サブコンの平均年収

サブコンの平均年収は、20代で362万円、30代で443万円、40代で564万円程度というのが一般的です。
他の職種と比較してみると、20代の頃は比較的高めの年収といえるかもしれませんが、30代、40代と年齢が上がるにつれて、その水準が下がっていく傾向にあります。
そういった意味においては、サブコンの給料の伸び率は、それほど良くないとも捉えられます。
ちなみに、サブコンも含めた建設業界全体の平均年収は、449万円程度といわれていますので、こちらは他の業種と比べても平均的な年収といえるでしょう。
ただし、勤める会社によっても、待遇は大きく異なりますので、一概にはいえない部分もあります。

サブコンで年収を上げるには

前述したように、サブコンによっても給与待遇は大きく異なるため、勤める会社の見極めが必要となってきます。
一つの基準としては、やはり積極的な事業展開を行っているサブコンを狙っていくのがよいでしょう。
このような会社の中で、仕事で高い成果を上げることができれば、年収の大幅UPも夢ではないでしょう。

しかし、根本的に年収を上げたいのであれば、やはり大手ゼネコンなどへの転職をするのがベターでしょう。
そのためには、キャリアアップに必要な資格を積極的に取得し、現場で一定の経験を積むことでチャンスを掴む必要があります。
特に「施工管理技士」の資格は、取得するためのハードルは高いですが、多くの会社で重宝がられる傾向にあるため、是非チャレンジしたいところです。

主要なサブコン企業8選

では、数多くあるサブコンの中でも主要とされるサブコンにはどういったところがあるでしょうか。
前述の通りサブコンは会社によって待遇や年収も大きく異なるので、サブコンの中で年収の良いところを見つけて転職を考えるのであればサブコンの中で主要となる企業がどこかを把握しておく必要があります。
主要なサブコンは事業も積極的に展開していて、年収アップが期待できるだけでなく、技術者としてスキルを積むことも期待できます。
ここでは、主要なサブコンといわれている企業8社をご紹介します。

主要なサブコン企業1：サーラコーポレーション

サーラコーポレーションは愛知県に本社を置く会社で、営業エリアも愛知県東部と静岡県西部と中部を中心に活動している会社です。
ガス、電気、上下水道などの設備工事が中心ですが、他にもエネルギー販売や自動車販売、動物用の医薬品販売などグループ全体としてはかなり幅広く事業展開している会社です。
2020年時点で売上高は3年連続得視聴、当期純利益は3年連続黒字、ROEも2年連続成長と勢いのある会社であるということができます。

主要なサブコン企業2：高砂熱学工業

高砂熱化学工業は2020年時点、空調設備工事の完成工事高で首位に立つ企業です。
空調設備分野で高い技術を持ち、数多くの特許を取得しています。
また、東京ドームや日本武道館、東京証券取引所など大規模工事での施工実績ももっています。
全国に拠点がある他、海外にもアジアを中心に10数各国にグループ会社があり、順調に売上高を伸ばしています。

主要なサブコン企業3：三機工業

三機工業は空調や給排水などの建築設備事業を行う企業です。
空調設備工事のほか、スマートビルソリューション事業やオフィス移転などのファシリティシステム事業など幅広く手掛けています。
取引先に官公庁や大企業が多く、商業施設や医療施設、文化施設、空港・鉄道、工場など様々な用途での施工実績があります。
地球環境課題解決のために省エネルギーにおいて技術の向上に励んでいる企業でもあり、平成30年度には資源エネルギー庁長官賞を受賞しました。
1957年、第2次観測隊にローラコンベヤを提供しことをきっかけに、南極観測隊への技術者派遣も行っています。

主要なサブコン企業4：ダイダン株式会社

ダイダンは電気、空調、衛生などの設備工事を専門で行う企業です。
空調設備工事が全体の売上の約6割を占めています。創業は1903年と歴史が長く、また東証一部に上場しています。
工場や病院、商業ビルなど全国にわたって大型建築物の施工実績を多く持ち、最高裁判所、東京国際空港旅客ターミナルビル、新国立劇場、恵比寿ガーデンプレイスなどの有名建築物の設備もダイダンが手掛けたものです。
今後、大規模施設のリニューアルが増えてくるので、ダイダンの仕事も増えると予想されています。

