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ボイラーの主な仕組み2つ|取り扱うために必要なことや注意点も紹介

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公開日時 2022.08.12 最終更新日時 2022.08.12

ボイラーとは

ボイラーとは液体を沸騰させ、水蒸気や温水を作り出すための装置です。

ボイラーの定義は、「熱源は電気や火気、高温ガス」「水または他の液体で温水や蒸気を作リ出すもの」「温水や蒸気を他に供給可能な装置」の3つです。

英語のボイル(boil)は茹でる、液体を沸騰させる意味から、液体を沸騰させる装置がボイラーの語源です。

ボイラーの役割

ボイラーは給湯や暖房、空調や加湿、熱源、発電でも役割を果たしています。

大型商業施設やオフィス、ホテルや地域全体の暖房や給湯、空調設備を担います。加湿機能は製薬工場や手術室の衛生環境を保ち、電子機器工場では静電気防止に活用され、博物館の収蔵品や美術館の作品の保存にも役立っています。

火力発電所や船は、ボイラーが作る蒸気の勢いでタービンを回転させる仕組みが採用されています。

ボイラーに関わる仕事

ボイラーは幅広い分野で利用されているので、製造する企業の他、燃料や利用側など様々な業界が関わります。

昭和の銭湯や家庭用のお風呂は薪で風呂釜を加熱していましたが、現在はボイラーが主流です。キャンピングカーにも小型ボイラーが搭載されていることがあります。蒸気機関車は石炭を燃やして発生した水蒸気が動力です。

ウイスキーの蒸留や石油精製にも活用され、工業用は配管の目詰まり防止にボイラーソルトと呼ばれる塩を加えます。

ボイラーの主な仕組み2つ

主な仕組みは、ボイラー内の水や液体を加熱して、温水を作るタイプと蒸気を作るタイプの2種類があります。

温水を作るタイプは、暖房や給湯に利用されます。簡単なものが家庭用の石油ボイラーです。一方の蒸気を作るタイプは噴出する勢いを利用した動力源や、圧力を高くして沸騰温度を高めた調理や洗浄、滅菌に活用します。

蒸気を作るタイプは温水を作るタイプより高温で大きな圧力がかかります。

ボイラーの主な仕組み1:原理について

ボイラーの原理は、本体に入れた水や液体を火炉で加熱して水蒸気や温水を作り、利用する方式です。

本体は密閉された圧力容器で、火炉から定義された熱源で加熱して本体の温度と圧力を高めます。発生した高圧の水蒸気が付属施設内のパイプを通過する間に周囲の大量の水を温めるのが温水を作るタイプの仕組みです。

蒸気を作るタイプは、発生した蒸気をそのまま動力として利用します。

ボイラーの主な仕組み2:圧力容器について

ボイラーの本体部分の圧力容器は、労働安全衛生法によって第一種圧力容器と第二種圧力容器に区分されています。

高温高圧の気体や液体を封入するので規制も厳しく、第一種、第二種の大きさや圧力も決まっています。検査のタイミングが義務付けられ、検査を行う団体も規定されています。

第一種は液体を、第二種は気体を保有し、性質上甚大な被害を発生させる第一種は厳格な規制対象です。

第一種圧力容器

第一種圧力容器は、容器内で蒸気を発生させたり、100℃の水に圧力を加えて120℃に加熱したりする場合の容器です。

蒸留器や消毒器、不純物が多い金属から純度の高い金属を取り出す精錬器などが含まれます。

製造には許可が必要で、製造や輸入、設置の段階ごとに都道府県労働局による検査が義務付けです。使用開始後も1年に1回登録性能検査機関が実施する性能検査を受ける義務があります。

第二種圧力容器

第二種圧力容器は、圧力をかけた状態でも液体が気体を発生させない条件で、圧力が0.2MPaを超えるものです。

第二種圧力容器のタンク製造に許可は不要ですが、国の認定委託機関のボイラー協会かボイラークレーン安全協会のどちらかに申請します。製造後や輸入時に個別検定や年に1回の定期的な自主点検が義務付けられています。

