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公開日時 2018.10.26
最終更新日時 2022.04.06

GENBA★WALKERその9

【コンクリートの受入管理】
前回の現場ウォーカーでは、型枠工事の工事フローについて解説しました、今回はコンクリート打設前のコンクリートの受入検査について、その一部を解説します。

1.コンクリートの受入検査
コンクリートの受入検査は、現場監督が立ち会って行います。業者が実施した検査の状態と、黒板に検査結果を記入して写真を撮ります。この時に、検査結果が合格基準内で有る事を確認して撮影する事が大切です。なかには、合格基準も知らずに、毎回ただ言われた数値を記入して写真をとっている現場監督もおり、基準値を質問しても答えられない現場監督もいますが、受入検査は材料を購入する責任分岐点となりますので、合格基準を把握しておくことが大切です。コンクリートの検査基準は、JASS5※では表1のようになっています。
※日本建築学会建築工事標準仕様書(鉄筋コンクリート工事標準仕様書)

①スランプ試験は、生コンの流動性を示す値であるスランプ値を求める試験のことです。
スランプの値が大きくなるほど流動性の高い生コンクリートとなります。

②気量測定では、コンクリート中に含まれる空気の量が多いか少ないかによってそのコンクリートの優劣が判断されます。空気量が多いほど圧縮強度が下ります。

③塩分測定(塩化物イオン濃度測定)では、コンクリート中に含まれる塩化物イオンの濃度を測定し、錆びの発生のしやすさ(発錆度)を検査します。塩化物イオンの濃度が高いほど、鉄筋コンクリート中の鉄筋が錆びやすくなります。

2.知っておきたい基礎知識
【コンクリートの空気量の役割】
①空気量が増加するとコンクリート強度が低下する。しかし、空気量が有る事で、建物のコンクリートが気候にさらされた時に、凍結・融解の耐久性が増す。
②適度な空気量が有る事でコンクリートの流動性(ワーカビリティー)が高まり、施工性(打設のしやすさ)に関わり、空気量は多すぎても少なすぎても問題が生じます。
③混和材(AE材・AE減水材)で作られた微細な気泡は良い気泡ですが、練混ぜ時、運搬時、打設時に混入する巻込み気泡が存在し、これは悪い気泡です。これはバイブレーターをかける事で除去できます。叩きで除去する場合は、型枠の下から上に向かって叩く事が大切です。


今回の講師は・・・
夢真ホールディングス 人材開発部 田村 憲章 課長代理

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