日本全国には様々なビオトープが作られています。
ビオトープは公園内だけでなく、景観向上や生き物の生態環境を守るために都市部にも作られ始めています。
今回はそんなビオトープの中でも国内有数のビオトープをご紹介します。

響灘ビオトープ

響灘ビオトープは北九州市にあるビオトープです。
環境未来都市にふさわしいビオトープを作ろうと、響灘地区の廃棄物処理場跡地に作られました。
日本最大級である41ヘクタールの広さを有し、生物の多様性と自然に思う存分触れ合える施設です。
埋め立て地ならではのデコボコの地形が、池や湿地、草原などの多様性に富んだ環境を生み出しました。
そこに鳥や虫が訪れるようになり、コアジサシなどの貴重な生物も見られます。
またビオトープ内には野鳥観察施設やネイチャセンターなどもあり、生き物のことを知りながら実際に触れ合える施設となっているのが特徴です。

メダカビオトープ（共生の郷メダカ郷和国）

青森県河川国道事務所が作った「共生の郷メダカ郷和国」の中にビオトープはあります。
絶滅危惧2種に指定されているメダカの保護のために作られました。
進行中の工事の影響を避けるため、専用道と一般道が合流する場所の三角地帯を利用して作られためずらしいビオトープです。
またメダカだけでなく昆虫や鳥など様々な生物が訪れます。

桑袋ビオトープ公園

公園内にビオトープ池が整備されています。
工業の影響により国内で最も汚染のひどい一級河川といわれていた綾瀬川流域に作られています。
元々の足立の自然を取り戻そうと2005年に作られました。
生き物を持ち込むのではなく、環境を整えることで生き物たちが自然に集まるようにするべく、様々な整備が行われました。
園内は草地、林地、水辺などのいくつかのゾーンに分けられ、それぞれ特色が出るような管理が行われています。
公園内には水質浄化施設が併設されており、毎秒220リットルもの水を浄化できようになっているのが特徴です。
園内では、東京都の絶滅危惧種に指定されているハグロトンボやニホンカナヘビなどの貴重な生物を見ることができます。
さらに季節ごとに四季折々の貴重な植物も見られます。
また日曜日と祝日には自然体験のイベントも行われているため、生き物や自然と身近に触れ合える絶好の機会です。

自然と共生すべく作られたビオトープ

国内でも有名なビオトープをご紹介しました。
汚染された土地を変え、絶滅危惧種を守るために作られたビオトープは、今では貴重な生き物たちの憩いの場となっています。
この場所以外にも全国の様々な場所でビオトープが作られていますので、一度訪れてみてはいかがでしょうか。