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解体工事で使用される主な用語11選!やり方や流れについても解説

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公開日時 2023.03.01 最終更新日時 2023.03.01

解体工事とは


解体工事とは、家屋など建物を取り壊して除去する工事のことです。一般的に解体工事と言えば建物全体を壊すイメージですが、建物周辺の塀だけを撤去したり、リフォームに伴い内装のみを解体するなど、工事の種類はさまざまです。

解体工事の費用は、建物の構造・道路の幅・隣家との土地的な関係・残置物の量などによって変動します。そのため、建物の大きさに目立った違いがなくても、道路幅や土地の問題などの影響でケースによって費用は異なります。

見積もりに含まれる内容は、基礎部分の撤去から解体後のガラ(大きなゴミ)を綺麗に取り除いて整地するまでが一般的です。つまり基本的には、解体によって生じる廃棄物と建物に残る不用品や残置物の全てを解体業者に引き取ってもらえます。

解体工事で使用される主な用語11選


解体工事で使用される用語は、業者によって対応が異なるものがあります。荒整地の転圧が典型です。依頼者の想像と相違があると、その後の営業活動に影響を与えます。

解体工事の用語は、一般の方には馴染みが薄い言葉が多いため、必要に応じて丁寧な説明を行います。施工管理者が直接話す機会は、「相見積もり」や「現地調査」の時です。営業担当のように話せなくても重要な用語をわかりやすく説明すると、好感度を高め、受注につながります。

施工管理者は依頼者から質問があれば丁寧に対応し、ない場合は残った物置や庭石の移動、処分など多く依頼される業務を自分から尋ねます。営業担当と話が食い違わないように、普段から用語の示す作業範囲の確認も重要です。

1:荒整地

解体工事で使用される用語1つ目は、荒整地(あらせいち)です。この用語は、荒い状態の土地を平らにならす(整地する)作業を意味します。軽くならすのではなく、かなり綺麗な平らになるよう整地する作業になります。

荒整地に含まれる作業内容は、解体工事によって生じた細かな廃棄物の除去・地面を踏み固める軽圧作業・土地を平らにならすことです。いずれの作業でも基本的に重機を使いますが、細かな廃棄物の除去では手作業を含む場合も多いです。

しかし、荒整地のやり方は業者や土地の持ち主などの事情によって異なります。一般的には全ての廃棄物を取り除いて平らな土地に仕上げますが、場合によって石だけ残したり、軽圧作業を行わないこともあります。

2:掘削

解体工事で使用される用語2つ目は、掘削(くっさく)です。掘削は、工事現場などの土地を重機や手作業で掘ったり削ったりすることを意味します。一般的には専門の重機を使いますが、場所によって手作業が必要になるケースもあります。

建機業界での掘削機には掘る・削る機能だけでなく、掘削によって生じた岩石や土砂などを運び出す・積み込む機能も含まれています。掘削機のみで、掘削に関わる作業を全て終わらせることができるようになっているのです。

掘削機で行なわれる作業内容は、大まかに地表の上と下で分けられます。地表より下を掘って積み上げるのは油圧ショベルやホイールローダーで、地表にあるものを押し出すように退かす作業はブルドーザなどで行ないます。

3:相見積もり

解体工事で使用される用語3つ目は、相見積もり(あいみつもり)です。略して「あいみつ」とも言います。相見積もりは、解体作業前に現地調査による見積もりを複数の業者に依頼する用語です。

依頼者は見積もりを比較して検討材料にしますが、業者によっては相見積もりを嫌い、適当な金額で対応する場合もあります。区画整理の際は、直接相見積もりせず、近所で情報共有されてしまいます。

相見積もりとわかっても、自社の設定金額を提示して、根拠のない値引きはやめましょう。説明する時は、それぞれの業務の単価を明示し、施工する現場の状況によって加算する料金を具体的に示します。「相見積もりだから」と投げやりな対応にならないように注意します。

4:区画整理

解体工事で使用される用語4つ目は、区画整理(くかくせいり)です。区画整理とは、公共施設を整備するために、土地の所有者から自治体が土地を買い取る用語です。突然の発表で気持ちが整理できない依頼者や、短期間で対応を迫られる場合もあり、適切に対応します。

区画整理は該当する住民に立ち退き料が支払われます。立ち退き料は、引っ越し先の代替地取得や建設費用、引っ越し費用、解体工事費用を含めた金額です。

解体作業は建物の所有者から直接依頼される、個々での対応です。立ち退き料は清算金として支払われるため、見積もりと実際の金額の相違がないようにし、基礎部分の撤去など事前に確認します。

