一口に鉄骨といっても形状や分厚さなどが異なる多様な種類が存在します。
施工管理技士の皆さんは、様々な鉄骨の違いを把握して、シチュエーションに合わせた鉄骨を選択できるようにならなければなりません。
今回の記事では、「角形鋼」と「円形鋼」の２種類の鉄骨を紹介します。
それぞれの特徴や主な用途を覚えておきましょう。

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角形鋼の概要と用途

まずは「角形鋼」の概要と用途をみていきましょう。
角形鋼は、箱型の断面をした鋼材で、中心が空洞で四辺を鋼材が覆うパイプ状の構造を取ります。
「角形鋼管」や「角形管」、「角パイプ」などとも呼ばれます。
様々な形状の角形鋼が存在し、四辺が同じ長さの正方形のものや長方形のもの四辺の鋼材が分厚いものなどをシチュエーション毎に使い分けます。
同じ正方形や長方形でも辺の長さが異なる様々な角形鋼が存在します。
また、特殊な形状をした角形鋼も製造されています。
例えば、長方形の片方の辺だけが丸みを帯びた「甲丸パイプ」や凹みのある「溝形角パイプ」などがあります。

正方形の角形鋼は、X-Y方向でどちらも同じ断面性能を持つことが特徴的です。
このどちらの方向からでも同じ断面性能を持つという特性は、建物の柱などに向いています。
また閉鎖断面という形状を持つことから、「曲げ」、「ねじれ」、「横座屈」、「局部座屈」などへの耐性も優れています。

角形鋼の主な用途は、柱材などです。
様々な建造物の柱として利用されています。

円形鋼の概要と用途

続いて「円形鋼」の概要と用途を確認していきましょう。
円形鋼は、角形鋼と同様に閉鎖断面を持ちますが、断面の形状が円形という違いがあります。
円形の構造は、X―Y方向に限定せずあらゆる方向に対して同じ断面性能を持っています。

完全な円形の鉄骨以外にも、楕円形をしたものや途中で折れ曲がるものも製造されています。

主な用途は、角形鋼と同じで柱材などです。
これはどの方向に対しても同じ断面性能を持ち、「曲げ」、「ねじれ」、「横座屈」、「局部座屈」などにも強い閉鎖断面を持つためです。

角形鋼と円形鋼の特徴と用途を覚えよう

今回は、多様な種類が存在する鉄骨のうち「角形鋼」と「円形鋼」について解説しました。
角形鋼と円形鋼は、ともに閉鎖断面を持ち、断面性能が様々な方向に対して一定で柱用の鉄骨として非常に優れています。
施工管理技士の皆さんは、こうした鉄骨の種類ごとの特徴を正確に覚えておくようにしましょう。
鉄骨の違いを正しく理解していれば、今後の建設現場での業務にも活きてくるはずです。

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