第二種圧力容器は第一種圧力容器ほど厳格な検査はありません。

ボイラーの分類2つ

ボイラーの分類には、規模による方式と構造による方式があります。

規模による分類は、簡易ボイラーと小型ボイラー、ボイラーの3つです。労働安全衛生法によって構造や規格が義務付けられ、小型とボイラーを扱うためには資格が必要です。

構造による分類は鋳鉄製と鋼鉄製の2つがあります。それぞれの特徴とメリット、デメリットを紹介します。

ボイラーの分類1:鋳鉄製ボイラー

鋳鉄(ちゅうてつ)製ボイラーは集合住宅や一般家庭用の給湯や暖房に利用されます。

鋳鉄製のセクションを連結して作るので大きさを自由に設計できるメリットがあります。低価格で耐食性に優れているので期間を限定した暖房にも適しています。

強度がそれほど強くなく低圧用です。内部が狭いのでメンテナンスも難しく、ボイラー水を循環使用する方式しか使えない点がデメリットです。

ボイラーの分類2:鋼鉄製ボイラー

鋼鉄製ボイラーの特徴は高温高圧に耐えられる強度です。

メリットは内部構造が単純で、掃除や点検が容易な点です。デメリットは大型なので設置する場所が限定され、分解できないため運搬や修理が大掛かりになります。

鋼鉄製は水管ボイラーと丸ボイラー、特殊ボイラーの3つが主な種類です。それぞれの仕組みや特徴を説明します。

水管ボイラーの仕組み

水管ボイラーは上下のドラムを多数の水管でつなぎ、周囲から加熱して水管内の水を温水にする仕組みです。

加熱にはガスを使用し、蒸気と排ガスの余熱も取り出せるので、効率よく加熱できます。水温を一定に保つため水管内の水を循環させるので、大量の水が必要です。

水管ボイラーには自然循環式と強制循環式、貫流ボイラーがあります。水の流れの仕組みによって分類します。

丸ボイラーの仕組み

丸ボイラーは円筒の中に水を入れ、煙管を通して加熱する仕組みです。

中容量で低圧の蒸気を作り、小規模なものが中心です。構造が簡単でメンテナンスが容易なので、長持ちするメリットがあります。デメリットは立ち上がりが遅い点です。

構造によって、立てボイラー、炉筒ボイラー、煙管ボイラー、煙管炉筒ボイラーに分類されます。現在の丸ボイラーは煙管炉筒が中心で、煙管は蒸気機関車に使用されていました。

特殊ボイラーの仕組み

特殊ボイラーは特殊な燃料や、水以外のものを加熱するボイラーのことを指します。

発電設備など他の施設から排出されるガスの熱を利用し加熱する排熱ボイラーや、有機熱媒を使用する特殊熱ボイラーなどがあります。また熱交換機を利用した間接加熱ボイラーや電気ボイラーも含まれます。

特殊燃料ボイラーは、サトウキビの搾りかすや籾殻など廃棄物を燃やすものと工場廃液の水酸化ナトリウムを利用するソーダ回収型があります。

ボイラーの危険性と注意点

ボイラー設備は安全ですが、取り扱いに問題があると危険性が高くなり、甚大な被害をもたらす事故につながります。

ボイラーは稼働する際、内部が高温高圧状態になる仕組みです。膨大なエネルギーを蓄積するので、運転時のミスやずさんな保守管理は爆発など重大事故を引き起こします。

危険性を認識した有資格者が取り扱いに注意し、正しい操作や適切なメンテナンスを行うことが重要です。

ボイラーを取り扱うには?

ボイラーの取り扱いには国家資格の「ボイラー技士」が必要です。

ボイラー技士はボイラーの操作や点検、管理調整、検査を行います。特級と1級、2級に区分され、2級は実務経験がなくても受験可能です。安全衛生技術協会の主催する試験に合格し、現場経験を重ねてステップアップします。

一定以上の規模のボイラーを設置している事業所は「ボイラー取扱作業主任者」の選任義務があり、ボイラー技士の保有が条件です。

ボイラーの仕組みを知ろう

ボイラーで水や液体を加熱して作った蒸気や温水は暖房や熱源、動力源として多くの人の生活を支えています。

ボイラーの仕組みは簡単ですが、内部が高温高圧状態になるので取り扱いを間違えると大事故につながります。製造や使用には厳しい基準や資格が適用され、点検なども義務付けられています。

お風呂や給湯器など身近なボイラーの仕組みを理解して、正しく取り扱いましょう。


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