5:現地調査

解体工事で使用される用語5つ目は、現地調査(げんちちょうさ)です。現地調査とは、依頼者の現場を実際に調査して見積書を作成する業務を指す用語です。多くは家屋に立ち入らないで行い、時には依頼者が立ち会います。

現地調査で確認する内容は、解体作業を行うための現地の状況です。車両の搬出入ルート、敷地や境界付近の状況、解体する建物、浄化槽やベランダ、庭などを直接確認します。

用語を記載したチェックリストを利用し作業を進めますが、見落としがないように慎重に行います。依頼者が立ち会う場合は、要望なども聞いて、見積もりに反映させます。施工管理者として解体工事全体を俯瞰しながら、デジタルカメラも活用して予定時間内に終わらせます。

6:建設業許可

解体工事で使用される用語6つ目は、建設業許可(けんせつぎょうきょか)です。建設業許可とは建設業を営む業者が税込み500万円以上の工事を施工する際に必要な許可で、解体工事も含む用語です。

建設業許可は、主任技術者や監理技術者など専任技術者の配置が義務付けられています。施工管理者に専任技術者の資格が必要になります。解体工事業での実績が要件を満たす場合は、資格取得を目指しましょう。

元請業者が解体して同じ場所に住宅を建設する場合は、建築一式工事です。この際、下請が解体工事だけを請負う時は建設業許可(解体工事業)が必要です。内装だけの解体は内装仕上工事業に該当し、解体業の建設業許可で税込み500万円以上の業務はできません。

出典:解体工事業の追加|国土交通省

7:外構工事

解体工事で使用される用語7つ目は、外構工事(がいこうこうじ)です。外構工事とは、住宅の敷地内の建物外部の部分の「エクステリア」などを解体する工事用語です。新築工事では一括で見積もりを作成しますが、解体工事では別計算です。

外構工事は、垣根やフェンス、ブロック塀、門柱や門扉、テラスやカーポート、土間コンクリートの他、花壇や庭木、庭石の解体や撤去を指します。物置など庭や玄関先などの付属物や工作物全てを指す用語です。

自宅とは別に外構工事だけ依頼されることも多く、ライフスタイルの変化に伴って新たな構築物を建設するための施工もあります。大規模工事になる時もありますが、インターホン撤去や残土処分など小規模作業もあります。

8:建物滅失登記

解体工事で使用される用語8つ目は、建物滅失登記(たてものめっしつとうき)です。建物滅失登記とは、建物や家屋を解体後1カ月以内に法務局に建物がなくなった登記申請を行う用語で、法律に規定されています。

建物滅失登記は解体業者が発行する取毀(とりこわし)証明書や解体業者の印鑑証明書、法人の場合は会社登記簿謄本または資格証明書が必要です。

解体業者が工事完了後依頼者に渡し、依頼者が申請できます。委任された解体業者や司法書士や行政書士、土地家屋調査士などが代行できます。

解体工事の見積もりを作成する時に用語も説明し、料金に合算するなど会社の方針に従います。自社が依頼されていない場合は、完了後、必要書類を依頼人に直接渡します。

出典:不動産登記法 第五十七条|e-GOV法令検索

9:敷地境界線

解体工事で使用される用語9つ目は、敷地境界線(しきちきょうかいせん)です。敷地境界線とは、住宅の敷地の外周を表し、隣地境界線と道路境界線の2つを示す用語です。解体工事では、敷地境界線が原因で隣地とのトラブルも発生します。

解体工事の現地調査で敷地境界線を確認します。わかりにくい時は、依頼者と隣地、解体業者で工事範囲を確認してトラブルや施工時の誤認を防ぎます。ブロック塀など境界線上に設置した構築物は、事前に依頼者と隣地で話し合います。

境界杭が明確でない時や話し合いで解決しない時は、土地家屋調査士に土地境界確定測量を依頼して、解決します。敷地境界線の確定は、解体工事を行う前の重要事項と工事に欠かせない用語です。

10:建設リサイクル法

解体工事で使用される用語10個目は、建設リサイクル法です。建設リサイクル法とは、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」の略称で、解体工事などで建設廃棄物の分別解体を義務付けた法律です。

