道路工事を行う際、周囲の道路上に看板や誘導員が配置されているのを見たことがあるかと思います。

こうした看板などの配置は、車両の往来を極力妨げないよう安全に配慮して規定されているため、きちんとしたルールに則って配置されています。

そこで今回は、道路工事における看板設置や誘導員配置のルールについて紹介します。

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ルールは都道府県によって異なる

一般的に道路工事を行う際には、まず警察から「道路使用許可」を取得する必要があります。
そして、国土交通省などの道路管理者が工事を行う場合には、交通管理者(警察)と「警察協議」を行い、規制方法などについて話し合います。

ただし、一般的には、工事を請け負う業者が、各都道府県警が定める条件に基づいて規制図を作成し、国土交通省経由で警察に提出することとなります。

たとえば、東京都の場合には、各工種における全ての規制図の提出が義務付けられています。
仮に、500mの延長工事を50mごとに実施したとすると、規制図は10枚必要ということになります。

さらに、形状が違う規制となる工種がある場合には、別途必要な枚数分作成する必要が出てきます。
特に、国土交通省が行う工事は、規制図が多くなる傾向にあります。

しかし、そのいっぽうで神奈川県の場合には、これほどたくさんの規制図は必要ありません。

直線部や交差点部といったポイントごとに、代表的な規制形態のみを作成すればよいため、東京都と比べ非常に負荷が軽くなります。

このように、道路工事の看板設置や誘導員配置のルールは、都道府県ごとに異なっているのです。

具体的な配置事例

東京都における、一般的な配置例としては、まず、現場から200mの場所に最低3枚の矢印板とカラーコーン、最低30mの導流帯を配置します。

次に100mの地点には、導流帯の中にクッションドラムとサインライト、各種看板を配置します。
そして、50m地点には、最低30mの導流帯と、中に回転灯かコスモサークラー、各種看板を配置しておきます。

片側通行の場合には、導流帯の手前に「片側交互通行」、「停止位置」、「お願い看板」といった各種看板と誘導員も配置し、終点側にも車を交わせる位置に、各種看板と誘導員を配置しておきましょう。

車線規制を行う場合には、サインライトの手前にロボットか、旗振り表示のあるサインライトを使い、予告看板と導流帯の間に車線減少の看板も配置します。

誘導員は道路や規制の状況に応じて臨機応変に変える必要がありますが、車線規制で直線の場合には、工事車両出入りの誘導員のみでOKでしょう。

片側交互通行であれば、追加の誘導員を配置することもあります。

現場の状況を俯瞰することが大切

今回は、東京都の道路工事における看板や誘導員配置のルールについて紹介してきました。

ただし、一定の条件はあるものの、やはり現場の状況に応じて最適な配置は都度変わる部分もあるため、現場を俯瞰して状況を把握することが重要になってきます。

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