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公開日時 2020.01.24
最終更新日時 2022.04.06

ダム工事の施工管理者なら語りたい!ダムの歴史

土木工事に関わる施工管理者は、ダムの種類や建設方法は熟知しているかもしれません。しかし、ダムの歴史は知らない人も多いのではないでしょうか。ダム工事に携わるなら、ダムの歴史についても知っておきたいものです。
今回は、ダムの意義と歴史をご紹介します。日本だけでなく、世界のダムの歴史についてもまとめたのでぜひご覧ください。

ダムの意義

古くから世界中でダムが造られてきた理由は、水が人間の生活に欠かせない資源だからです。

ダムの主な役割4つあります。
1、利水
ダムに貯めた水を農業用水、生活用水、工場用水として供給
2、治水
豪雨や台風の際に河川が氾濫しないように、一時的に雨水を貯めて下流に流れる水量を調節
3、保全
降水量の少ない時期は、ダムに貯めた水を一定量流して生物の環境を守る
4、発電
ダムに貯まった水を利用し、水力発電を行う

このようにダムは私たちの生活に深く関わっており、費用と時間をかけてでも造る価値があるといえます。

ダムの歴史

ダムの歴史はとても古く、世界で一番はじめにダムが造られたのは紀元前です。日本でも、弥生時代にはすでにダムが存在していたと言われています。
次に、ダムの歴史を見ていきましょう。

世界のダムの歴史

文献で確認できる世界で最も古いダムは、紀元前2900年頃にエジプトのメネス王によって造られました。ただ、メネス王のダムは川の流れを変える役割しか持たなかったため、ダムではなく「堤防」とする説もあります。

貯水用としての役割を果たした世界最古のダムは、エジプトで紀元前2750年頃に造られた「サド・エル・カファラダム」が定説といわれています。

アジア最古のダムは紀元前240年頃、中国山西省に造られました。堤高は20メートルで、当時としては世界最大のダムです。14世紀にスペインで「アルマンサダム」や「チビダム(アリカンテダム)」が造られ、記録が塗り替えられました。

アメリカの最も古いダムについては文献がありません。本格的にダム事業が始まったのは1929年の世界恐慌以降です。1936年に堤高221.3メートル、世界最大級の「フーバーダム」が完成し、それまでの記録を塗り替えました。

日本のダムの歴史

日本で最も古いダムは、約1900年前に造られた大阪府の「狭山池(さやまいけ)」や、奈良県の「蛙股池(かえるまたいけ)」だと言われています。

近年調査が行われ、狭山池は約1300年前に造られたという結果が出ました。日本最古のダムは約1900年前に造られたのか、約1300年前に造られたのか、まだ正式な発表はされていません。ただ、少なくとも飛鳥時代には日本人はダムを利用していたといえます。

古来のダムは岩石や土砂を盛り立てて形成する「フィルダム」で、コンクリートダムが普及したのは明治時代からです。日本最初のコンクリートダムは、1900年(明治33年)に完成した兵庫県神戸市の「布引五本松(ぬのびきごほんまつ)ダム」です。阪神淡路大震災にも耐え、現在も神戸の水源として活躍しています。

ダムの歴史を学ぶことは現代のダム事業にも役立つ

ダムの歴史を知ることで、当時の建築技術やダム建設の背景なども見えてきます。施工管理者がダム事業に携わる際に、過去の人々の知恵が生かされるかもしれません。ぜひこの機会にダムの歴史について理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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