
施工管理者のための建設トリビア。世界最大級の重機シリーズ:ダンプカー
荷台を傾斜させ、積み荷を降ろせるようにしたトラックのことをダンプカーといいます。
土木工事の施工管理者にとってはお馴染みだと思いますが、ダンプカーは主に土砂などの運搬用に使用され、国内だけでなく世界中の現場で活用されています。
本記事では、世界最大級のダンプカー「980E-4」についてご紹介します。
この記事でわかること »
世界最大のダンプカー
世界最大級の超大型ダンプカーの「980E-4」は、建設機械や重機を取り扱っているコマツ(小松製作所)によって作られました。
これまでの大型ダンプカー「960E-2」や主力商品である「930E-4」で培った技術と信頼性をベースに作られました。
定格積載質量は369トンで、コマツアメリカ株式会社によって開発・生産されています。
980E-4の種類と特徴一覧
・積載量400トン
980E-4は正味の積載量400トンを実現しました。
400トンクラスであれば、鉱山でひとつのサイズのシャベルでも積載量が異なるフリートに対応できます。
・登坂能力30%アップ
地域によっては、雪の解氷時期に地面が軟弱となり、走行が困難になることもあります。
980E-4 には、35:1の変速比を持つトランスミッションが搭載されており、30%の登坂能力が出力可能となりました。
その結果、400トンクラスでは最大の登坂能力を有しています。
・ボディヒーティング
寒い時期になると凍結した土がダンプカーのボディに付着し、完全に落ちない場合がありました。
また積んだ土が、積みこんだ後で凍結することもあります。
それを解決したのがボディヒーティング機能です。
エンジン排気をダンプカーのボディに通すことで、暖かい空気がボディへの付着を防止してくれます。
・新油圧シリンダ
980E-4にはこれまでの油圧機器を変更することにより、現行の油圧システムは維持したままで、開発費を抑え、設計期間を短縮することができました。
世界最大級のダンプカーの仕事
980E-4はその大きさゆえに、日本ではあまり使用されていません。
主に世界中の鉱山で活躍しており、土砂や鉱物の輸送を行っています。
またコマツは「無人ダンプカートラック運行システム」という、無人運転システムも採用しています。
GPSと障害物検知センサー、無線ネットワークシステムなどをダンプカーに搭載し、中央管制室で運行を管理します。
これにより、運転手の疲労などによりヒューマンエラーを防ぎ、安定した運行による排気ガス軽減などが実現されているそうです。
世界の鉱山で活躍するダンプカー
世界最大級のダンプカーはその大きさゆえに、日本の土木工事ではあまり見ることができません。
しかし、980E-4大型の採石場や鉱山など世界中で活躍しています。
鉱山現場の安全と生産性向上に貢献しており、今後もなくてはならない存在だといわれています。
興味がある施工管理者は一度、動画で確認してみてはいかがでしょうか。
※出典:株式会社 小松製作所「<超大型ダンプカートラックに最大機種を追加>超大型ダンプカートラック「980E-4」を新発売」

編集部
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