一定規模以上の建築物の新築や増設、修繕、解体工事などで、コンクリートや鉄、材木、アスファルトなどの特定建設資材を分別、リサイクルします。工事の7日前には発注者から都道府県知事に届出が必要です。

解体業者は発注者に対して説明後契約します。リサイクル処理完了後、発注者に作成した実施状況の記録を報告し自社でも保管します。工事中は登録した解体業者が行い、技術管理者によって工事の監督が義務付けです。

出典:建設リサイクル法の概要|環境省

11:アスベスト

解体工事で使用される用語11個目は、アスベストです。アスベストとは、防音材や断熱材、保温材として建築資材用語で繊維状ケイ酸塩鉱物を指します。1950年代中頃から1970年代に幅広く使用されました。

アスベストは健康被害を及ぼすため、解体工事では取り扱いが規定されています。使用状況の事前調査と結果を従業員や近隣への掲示、分別解体等計画に事前措置の記載、元請業者は事前調査結果や届出事項を発注者に書面で説明するなどが必要です。

事前調査は建築粒石綿含有建材調査講習を受講し、筆記試験修了試験合格者の「一般建築物石綿含有調査者」が実施します。解体業務を行う際は石綿(アスベスト)取扱作業従事者特別教育の受講が義務付けられています。

出典:解体等工事時における石綿(アスベスト)対策について|広島県

解体工事の種類を指す用語4選

解体工事の種類を指す用語4選


解体工事の種類を指す用語は、主に作業方法を表します。建設リサイクル法導入前に行われたミンチ解体、一般の方がイメージする重機解体、原状回復のための内装解体などです。

重機を使用した種類のカッター(ウォールソー)解体は、ウォールソーで鉄筋コンクリートを切断する工法です。この他圧搾機工法、ブレーカー工法、ワイヤーソーイング工法、ウォータージェット工法など、いずれも使用する機械の名称です。

薬剤を使用した解体工事は、ミニブラスティング工法があります。小規模な火薬を使用して発破作業によって解体する工法で、北欧で実用化されています。

解体工事業者によって得意・不得意な種類もあり、事前にサイトで実績を確認します。

1:人力解体

解体工事の種類を指す用語の1つ目は人力解体(じんりきかいたい)です。人力解体とは、重機を使用せず作業員の手作業で解体する工法で手壊し(てこわし)とも言います。建設リサイクル法施工後、建設廃棄物の分別処理が義務付けられ活用されています。

一般的な方法は、重機併用手壊し解体です。内部を人力で解体し、重機で構造部分を取り壊します。効率良く廃棄物の分別ができ、騒音や振動が少ないメリットがありますが、工期が長期化します。

人力解体は、周辺の道路の幅員が狭い、敷地と高低差があるなど重機の利用が困難な現場です。廃棄物運搬用トラックを近接させ、人力を低減させますが、施工管理者は作業員の手配と工程管理に工夫が求められます。

2:重機解体

解体工事の種類を指す用語の2つ目は重機解体(じゅうきかいたい)です。重機解体とは、主に重機を使用して解体する工法です。効率良く作業できますが、施工管理者は騒音や振動対策を行います。

主に使用するのはショベルカーですが、解体専用のアームが長いロングアームや、アームの接合点が1つ多いツーピースアームもあります。ロングブームは高さ10mまで、ツーピースは15m程度まで作業可能です。ロングフロント(マルチブーム)は高さ40mから50mまで対応できます。

解体場所が高くなると、高圧放水機も使用します。20mの高さまで水を飛ばせ、ホコリの飛散を防ぎます。解体する建物や現場の状況に合わせて重機を選択しますが、オペレーターの力量も重要です。

3:内装解体

解体工事の種類を指す用語の3つ目は内装解体(ないそうかいたい)です。内装解体とは、構造物以外の内装だけを解体する工事です。

テナントの受け渡し時に行う「原状回復工事」と建物の構造体以外を解体する「スケルトン工事」の2種類があります。水回りや床、壁など内装の一部を行う場合も含まれます。

店舗の場合、貸主と借主で話し合いができているか、複数店舗が入居する建物の場合は同居店舗との話し合いも確認して、トラブルを未然に防止します。

受注する際、原状回復工事では貸主側の意向を確認して、作業範囲を確定させます。作業内容だけでなく、清掃をチェックする貸主もいます。次の受注につなげるためにも、清掃まで気を抜かずに作業します。

4:分別解体

解体工事の種類を指す用語の4つ目は分別解体(ぶんべつかいたい)です。分別解体とは、分別作業を行いながら解体工事を進める計画的な施工方法で、建設リサイクル法によって義務付けられた解体方式です。

