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公開日時 2020.12.31
最終更新日時 2022.04.04

モールテックスの7つの特徴とは|施工方法や事例を併せて紹介!

モールテックスとは?


モールテックスとは、ベルギーのBEAL社が開発、販売している鉱物性左官塗材です。

モールテックスの主原料は天然石灰で、表面加工のしやすさが特徴です。肌触りの繊細さと豊富なカラーは、無限の可能性を秘めています。新築物件でもリノベーションでも、施主と施工業者の想いを形にできます。

モールテックスは創造力をかきたてる、デザインコンクリートです。

モールテックスとモルタルとの違い


モールテックスは、モルタルには含まれない特殊な樹脂セメントが混入されています。

モルタルは石灰を原料にしたセメントと砂、水を混ぜたものです。モルタルはブロックやレンガの接着剤や建物の下地、仕上げに使用します。

モールテックスも石灰を主原料としているので、セメント系材料です。しかし、たわみや曲げに対する強度が強く、防水性が高いので、仕上げの塗装用に特化した素材です。

モールテックスの特徴7つ


モールテックスの特徴は、水を通さないことや柔軟性があって、どこにでも使えることです。

モールテックスは薄く塗るだけで、水を通さない性質を発揮します。接着力が高く、柔軟性があり、どんな素材にも使えます。カラーバリエーションが豊富で、色調に変化を付けられるので、オンリーワンを作り上げられます。

セメント系で強度が強く、しなやかな素材で欠けやクラックの心配もありません。

1:水を通さない

モールテックスは素材自体が水を通さない性質を持っています。

開発当初から、薄い皮膜をもつ特徴が注目されていました。表面加工しやすく進化させた素材で、防水性の高さはモルタルとは比較にならないほどです。洗面室やバスルームなどにも使えます。

水を通さない性質はありますが、汚れ防止機能はありません。ワックスやオイル、ニスなどコーティングが必要です。使い分けで、より一層ニュアンスを楽しめます。

2:シームレス

モールテックスは天井から壁面、床まで使え、シームレスな空間を創造します。

広い場所に使うほど、メリットを享受できます。モールテックスの味わいを堪能し、普段は気になる塗りムラやコテ跡まで芸術性を醸し出します。空間の広がりは、建物の外部との一体感も演出します。

床下暖房にも対応するので、寒い地域やオフィス、ホテルのエントランスでも安心して利用可能です。

3:カラーバリエーションが豊富

モールテックスはセメント系材料の常識を覆す豊富なカラーバリエーションです。

おしゃれなネーミングと共に、同じ色でも異なる4つのニュアンスがあります。色を自由に組み合わせることで、想像を超えるような仕上がりになります。「理想の色と暮らしたい」という夢をかなえる素材です。

カタログの小さなサンプルから選びますが、広い空間になると想像と異なる場合もあるので、慎重に選びましょう。

4:耐久性がある

モールテックスの耐久性はコンクリートの5倍と言われています。

薄塗り仕上げですが衝撃に強く、欠ける心配はありません。曲げやたわみにもクラックが入らないので、床や階段だけでなく、壁面のコーナーにも使用可能です。熱にも強いため、キッチンカウンターの天板などの従来は塗りを施さない場面にも使えます。

お風呂やスチームサウナなど湿気が多く、温度変化の多い場所では特に耐久性を実感できます。

5:柔軟性がある

モールテックスは柔軟性があり、他の素材と調和します。

打ちっ放しの壁面は、他の素材を受け入れない冷たい印象があります。優しい仕上がりのモールテックスはどんな素材ともマッチします。家具などの木材や金属、アクセントの石材や陶器など普段の生活にマッチした空間に安らぎを与えます。

織物ともよく合うので、タペストリーや絨毯、センターラグを引き立てる奥ゆかしさも兼ね備えています。

6:被膜が薄い

モールテックスは2~3mmの薄い皮膜でも、十分な強度が得られ、デザインを損ないません。

床下暖房の仕上げモルタルはもちろん、ガレージなどの床材にも使えます。水を通さない特徴と合わせて、水の流れる壁面演出にも活用できます。平面仕上げの他、立体的な仕上げも皮膜の薄さの特徴です。

