ケルン大聖堂は世界遺産の中でも高い建物として有名です。
その高さは約157メートルもあり、40階建てのビルと同じくらいの高さです。
現在ならそのくらいの高さの建物は珍しくありませんが、19世紀に完成した建物だということを考えると驚きでしょう。
ここでは、ケルン大聖堂について詳しく解説していきます。

着工から完成まで600年以上もかかった

ケルン大聖堂は、ケルンというドイツの中でも西の方に位置する大きな都市にあります。
大きな2つの塔がケルン大聖堂の特徴で、建築様式はゴシック様式です。
ライン川のほとりのホーエンツォレルン橋という大きな橋のそばにあり、遠くから見てもかなり目立ちます。
ライン川を挟んでホーエンツォレルン橋と一緒に見ると、とても綺麗に見えるでしょう。
ケルン大聖堂は、ドイツでも有数の観光スポットになっています。
そして、このケルン大聖堂は着工から完成まで600年以上かかったことでも有名です。
現在のケルン大聖堂の建設が始まったのは1248年のことでした。
それ以前まで使用していたケルン大聖堂の建物が火事で燃えてしまったのが原因です。
当時は現在の建設現場で使用されている大型クレーンのような重機はありません。
そのような中でも、かなりの年数をかけて2つある大きな塔のうち1つを完成させました。
しかし、16世紀に宗教改革の影響もあり、工事のための十分な資金が用意できず、工事が頓挫してしまいます。
そして、19世紀に工事が再開され1880年に完成しました。

外観も内装も非常に神秘的で美しい

ケルン大聖堂は遠くから見ても美しいですが、近くで見ると美しさに加えて重々しい感じの建築物です。
入口は3つあり、扉は彫刻で飾られています。
入口の他にも彫刻はさまざまな箇所に見られ、旧約聖書に出てくるシーンが彫られている箇所もあります。
内部の方は非常に広く壮大です。
たくさん並ぶ尖頭アーチや、ステンドグラスの窓がとても神秘的に感じられるでしょう。
このような外観も内部も神秘的で素晴らしいケルン大聖堂ですが、一時期危機遺産に指定されていたことがあります。
危機遺産というのは、世界遺産の取消の候補です。
周囲の大きな建物により、景観を損ねていたことが原因でした。
その後、周囲の建築物の高さ規制などを行ったことでこの難を逃れ、現在では危機遺産の指定は解除されています。

歴史的価値を感じさせてくれる美しく神秘的な建築物

ケルン大聖堂は非常に神秘的で美しく、歴史的価値を感じさせてくれます。
大型の重機がない環境で40階建てのビルと同じ高さの建物を作る技術には驚かされるでしょう。
施工管理の仕事をしているなら、ケルン大聖堂のような美しく神秘的な建物の建設に携わってみたいですね。