「専任」とは「1つの仕事だけを担当すること。複数の仕事をかけもちしないこと」という意味です。
建設現場に配置される主任技術者には、「専任の人」と「非専任の人」がいます。

つまり1つの現場でしか働くことができない主任技術者と、複数の現場をかけもちできる主任技術者がいるということです。
なぜこのようなルールになっているのでしょうか。

この記事をお読みの方におすすめの求人

株式会社夢真が運営する求人サイト「施工管理求人サーチ」の中から、この記事をお読みの方にぴったりの「最新の求人」をご紹介します。当サイトは転職者の9割が年収UPに成功！ぜひご覧ください。

原則は「重要な工事は専任」

主任技術者は、建設業法第26条によって定められた職種です。主任技術者の仕事は、施工計画の作成や工程管理、品質管理、技術管理、作業員への技術指導監督などとなっていて、いわば「作業員のリーダー」的な存在です。

国土交通省は、「重要な建設工事」の現場には「専任」の主任技術者を置かなければならないとしています。
「重要な建設工事」とは、公共性のある施設・工作物や多数の人が利用する施設・工作物をつくる工事です。
「重要な建設工事」は公的機関が発注したものだけでなく、民間企業の工事も含まれます。そのため、「主任技術者はほとんどの大規模工事で専任として置かなければならない」と解釈されます。

なぜ「非専任（兼務可能な）」の主任技術者が存在するのか

主任技術者は特定の資格を持ち経験も抱負です。したがって給料も一般の作業員よりは高い傾向にあります。そのため、「専任にしなければダメ。兼務はダメ」となると、建設業者の人件費が上昇してしまいます。
そこで国土交通省は、工事の規模によって「非専任（兼務可能）」の主任技術者を認めたのです。工事の規模は、以下の表のように金額で決められています。

つまり、例えば1,000万円の工事が2つあった場合、1人の主任技術者を両方の工事に配置することは可能です（兼務可能）。
しかし3,500万円の工事があり、その現場に配置した主任技術者は、他の工事で仕事することはできません。

例外的に「非専任（兼務可能な）」でもよい場合

上記のルールには例外があります。

工事の規模が3,500万円（建築一式は7,000万円）以上であっても、密接な関連のある2つ以上の工事を同一の建設業者が同一の場所または近接した場所で施工する場合は、主任技術者を非専任にする（兼務させる）ことができます。

まとめ

本来は専任で置かなければならない主任技術者を例外的に非専任にするとき、建設業者は役所に確認をしたほうが良いでしょう。

例外を適用するかどうかは役所が決めるので、建設業者が独自に「非専任で大丈夫だろう」と判断するのは危険です。

この記事をお読みの方におすすめの求人

株式会社夢真が運営する求人サイト「施工管理求人サーチ」の中から、この記事をお読みの方にぴったりの「最新の求人」をご紹介します。当サイトは転職者の9割が年収UPに成功！ぜひご覧ください。

関連記事：
主任技術者になるための実務経験とは？資格取得の要件と必要年数について
現場代理人と主任技術者についての注意事項一覧
主任技術者の資格取得。実務経験の数え方の要点をまとめてみた！