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酸素欠乏症とは?対策方法や特別教育について説明

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公開日時 2023.05.24 最終更新日時 2023.05.24

酸素欠乏症は、酸素欠乏空気を吸入することによって起こる病気です。
症状には個人差がありますが、一般的に酸素濃度が約16%になると症状があらわれてくるとされます。
警鐘では頻脈やチアノーゼ、血圧上昇などが見られますが重症となると心臓が停止し、死亡する例もあります。
そうならないためにも、施工管理技術者は作業の際に対策などを練らなくてはいけません。
これは労働安全衛生法などで定められています。
本記事では、酸素欠乏症とは何か、何が原因で起こるのか、防ぐにはどうしたらいいのかなどを紹介します。

酸素欠乏症とはどんな症状なのか

酸素欠乏症とは、酸素欠乏空気を吸うことによって起こる病気です。
通常の空気は酸素が約21%ありますが、この濃度が18%未満になると酸素欠乏空気と呼ばれます。
この酸素欠乏空気を吸ってしまうと、酸素消費量が最も多いとされる大脳新皮質に影響が出るとされているのです。
軽症例としては頻脈、血圧上昇、チアノーゼ、精神障害などが報告されています。
重症例では、けいれん、意識不明、血圧下降などが見られるといわれています。
さらに酸素濃度が約6%以下の薄い空気を吸入した場合、一瞬で意識を失い、呼吸停止や心臓停止などを引き起こし、最悪の場合死亡する危険性があるのです。

硫化水素中毒が同時に起こる可能性もある

酸素欠乏症が発生しやすい場所は、同時に硫化水素中毒が起こりやすいとされています。
そのため酸素欠乏症だけでなく、硫化水素中毒についても知っておく必要があるでしょう。
硫化水素中毒は、嗅覚の麻痺や眼・呼吸器の損傷、皮膚発疹、神経毒性などが起こるとされています。
硫化水素は最初に不快臭が生じることが多いので、その時点で避難することが大切です。
これは硫化水素濃度が高まると嗅覚神経が麻痺してしまい、だんだんと臭いを感じられなくなるとされているためです。
さらに比較的低濃度の硫化水素でも、かゆみや痛み、視界のにじみなどの症状があらわれてくるとされます。

危険がある場所

酸素欠乏症が起こる危険性がある場所は、主に換気の悪い場所や密閉された構造物の内部です。
マンホール、発酵タンク、井戸、トンネル、船倉タンク、ボイラーなどがそれにあたります。
このような場所では労働安全衛生法などで「酸素欠乏危険場所」に定められています。
そのためこうした場所で作業をする場合、当該労働者には特別教育を行う必要があります。

酸素欠乏症の原因と対策

酸素欠乏症の原因と対策


酸素欠乏は、換気不良が生じやすい場所や閉鎖的空間・準閉鎖的などで見られるとされています。
酸素欠乏は以下のようなことが原因と考えられます。

酸素が消費される

以下のようにさまざまな原因によって酸素が消費されることによって、酸素欠乏が起こる可能性があります

  • 金属のさびによる酸化
  • 取り扱う物質が酸素と結びつくことによって起こる消費
  • 油分による酸素消費
  • 青果などの呼吸作用
  • 木材などの呼吸作用や発酵作用
  • 有機物の腐敗や微生物の呼吸作用
  • し尿や汚水などのタンクやマンホールにおける細菌類の酸素消費や炭酸ガスの発生
  • 醤油や酒類のタンクなどで酵母などにおける微生物の発酵 など

酸素以外の気体に置換される

・可燃性ガスや不燃性ガスなどの工業利用による窒素や二酸化炭素、アルゴン、フロンなどの発生

酸素欠乏空気などの噴出や流入

・土木作業や建設作業を行う際に土中で酸素が消費され、酸素欠乏空気が噴出・流入する

酸素欠乏事故の発生原因

さらに酸素欠乏事故の発生原因は、酸素欠乏危険場所にて、酸素濃度や硫化水素濃度の測定を怠ったのが最多とされています。
空気中の酸素濃度が18%未満だった場合や、硫化水素濃度が10ppmを超えた場合には即座に対策が必要といわれています。
次いで、換気の未実施・不十分、空気呼吸器などの未使用、ガス流入遮断装置の未使用・未実施、避難用具などの不備などが挙げられているので注意が必要です。
また管理上の問題として、作業主任者の未選任や酸素欠乏症等防止規則で定められている特別教育の未実施などが挙げられています。

酸素欠乏事故を防ぐための対策

酸素欠乏事故を防ぐためには、以下のような対策を行うことが大切とされています。

  • 酸素欠乏危険作業主任者をきちんと選任し、職務を実施させる
  • 酸素欠乏危険場所で作業する際には、作業開始前に酸素濃度・硫化水素濃度の測定を実施する
  • 換気をしていない、換気が不十分な場所で危険場所に立ち入らない
  • 空気呼吸器などの呼吸用保護具を準備し、適切に使用する
  • 転落のおそれがある場所では、安全帯を使用する
  • 事故発生に備えて、空気呼吸器やはしご、ロープなど救出に必要な用具を備えておく
  • 酸素欠乏危険場所では労働者の出入りを点検する
  • 酸素欠乏危険場所では関係者以外立ち入り禁止とする
    また必要な事項の表示を行う
  • 酸素欠乏危険場所では近隣に必要事項を連絡しておく
  • 異常の早期発見と適切な処置を行うための監視員を配置しておく
  • 労働者に対し、酸素欠乏危険作業、酸素欠乏症や硫化水素中毒に関する基礎知識を身に付けさせておく
    またその対策と救助作業における注意、空気呼吸器などの保護具の使用など特別教育を実施する

酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育とは


酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育とは、酸素欠乏症や硫化水素中毒の危険がある場所での作業を行う際に受ける特別教育です。
酸素欠乏症などの労働災害は、建設業などで多く発生しています。
死亡率の高い災害としても知られており、その原因として現場作業者の教育不足や作業管理の徹底不足、発生原因や防止措置に関する知識不足などが挙げられています。
これらを補うため、事業者に危険または有害な作業に労働者を従事させる際には、特別教育を行うように労働安全衛生法などで定められているのです。
酸素欠乏危険作業は、第1種と第2種に分類されているので受講の際には注意しましょう。
1種は酸素欠乏症の危険がある場所での作業、2種は酸素欠乏症と硫化水素中毒どちらの危険性のある場所での作業を指しています。
本記事では2種の内容について紹介します。

特別教育の内容

特別教育は学科計5.5時間で行われます。

酸素欠乏等の発生の原因1時間
酸素欠乏症等の症状1時間
空気呼吸器等の使用の方法1時間
事故の場合の退避および救急そ生の方法1時間
その他酸素欠乏症等の防止に関し必要な事項1.5時間
計5.5時間

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習受講者は受講の必要がない

酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者に選任される資格を取得するためには、「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習」を受講する必要があります。
これは「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育」とは別のものなので注意しましょう。
また「酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習」を修了している場合は、「酸素欠乏・硫化水素危険作業特別教育」を受講する必要はありません。
ここでは作業主任技能講習に、特別教育の内容が含まれているからです。

酸素欠乏症の危険性を知っておこう

酸素欠乏症となると、チアノーゼ、頻脈、血圧上昇などの症状が起こります。
そしてさらに危険な場所では一瞬にして意識を失い、死亡してしまう危険性もあります。
そのため酸素欠乏の可能性のある場所で作業を行う際には、当該労働者に特別教育を行う必要があることを覚えておきましょう。
きちんとした知識を労働者全員が持つことにより、災害を未然に防ぐことにつながります。
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