建設リサイクル法導入前のミンチ解体では、建設廃棄物に様々な資材が混入し、廃棄物を再利用できませんでした。分別解体の導入によって再利用は進みましたが、現場での分別に時間と場所が必要です。

コンクリート、木材、アスファルトは現場での分別が必須です。解体工事を受注する際、施工管理者は工程管理と、分別解体を行うための場所と安全管理も考慮します。分別作業の安全な場所の確保と重機の稼働が並行できる環境整備、安全教育を目指します。

出典:建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律|e-GOV法令検索

【構造別】解体工事のやり方


解体工事を行う場所が周辺に家や人が存在する状況(住宅街など)の場合は、撤去する建物の周りに必ず足場防音シートが設置されます。解体時の音を軽減する他、破片などによる事故を防ぐ役割もあります。

通常取り壊しには重機を使いますが、道路の幅が狭いなどの理由で重機が取り壊しの場所まで辿り着けない場合は手作業で解体工事を行います。手作業は労力と時間を多く要するため、重機作業での工事よりも費用が高くなります。

また、具体的な解体方法は建築方法によって異なります。木造や鉄骨造など、種類によって建築の仕方に違いがあるためです。さらに建築の構造部には多様な資材が複雑に組み込まれているため、解体の順番も重要になります。

木造家屋の場合

木造家屋の解体工事は、屋根瓦の撤去・窓や建具など内装材の手壊し・重機で建物本体を解体・大きなゴミの分別・撤去後の細かいゴミの除去といった流れで行なわれます。特徴は、基本の流れに屋根瓦の撤去と内装材の手壊しが含まれる点です。

解体後には、収集運搬・中間処理・収集運搬・最終処理といった流れが長期的に続きます。取り壊しによって生じたゴミは種類によって処理方法が異なり、廃棄されることもあれば再利用されることもあります。

解体後の分別・運搬・処理までが解体業者の仕事になるため、実際の作業は解体後にも長く続きます。最近は廃材を活用する動き(リサイクル)も活発化していますが、廃材の種類によっては一旦形を変えて再利用(リユース)することもあります。

鉄骨造・鉄筋コンクリート家屋の場合

鉄骨造や鉄筋コンクリート家屋の解体工事は、大型重機で鉄骨など部材を溶断する方法で進めていきます。専門の重機を使用して解体を行うので、安全に作業を進めるために相応の知識と技術が必要になります。

そういった事情から、解体業者によっては鉄骨造や鉄筋コンクリート家屋の工事を請け負えないことがあります。解体業者に依頼する際にはまず建物の構造を伝えて、対応可能かどうかを確かめた方が良いでしょう。

また、鉄筋コンクリート家屋の解体では、着工する前に特定建設作業届けの提出が必要です。解体に際して粉塵が大量に出たり、壁倒しの時に倒壊するリスクもあるため、解体作業はより注意して進める必要があると言われています。

解体工事をする前の流れ4つ


解体工事を実施する前には、問題点やトラブル予防などのために事前にやるべきことがあります。具体的な工程は4つ、情報収集・業者選び・見積書の確認・契約の進行です。

どのように工事を進めれば良いのか・適正な方法と費用で行なってくれる業者かなどは、損をしないためにも十分なチェックが必要な要項になります。これら工事前の流れは不備によってトラブルが生じる可能性の高い部分に関することですので、ちゃんと把握しておきましょう。

解体工事をする前の流れ1:情報を集める

解体工事をする前の流れ1つ目は、情報収集です。解体工事では建物や立地を実際に見て確認しないと、見積もりの正確性に問題が生じます。正しい方法と費用で解体を行うためにも、情報を集めるところから始める必要があります。

解体に際して、情報を得るために現場へ足を運ぶのは解体業者です。解体工事にあたってチェックする主な項目は、建物の構造と状態・近隣環境など立地・搬入ルート・工事内容・境界線・地中物の有無・持ち主が持つ整地後の希望です。

安全性の意識が高い業者は、現地調査の時に要項のチェックを不備なく行ないます。経験が豊かで見識に富む業者の場合には、現場を目視しただけで工事の流れを具体的に説明してくれます。