薄く仕上げるためには熟練の技も必要ですが、少ない量で施工できるので工事を簡単に終えられます。

7:接着力がある

モールテックスには、どんな下地にもフィットする接着力があります。

セメントなどの鉱物下地だけでなく、木材や金属、タイルやビニールクロスにもしっかりと接着するので、リノベーション工事で取り壊す作業が不要です。メラミンやプラスチック、スタイロフォームもOKで、今までは使えなかった場所に施工できます。

リノベーション工事の工期を短縮し、建物の強度を損なわずに理想の空間の創出が可能です。

モールテックスのデメリット3


モールテックスは夢のような素材ですが、デメリットもあります。

モルタル仕上げと比べて、施工工程が複雑です。講習を受講した熟練の職人が対応可能で、施工業者が限られます。コストもモルタルと比較すると割高で、個人でDIY利用はできません。

施工後は表面の美しさを継続させるために天然石のような手入れと、業者によるメンテナンス作業が必要です。

1:施工工程が複雑

モールテックスは施工工程が複雑で、仕上げ塗材ですが、完成までに約1週間かかります。

下地塗りの後、1層目と2層目に分けて施工します。その間それぞれ指定された乾燥時間が必要です。完全乾燥後は汚れ防止剤の塗布や研磨仕上げなど、複数の工程を経て完成します。

施工する際は材料の割合など配合も決まっているため、計量も行い、慎重に手早く作業を進めます。

2:費用が高い

モールテックスはモルタルと比較すると、特殊素材なので費用が高くなります。

ベルギーのBEAL社が開発した樹脂を混ぜたセメントなので、複数の企業から大量に出回っているモルタルより価格の高い素材です。熟練の職人が長い施工期間に対応するので、人件費も高めになります。

仕上げも芸術性を求められることも多く、一般的なリノベーション工事よりも費用がかかります。

3:施工メーカーが限られる

モールテックスは取り扱いが難しいので、施工メーカーが限定されます。

講習を受講した認定された職人を有するメーカーが受注するので、業者の数が限られます。受講だけではなく、実際の施工回数が多くなければ、思い通りの仕上がりにするのは困難です。発注者の希望は少なく、デザイナーや業者の提案で導入するほうが一般的です。

メーカーやデザイナーと詳細な打ち合わせを行い、意外性を楽しめる人におすすめです。

モールテックスの施工方法7つ


モールテックスの施工方法は、性能を十分に引き出すための配合を守って、基本の手順通りに作業を進めます。

多くの左官仕事と同じように、下地準備を行ってから作業にかかります。乾燥時間を確認して、塗り始めたら一気に仕上げます。多少の塗りムラは気にせず、均等な厚みだけを心がけます。

完全に乾燥してから仕上げのオプション作業、シミや油汚れの予防と経年劣化対策を施します。

1:下地を準備し塗る

下地の準備が整ったら、ローラーなどを使ってプライマーを塗ります。

モルタルや木材など多孔質材料を使用した下地と水を吸い込まない下地では、プライマーを変えて、最適な状態を作り出します。注意点は塗り残しがないようにすることと、専用のプライマーを使用することです。

プライマーは接着の意味と、表面を平らにするために傷やへこみを埋める役割もあります。

2:8時間乾燥

プライマーを塗った後は、約8時間以上乾燥させます。

乾燥時間は気温20度、湿度60%以下の条件での目安です。屋外であれば、一定条件を保つためにシートなどで養生します。気象条件に合わせて、時間を調節します。

乾燥後すぐに作業ができない場合は、プライマーを除去して塗り直します。シンナー等で除去すると、プライマーの定着が悪くなる恐れもあります。

3:モールテックスの1層目を塗布

モールテックスの主材料を計量し、攪拌して1層目を塗ります。

主材料と主材液の配合は、機能性を引き出すために決められています。必ず配合比を守ります。主材液に顔料を入れて撹拌し、主材料の約1/3の量を入れて全体をよく混ぜます。更に残りの主材料を一気に入れて全体を練ります。

塗り方は全体に塗り付けた後、1mmの厚さになるように仕上げます。多少の塗りムラより手数をかけないことがポイントです。

4:8時間~12時間乾燥

モールテックス1層目を塗った後は、8~12時間乾燥させます。乾燥条件はプライマーの時と同様です。

モールテックスは配合してからの塗り付け可能時間(ポットライフ)が、20~30分です。気温が高い場合などポットライフが短くなる場合は、硬化遅延材を決められた混入量で調整します。

