしてもらい、数値の記録が済んだら、規定の圧力をかけたまま所定の時間保持します。

一定時間そのまま保持したら、圧力計を見て、圧力が下がっていないかどうか、校正された圧力の降下が規格内であるかどうかを確認しましょう。

このように水圧試験によって所定の水圧をかけたまま放置することにより、ボイラーやタンクの配管接合箇所から水が漏れていないかどうか、破損がないかどうか、さらに耐水圧などの確認ができます。

水圧試験後のチェック項目3つ

水圧試験ではどのような点をチェックするのでしょうか。

水圧試験は液体系配管の完成検査として行われるテストで、試験を行ったあとはチェックシートなどを使用して、結果に問題がないかどうかなどを確認します。しかし一つ間違えば、水漏れなどのトラブルが発生して安全性に問題がでてしまうことになります。

ここでは水圧試験後のチェック項目3つをご紹介しますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

水圧試験後のチェック項目1:継手箇所に漏れがないか

水圧試験の後には継手箇所から水漏れが認められないことを確認しましょう。

継手とは配管などの2つの部分を接合する構造の部品で、溶接継手やリベット継手、螺子継手などの種類があります。特に流体配管に使用される継手は流体継手やジョイント、コネクターなどとも呼ばれます。

水圧試験は主に圧力がかかりやすい配管の接合部分からの漏水性などをチェックするものなので、継手箇所から水が漏れていないかどうか確認しましょう。

水圧試験後のチェック項目2:圧力が降下してないか

水圧試験の後には圧力計をチェックし、圧力の低下が認められないことを確認しましょう。

水圧試験によって圧力ゲージに低下があった場合、配管のどこかから漏水している可能性があります。そのため、圧力の低下がないことをチェックしましょう。

ただし、試験対象によっては規定内の圧力降下であれば問題ないケースもあります。また、規定圧力に満たない場合は計測を継続し、さらに一定時間置いて水圧を確認することもあります。

水圧試験後のチェック項目3:付属品に異常がないか

水圧試験の後には付属品や架台などに異常が発生していないことを確認しましょう。

水圧試験を行う際には、伸縮管や特殊弁などの試験圧力に対して耐久性を持っていない付属品はあらかじめ取り外しておきます。

また、水圧試験の後にも弁などの付属品に破損などの異常が発生していないかどうか、必ずチェックするようにしましょう。

水圧試験の注意点5つ

水圧試験を実施する際にはいくつかの注意点があります。

水圧試験では水を満たした配管に圧力を加えて水漏れや異常などがないことを確認するため、決められたルールに従わなければ正しい判定ができないだけでなく、配管の一部を破損させてしまうリスクもあります。

ここでは最後に水圧試験の注意点5つをご紹介しますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

水圧試験の注意点1:一気に圧力をあげない

水圧試験を実施する際には急に昇圧しないようにしましょう。

水圧テストポンプを使って配管にかける圧力は、圧力を上げるときも下げるときも一気に行うのではなく、徐々に段階を踏んで行うようにしましょう。

水圧テストポンプが電動式の場合はモーターで急速に加圧することも可能ですが、水圧試験では一気に圧力をかけないようにしましょう。

水圧試験の注意点2:校正が済んでいる圧力ゲージを使う

水圧試験に使用する圧力ゲージは校正済みのものを使用するようにしましょう。

校正は本来「較正」と書きます。校正とは標準機を使用し、圧力ゲージなどの測定機器が表示している値と本当の値の関係を求めることです。

標準機によって校正されることにより、その測定機器は正しい値を示しているという信頼性が確保できます。また、校正を行うタイミングは、測定機器を使用する前と使用後の計2回行うことが基本となります。

水圧試験の注意点3:付属品が試験に耐えられるものか確認する

水圧試験を実施する前に、弁などの付属品が試験圧力に耐えられるかどうか確認しましょう。

前述のとおり、伸縮管や特殊弁などの付属品などがある場合、試験圧力に耐えられないものが含まれていれば、あらかじめチェックして取り外しの処置を行っておく必要があります。

水圧試験の注意点4:上下配管の場合は吐出管近くを圧力基準にする

上下配管の水圧試験をする場合は、吐出管(はきだしかん)の近くを試験圧力の基準としましょう。

上下配管の吸込口から入った水はそのままポンプを通過し、吐出し口のところで更に高速で流れていきます。そのため、上下配管の水圧試験を行う場合は吐出管の近くを圧力基準にするようにしましょう。

水圧試験の注意点5:微圧の場合には

水圧試験を実施する場合、微圧の場合は測定に透明ビニール管を使用しても問題ありません。

試験を実施する際の圧力が微圧なのであれば、圧力計ではなく透明ビニール管などを使って圧力を測定しても良いとされています。また、微圧に明確な数値の指定はありません。

配管の点検は水圧試験を正しく行おう

水圧検査の目的や手順について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。ボイラーやタンク、配管工事の後には水圧試験を行い、試験に合格することで問題なく利用できるようになります。

水圧試験は配管の漏水性や耐久性を確かめるもので、安全性を確認するために必ず必要なものです。

ぜひこの記事でご紹介した水圧試験の概要や水圧試験の目的、水圧試験の手順や水圧試験後のチェック項目などを参考に、水圧試験について理解を深めてみてはいかがでしょうか。


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