主要なサブコン企業5：朝日工業社

朝日工業社は主に空調設備工事と衛生設備工事をメインとして手掛けているサブコンです。
設備工事以外に機器製造販売も行っていて、空調設備工事で培ったクリーン化技術や熱流体制御技術を活用し、半導体や液晶パネルの製造装置などの先端産業向けに精密環境制御機器を自社で開発、製造しています。
平均年収は2020年3月時点で877万円で、建設業界の中でも高い年収であるといえます。

主要なサブコン企業6：ユアテック

ユアテックは東北電力グループの総合設備会社で、東北6県と新潟県を中心に電気設備工事事業をメインに設備工事を展開しています。
また、設備工事のみでなく土木建築工事にも対応しています。
小規模なものから大規模なものまで幅広く手掛けていますが、大規模なものだと上越市立水族博物館うみがたり、弘前市運動公園野球場、鶴岡サイエンスパークなどの施工実績があります。
上場企業ということもあり、平均年収は699万円と世間一般的に良い給与水準と言え、上場企業の中でも若干良いくらいの位置にいます。

主要なサブコン企業7：大気社

大気社は建物の空調設備事業を軸に事業を展開している会社で、現在、環境システム事業と塗装システム事業の2軸を中心に展開しています。
特に塗装システム事業は他のサブコンにはない自動車などの塗装プラントを対象にしたもので、日本の各自動車メーカーの海外進出とともに大気社も活躍の場を大きく広げました。
仕事はハードで残業も多いですが、平均年収が1077万円と非常に高い年収水準です。
仕事をバリバリやって年収を上げたいという人に向いています。

主要なサブコン企業8：日比谷総合設備株式会社

日比谷総合設備株式会社は空調・給排水衛生・電気・情報通信など総合的に設備事業を行っている会社です。
NTTの肝煎りで設立された会社であることから、NTTグループの実績が多いです。
また、東京スクエアガーデンやJRタワー、東京ドームホテルなど公共施設やホテル、教育機関関連施設も日比谷総合設備による施工です。
サブコンは休日が少ないことで有名ですが、日比谷総合設備は年間休日が123日に設定されていてプライベート時間も確保しやすくなっています。
新卒者の初年度平均月給は約20～23万円程度で、一般的な年収であるということができます。

サブコンの仕事の特徴

そもそも、サブコンの仕事はどういったものなのでしょうか。
前述の通りサブコンはゼネコンなどの下請け会社として現場で仕事や施工管理を行います。
その仕事内容は電気設備工事、空調設備工事、衛生設備工事、消防設備工事などさまざまです。
電気設備工事は分電盤の設置から配線、コンセントなど電気に関わる仕事を幅広く行います。
空調設備工事は建物内の空気の温度や湿度の管理や、換気扇の設置などを行います。
また衛生設備工事は洗面化粧台や浴槽などの設置など、眺望設備工事は火災警報設備、消火設備の設置などを行います。

複数の物件を受け持つことが多い

サブコンでは、複数の業者との関係性を構築しながら、複数の物件を受け持つようにしています。
これは元請け会社を1か所に絞っていると、その会社が倒産するなど何かあった際にサブコンの売り上げに大きな影響を与えるためで、リスク回避のために複数の物件を持つようにしています。
なお、以前はゼネコンとサブコンで安定的に仕事ができるように下請け協力会を組んでいましたが、受注競争の激化によってゼネコンは協力会以外の会社に発注することも増えています。

直接施工する場合がある

サブコンはたいていの場合、ゼネコンなどの元請け会社を経由して仕事を受注します。
ですが、場合によっては建築主から直接依頼を受けて仕事を行うこともあります。
建築主に施工に関する専門知識や管理能力があり、自身で個々のサブコンに分散発注することができる場合はこういった直接施工という形もあります。

技術者としてのステップアップを狙おう

サブコンは主に下請けという性質上、どうしても元請けである大手ゼネコンなどと比較して待遇面で劣る部分もあるでしょう。
しかし、目的意識を持って積極的に取り組むことができれば、現場で専門的な実務経験をたくさん積むことも可能でしょう。
将来のキャリアプランを自分の中で描き、自分の専門としたい技術を明確化してステップアップしていけば、今後益々需要が高まる建設業界において活躍の場をたくさん見つけることができます。
ぜひ、技術者としてステップアップしていきましょう。

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