ポットライフ中、流動性を保ちたい時は流動化剤を使用します。硬化遅延材と併用はできないので注意しましょう。

5:モールテックス2層目を塗布

乾燥後、再度材料を配合してモールテックスの2層目を塗ります。2層目作業は1層目を塗った後、48時間以内です。

モールテックスを塗って作る厚さ1mmの膜が「テクニカル・レイヤー(機能を引き出す膜)」です。床など強度が必要な場合は、テクニカル・レイヤーを2層重ねます。

テクニカル・レイヤーは主材料に含まれる0.8mm径の骨材を膜内に埋め、機能を引き出すための厚さです。

6:仕上げ塗り

2回目のモールテックスの塗りが終わった後、仕上げ塗りをします。

2回目が乾かない状態で行うのが、フレスコ塗りです。顔料と混ぜた主材料をできるだけ薄くコテ圧をかけながら、仕上げます。一方、完全に乾いてから行うのが、アセッコ塗りです。きめの細かい主材料を使用して滑らかに仕上げます。

フレスコ塗りはテクニカル・レイヤーと合体させ、アセッコ塗りは上塗りするイメージで作業します。

7:完全乾燥

仕上げ塗りの後完全乾燥させ、必要に応じて研磨作業や汚れ防止材を塗ります。

仕上げ塗りの後48時間以上乾燥させ、サンダーで研磨します。研磨で出た粉を除去するため洗浄し、壁面の場合は布で水拭きします。白華予防のため、ヌルヌルがなくなるまで複数回洗浄します。

洗浄後、乾燥してから汚れ防止材を塗布します。汚れ防止が目的のオイル系と表情が生まれるニス系から選びます。

モールテックスの施工事例5選


ここからは、実際にモールテックスを使用している施工事例を見ていきましょう。

空港内のカウンターやテナント内装、キッチンなどへも、モールテックスが施工されています。施工事例は多数ありますが、今回はその中から一部をご紹介していきます。

1:空港内のカウンターへの使用

まず1つめに、空港内カウンターへの施工事例についてご紹介します。

施工場所は沖縄・那覇国際空港内にある、カウンターの部分になります。下地の木材の上にモールテックスを施工した事例となっています。

2:テナント内装への使用

2つめに、テナント内装への施工事例についてご紹介します。

施工部分としては、日本橋高島屋新館テナントの床と什器に施工がされています。モールテックスのカラーは、BM68色(NERO VITE GERMANIA)を使用し仕上げています。

3:浴室洗面脱衣室と壁天井への使用

3つめに、脱衣室と壁天井への施工事例についてご紹介します。

施工されたのは、東京にある新築戸建です。下地材にはフレキ(ケイカル)を使用し、モールテックスのカラーはBM04色(BR BLANC TITANE)を使用しています。汚れ防止剤にはREPEL OILを使用して仕上げられています。

4:キッチンへの使用

4つめに、キッチンの施工事例についてご紹介します。

施工場所はマンションの1室で、キッチン全体に施工をされています。下地材には人造大理石、シート、ベニヤを使用しています。モールテックスのカラーはBM58(BR NOIR)を使用し、汚れ防止剤にはOIL MORTEX OH TRを使用しています。

5:シューズクローゼットへの使用

5つめに、シューズクローゼットへの施工事例についてご紹介していきます。シューズクローゼットへの施工についてですが、この施工事例でのポイントは、壁紙クロスの上から直接施工している所にです。

モールテックスのカラーはBM23色(TERRA OMBRA BRUC. AEK OCRA AVANA)を使用しており、アクセントとしてクローゼットの背面にBM59色(BR NOIR)を施しています。汚れ防止剤にはFINISH SA TRを使用しています。

モールテックスの特徴と施工方法を知ろう


モールテックスは特殊樹脂を配合したセメント系材料で、左官仕上げの可能性を無限に広げます。

高い柔軟性と耐久性を持つモールテックスはリノベーションを効率化し、日常に芸術的な空間を創出します。作業は講習を受講した熟練した職人だけが行い、従来の工法より割高になる場合もあります。

極上の空間を創造するモールテックスは、発注者も作業する職人も創造力をかきたてられる建築資材です。

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