施工管理者のための建設トリビア。世界最大級の重機シリーズ：フォークリフト

フォークリフトといえば、多くの人が大きくても車程度のサイズを想像するのではないでしょうか。
しかし、「世界最大級の重機シリーズ：フォークリフト」はスケールが違います。
そこで本記事ではクレーンと見紛うかのような世界最大級のフォークリフト「H300-360HD2」についてご紹介します。

世界最大のフォークリフト

今回、紹介する世界最大級のフォークリフトはHyster社Big Trucksシリーズの「H300-360HD2」です。
最大荷重1.65トンを誇るフォークリフトはまるでクレーンのような大きさです。
ここではH300-360HD2の特徴についてご紹介します。

H300-360HD2の特徴一覧

・高性能のディーゼルエンジン
H300-360HD2は、排気ガス再循環および可変ジオメトリーターボチャージャーを装備した高性能のディーゼルエンジンが搭載されています。
さらにエンジンは「ZF WG 161」3速パワーシフトトランスミッションに結合されているのが特徴です。
そしてSCR、DOCシステムによる尿素注入用のドージングモジュールが備わっています。

・メンテナンスを迅速に行える
ComforCab IIを傾けることによって、定期的に行わなくてはいけないメンテナンスも迅速に行えます。
また伝導キャブチルト機能によって、主要コンポーネントに素早くアクセス可能です。

・オンデマンド冷却
独立した4つの冷却コア（エンジン、給気冷却器、トランスミッション、油圧システム）を備えています。
コアは水平方向に積み重なっているため、個別に交換できます。
さらに油圧クーラーは、高い周辺温度でも通常の動作温度を維持できる性能を備えています。
また高度な可変容量テクノロジーによるオンデマンド油圧によって、低燃費を実現しています。

・アタッチメントが使用可能
産業分野のロール紙クランプやタイヤハンドラーななどのアタッチメントを使用し、複数のアプリケーションをこなすことも可能です。
またロードローラーは、最も過酷な使用条件を想定して設計されており、高い耐久性と長寿命を実現しています。

国内の倉庫では2～3段積みが一般的ですが、海外では6段にもなるような倉庫が多く存在します。
そのため日本よりも海外の方が、大型のフォークリフトの出番は多いといえます。

世界最大級のフォークリフトの仕事

H300-360HD2は主に湾港などで、木材や鉄鋼などの積み降ろし作業に利用されています。
また最大荷重6０トンを誇るKonecranes社の「SMV 65-1200 C」も、やはり湾港などで活用されています。
その大きさゆえに、残念ながら日本でお目にかかれる機会は少ないようです。

湾港などで活躍するフォークリフト

世界最大級のフォークリフトは、主に湾港などで大型の荷物を積み降ろすために製作されました。
日本ではあまり見る機会がありませんが、海外は現在でも多くの現場で活躍しているようです。