解体工事をする前の流れ2:業者を選ぶ

解体工事をする前の流れ2つ目は、業者選びです。日本の解体業者はいくつも存在しており、その中から親切で丁寧な業者を選ぶ必要があります。工事の雑さが目立ったり、費用が高すぎたりする悪質業者も存在するため、適正に行うためにも業者選びは重要と言えます。

一般的に、解体業者はハウスメーカーや知人の紹介で選ぶ方も少なくありません。しかし、ちゃんとした業者を選びたいのであれば、自分でいくつかの解体業者を比較して決めた方が良いでしょう。

特に見積もり金額に関しては、電話だけで判断してはいけません。土地や建物のことは実際に見て確認しないと分からない点も多いため、現地調査後の見積書と解体業者の対応・態度から判断するべきと言われています。

解体工事をする前の流れ3:見積書の内容を確認する

解体工事をする前の流れ3つ目は、見積書の内容確認です。解体業者は現地調査から得た情報をもとに見積書を作成しますが、作成・提出された時点で依頼や契約が決まるわけではありません。

見積書には種類があり、何にどのくらいの費用を要するのかを示す内約を明確に記載したものから、最低限の項目のみ記載するものまであります。見積書に書かれた内容が少ない場合、後のトラブルが心配です。

特に費用面に関しては口頭だけでなく、書面にもちゃんと残しておきましょう。見積書の内容を明細に示してくれる業者の方が丁寧に対応してくれるケースが多いので、見積書の確認は業者の質を確かめる素材にもなります。

解体工事をする前の流れ4:契約を進める

解体工事をする前の流れ4つ目は、契約の進行です。いくつかの解体業者で見積もりを出したら、見積もり内容の明確さ・金額の妥当性・業者の対応(人柄)などを考慮して、契約・依頼を行う解体業者を選択します。

解体業者を決定したら、どんなに良さそうな業者でも口頭だけで契約を済ませず、正しく書面で契約を交わしてください。口頭だけの契約は法的に効力が薄く、何かあった時に訴えることができなくなります。書面契約は大事です。

また、業者選びに適した時期は希望する解体工事日の3カ月前です。どのくらいに解体を行いたいといった希望がある場合には、その日の3カ月前までには業者を選んで契約を済ませておいた方が工事もスムーズに進みます。業者側にも予定があるため、余裕をもって業者を選ぶと希望日が通りやすくなるといったメリットもあります。

解体工事の流れ4つ

解体工事の流れ4つ


解体工事を行うための準備が完了したら、実際の工事に取り掛かります。まず行うことは、解体を行うために必要な足場や養生の組み立てです。これと同時に、作業を安全に進めるために周辺の物を撤去する作業も行います。

作業の準備と安全性を図る工程を終えたら、重機で建物本体を解体していきます。周辺環境などによって、全体を解体し終わるまでの期間は異なります。解体後は廃材を収集し、地中埋設物を確認したら解体工事の終了です。

解体工事の流れ1:足場や養生を組み立てる

解体工事の流れ1つ目は、足場や養生の組み立てです。高所作業を伴うため、まず足場(仮説設備)を作ります。足場を作る時にも粉塵やホコリが生じるため、作る前にそれらが周囲に飛ぶ量を抑えるための養生シートで建物を囲います。

足場は作業台のような存在で、養生シートは小さなゴミが周辺に飛び散らないようにするものです。工事に直接関係ないとして業者によっては雑に設置することもありますが、正しい設置が事故の発生率を下げ、安全な工事を実現します。

安全性が確保されていれば、予期せぬ不備によって時間のロスが発生するリスクも下がります。信用性の高い業者は養生の手入れをちゃんとしており、社名が入った養生を使うこともあります。破れた養生を使う業者は避けましょう。

解体工事の流れ2:重機で建物本体を解体する

解体工事の流れ2つ目は、建物本体の重機解体です。建物本体の解体は、基本的に重機を使って行います。ホコリなどの舞いやすいゴミが多量に生じるため、水を使用しながら作業を進めていきます。

立地や建物の状態によっては、人力解体(手壊し)を行うこともあります。重機が入れない場所では、手壊しの選択になることが基本です。人力解体は重機よりも音と舞うゴミが出にくいのは利点ですが、時間と労力が増大するため費用もその分増えます。

重機解体と人力解体の両方を用いるケースもあります。重機が入る土立地でも、建物の構造的に手壊しした方が良い場所もあるためです。状況や場所によって、使う重機や機器、解体方法などは使い分けられます。

