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損料と賃料を使い分ける見分け方5選|損料の計算の仕方についてなど紹介

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公開日時 2022.09.15 最終更新日時 2022.09.15

損料とは

損料とは、建設・土木業界では自社所有の建設機械等の償却費や維持管理費、修理費を指します。

簿記では減価償却費と言って、購入費用を価値がなくなるまで使った期間で割った値です。土木積算で使用する損料は(一社)日本建設機械施工協会が発行する「建設機械等損料表」を参考にします。損料の単価は「換算値損料」が正確な名称です。

建設・土木以外の一般的な損料は品物を借りた料金で、代表的なものがレンタル料です。

名の歴史について

損料は、江戸時代の損料屋から使われたなじみ深い言葉です。

江戸時代の庶民は狭い長屋暮らしと、頻繁に発生する火事から身軽に避難するため、モノを持たない暮らしをしていました。不足する家財道具は料金を払って、損料屋から借りるレンタル生活です。

賃貸期間に定めはありませんが、損料の2倍~3倍の保証料制度が導入されており、返却と共に保証料は返金され、庶民の生活の支えでした。

運転歩掛の内訳を理解しておく

土木積算の計算をする前に、運転歩掛の内訳を理解しておくことが重要です。

運転歩掛(うんてんぶがかり)の内訳は、労務費と機械経費、燃料費を加えたものになります。労務費はオペレーター費用、機械経費は重機や発電機、コンプレッサーなど建設機械、足場など仮設材、工具の費用で、燃料費は機械に使用する燃料でガソリンや軽油代です。

現在の積算基準はパッケージ化されていますが、内訳を理解しておきましょう。

機械経費に注意する

機械経費は損料と賃料の2つの意味があるので、計上する際には注意します。

損料は自社所有のものですが、レンタルした建設機械は賃料で計上しますが、オペレーター付きでレンタル契約した場合も賃料に含まれます。

単価は毎月発行される一般財団法人経済調査会の「積算資料」や、一般財団法人建設物価調査会の「建設物価」を参考にしましょう。

賃料とは

賃料は、建設機械などのレンタル会社から借りた料金やリース契約の料金です。

建設機械や資材を所有せず、必要に応じて借り入れる際の費用を指します。レンタル会社に支払うレンタル料金やリース会社への毎月のリース料金を基に単価を算出せず、先ほど紹介した出版物を参考に算出します。

なお、算出規定は建設省(現在の国土交通省)の「建設機械等賃料積算基準」に基づいたものです。

損料と賃料を使い分ける見分け方5選

損料と賃料の使い分けは、現場ごとに異なる状況で工事を行うので簡単に決められません。

実際の施工では、工事規模や企業形態による違いもあります。しかし、役所の発注する公共工事は積算基準で決められているので、使い分けは明確です。これは、担当者によって公示価格が変わらないようにするためです。

使い分けを見分ける方法をご紹介します。

損料と賃料を使い分ける見分け方1:一般的なルールがある

損料と賃料の使い分けの見分け方は、積算基準の注意書き欄を見るのが一般的なルールです。

機械経費の積算基準では、損料の場合は何も記載しません。しかし、「賃料とする」の但し書きがあった場合は、賃料とします。簡単な方法ですが、見落とさないように注意しましょう。

実際の施工内訳で、「○○については賃料とする」の記載の有無を確認してみると、よく分かります。

損料と賃料を使い分ける見分け方2:工法協会の歩掛には注意する

工法協会の歩掛はそれぞれの協会で異なる判断に基づいて発信されているので、注意が必要です。

工法協会の資料は「損料」と「賃料」を明確にしていない場合もあります。似たような工種でも同じとは限りません。分からない場合は、積算基準をそれぞれの工法協会に問い合わせましょう。また、資料に記載がない場合でも、「賃料」のこともあります。

一般的なルールを当てはめずに、工法協会の歩掛だけは必ず確認しましょう。

損料と賃料を使い分ける見分け方3:移動式クレーンでも注意する

損料と賃料を使い分ける見分け方で、特殊な例として移動式クレーンがあります。

移動式クレーンは運転士付きでレンタルする場合が多い建設機械です。クレーンの吊り上げ荷重によって資格が異なり、5t以上のものは移動式クレーン運転免許を保有していないと操作できません。

