【名庭園シリーズ：海外の日本庭園編】ポートランド日本庭園など

日本庭園は国内のみならず海外でも人気です。
そのため海外でも多くの日本庭園が造られ、人々の心を癒しています。
石や植物などを使って四季折々の姿を表現した日本の庭園は、日本人と関わり深い場所に多く造られているのです。
今回は海外で造られた日本庭園を中心にご紹介します。

ポートランド日本庭園（アメリカ）

ポートランド日本庭園はアメリカ・オレゴン州西部のポートランドにある庭園です。
松永信雄元駐米大使が訪れた際「海外にある中で最も美しい日本庭園」と称したことで有名です。
地元住民やポートランドを訪れる人々の癒しの場所となっています。
1963年に東京農業大学教授であった戸野琢磨によって設計されました。
園内を歩いて鑑賞することを目的とした「池泉回遊式庭園」、茶室へ続く道へ造られた「茶庭」、自然の小石や砂で造られた「石庭」など8つの庭園様式から構成されています。

ブエノスアイレス日本庭園（アルゼンチン）

アルゼンチン・ブエノスアイレス市にある日本庭園です。
1967年に日本大使館が造りました。
パレルモ公園の一角に位置し、池を中心として様々な植物が配置されています。
植物はサクラ・イロハモミジ・ツツジなど日本の樹木の他に、南米の樹木も植えられています。
また庭園の中心の池には鯉が放たれており、人々を楽しませています。
さらに池には「プエンテ ディヴィノ(神の橋)」と呼ばれる橋が架かっており、絶好の写真スポットとなっています。
庭園内には日本食レストランや温室などもあり、温室内には日本を中心としたアジアの植物などが植えられています。

クリンゲンダールの日本庭園（オランダ）

オランダの都市ハーグにあるクリンゲンダールの庭園にはいくつもの美しい庭園がありますが、その中で最も有名なのが日本庭園です。
一面が苔で覆われた庭と、竹や珍しい植物が植えられている緑豊かな空間を味わえます。
年に2回、春と秋のみ一般公開されます。
1910年にオランダ人女性によって造られたオランダでは唯一の日本庭園です。
日本庭園に魅了され何度も日本を訪れた彼女は、故郷オランダで日本人庭師の力を借りながらこの庭園を造りあげました。
彼女の死後は、市が庭園の管理を引き継いでいます。
庭園には太鼓橋や仏像などが配置され、海外にいるとは思えないほど静かで日本らしい空間となっています。

海外にある美しい日本庭園

海外にある日本庭園をご紹介しました。
日本式庭園が海外でも高く評価されており、地元の人のみならず観光客も多く訪れる人気スポットです。
ぜひ海外を訪れた際には、海外にある不思議な日本の空間を感じてみてはいかがでしょうか。