解体工事の流れ3:廃材を収集する

解体工事の流れ3つ目は、廃材の収集です。解体作業はただ壊し潰すだけの激しいイメージを持たれがちですが、実際には細かく分別しながら解体を行なっていきます。なぜなら法律で、解体の際は分別も行なうことが義務付けられているためです。

木材や鉄骨・コンクリートなど目立つ部分だけでなく、瓦・石膏ボード・土壁など細かな構造部も分別収集していきます。これらは不用品として廃棄されますが、リサイクルで活用する動きもメジャーになっています。

また、廃材が出るのは建物本体だけではありません。塀や樹木など、自分の敷地内にある建物周辺の建造物も含まれます。塀は隣家との境にあるため、土地の境界線に配慮して工事を行なってくれる業者を選んだ方が良いでしょう。

解体工事の流れ4:地中埋設物を確認する

解体工事の流れ4つ目は、地中埋設物の確認です。建物本体や周辺の建造物など全体的な解体工事が終了したら、最後に地中埋設物の存在を確認します。地中埋設物とは廃材やコンクリートなど、解体作業で取り除くべきものの残りです。

確認して問題がなければ、地面を平らにして(整地して)解体工事は完了となります。整地後の用途が決まっている場合は、用途に合わせて綺麗に地を整えてくれる業者を選びましょう。特に決まっていなくても、親切にアドバイスしてくれる業者が良いです。

解体工事をする時の注意点


解体工事を行う時には、事前に行なっておくべきことがあります。工事の作業や整地後の流れに目が行きがちで、依頼者側が行うべき準備を忘れてしまう方もいるため注意が必要です。

依頼者側が行う事前準備には、近隣への配慮とゴミ処理です。解体時には防ぎ切れない大きな音が生じるため、近隣に理解を得るための行動が必要になります。直接的に挨拶周りをしたり、日時などを記載した紙を配ると良いでしょう。

ゴミ処理は、建物の中にある物の片付けを意味します。解体によって生じた建造物のゴミは業者が片付けてくれますが、建物内にある家財などは依頼者の物なので、自身で整理や処分を行う必要があります。

近隣の方に理解を得る

解体工事が始まる前に、近隣の住民から工事に対する理解を得ましょう。大きな音・振動・ホコリなどの舞うゴミが生じる作業なので、何の理由でそれが起きているか分からないと住民たちは不安を感じてしまいます。そのため、事前に通知をするのがマナーです。

近隣への解体工事に関する挨拶まわりは、依頼者と解体業者で行ないます。直接対面して解体を行なう話をすることもありますが、紙に解体工事の実施や日時などを印刷で書き出してポストに配るだけのこともあります。

挨拶まわりや事前通知をせずに工事を始めると、近隣からクレームが来ることもあります。持ち家では特に近隣からの評価が地域での過ごしやすさに影響してくるため、関係悪化を招かないためにも工事前に挨拶まわりや通知を済ませましょう。

事前にごみを処分する

建物内にある物は依頼者の物ですので、工事前に整理と処分を行ないましょう。解体業者に任せることもできますが、その場合は建造物の廃材処理にプラスして家財の処分費用もかかります。つまり、自分で処分した方が費用を抑えることができます。

特に、台所用品・紙製品・布製品は解体業者に処分依頼すると高額になる可能性があります。しかし、スクラップ業者に直接依頼するような木製の大型家具・プラスチック・金属製品は、解体業者に依頼した方が安く済むケースも多いです。

解体業者に建物内の物の処分も依頼する場合は、見積もりに注意してください。必要以上に高く見積もられることもあるため、良質な業者か要チェックです。例えば、4tトラック1台分でいくらになるのかなど具体的な状況を挙げて見積もりを出してもらい、その妥当性を確認してから依頼しましょう。

解体工事で使用される用語を把握しておこう


解体工事で使用される用語は、新築工事でも利用されますが、異なる意味を持つ場合や業者によって施工が変わる場合もあります。正しく理解し、適切な使用を心掛けます。

依頼者のイメージと実際の施工が異なるとトラブルの原因です。施工管理者として、現場周辺の状況の判断など経験を活かして、見積もり作成にかかわります。また、建設リサイクル法など解体工事に関する様々な法律の規定に基づく講習の受講や資格取得を積極的に行います。

解体工事の施工前と作業の流れを把握します。施工管理者として工程管理や安全管理を行うと同時に、建設リサイクル法に則った記録や建物滅失登記の書類作成も進めます。

解体工事で使用する用語を把握し、理解を深めましょう。


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