したがって、レンタルであっても単価にオペレーターの労務費や燃料費も合計した料金になっています。

ラフテレーンクレーンでの損料の注意点

ラフテレーンクレーンを損料にする場合は、機械経費だけの単価を計上します。

自社所有の場合は損料で計上できますが、運転士の労務費と燃料費はそれぞれの費目に仕訳します。実際の工事はレンタル契約が多く、そのほとんどが運転士付きです。この場合は損料として計上できません。

所有する機械を稼働しても、労務費は給与、燃料費は自社経費として計上するため、損料に合算すると二重になるためです。

クローラクレーンでの損料の注意点

クローラクレーンが自社物件の場合は損料に機械経費だけを計上します。

クローラクレーンの場合も、自社所有は運転士を労務費に、燃料費を燃料代または消耗品費など企業の会計仕訳にしたがって計上しましょう。

クローラクレーンやラフテレーンクレーンを操作する人は資格を所有するので運転士と呼び、他の建設機械の操作はオペレーターと呼び分けます。

ラフテレーンクレーンでの賃料の注意点

ラフテレーンクレーンの賃料は単価に運転士と燃料費が含まれ、損料と賃料の違いがあることに注意してください。

ラフテレーンクレーンは大型特殊車両に分類され、公道を走行可能です。レンタル会社から現場までの走行距離や時間も料金として請求されます。つまり、燃料費もレンタル会社の負担になり、レンタル料金に含まれているので、賃料に合算します。

ラフテレーンは英語で「不整地用」の意味です。

クローラクレーンでの賃料の注意点

クローラクレーンの賃料は単価に機械経費と運転士が含まれ、燃料費は別にする特殊な方法です。

クローラクレーンはレンタル会社から現場までトレーラーに載せて移動します。大型は積載制限のため分解して輸送し、現場で組み立ててから使用します。そこで、移動や組み立て費を別途請求されます。

しかし、現地で使用した燃料費だけは借りた会社が負担するので、賃料に含みません。クローラクレーンの賃料は注意が必要です。

損料と賃料を使い分ける見分け方4:なるべく積算ソフトは使わない

移動式クレーンの計算は特殊なので、積算ソフトに頼らず自分で仕訳して入力します。

損料は他の入力でも機械経費だけですが、賃料の入力は特徴があるので、積算ソフトの自動仕訳を利用すると、運転士の労務費や燃料費が二重計上になる可能性が高くなります。

そのため、レンタル料金の明細を確認して、手入力がおすすめです。機械経費も損料と賃料の違いを確認し、注意して計算します。

損料と賃料を使い分ける見分け方5:「積算基準」の建設機械賃貸料金を一読しておく

積算基準には移動式クレーンの賃料について詳しく記載されているので、読んでおくことが大切です。

初めて計上する場合は、一般財団法人経済調査会の「積算資料」や一般財団法人建設物価調査会の「建設物価」の建設機械賃貸料金の注意書きを参考にします。かなり詳しく書かれているので、自社に当てはまるものを使用しましょう。

また、移動式クレーンの賃料は割増料金もあるため、丁寧に作業をすすめます。

損料の計算の仕方

運転1日当たりの損料は1時間当たりの損料率を算出し、基礎価格に乗じます。

運転1日当たりの損料率は(1-残存率)の1/2に維持修理比率を加え標準仕様年数で割り、さらに年間標準運転日数で割ります。これに基礎価格を乗じ、上位4桁目を四捨五入しましょう。

建設機械等損料算定表は国土交通省が毎年改定しているので、最新の数値を適用します。また、エクセルを利用して自分でも計算可能です。挑戦してみましょう。

損料と賃料の違いを把握しておきましょう

土木工事の積算では損料と賃料の違いの把握が大切です。

クローラクレーンとラフテレーンクレーンは間違えやすく、労務費と燃料費がポイントです。公表された参考資料は最新版を活用し、注意書きをよく読みます。分からない点は問い合わせて確認しましょう。

損料と賃料の違いが分かれば、複数のパターンの見積もりもエクセルで簡単に算出できます。


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