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公開日時 2020.01.21
最終更新日時 2022.04.06

施工管理者が知っておくべきコンクリートの種類:低発熱コンクリート

低発熱コンクリートは、大型構造物や高層ビルなどに適用されるコンクリートの一種です。混合剤を使用せず、低発熱化を実現させています。多種多様なニーズに対応できるコンクリートとして、幅広く使われています。本記事では、低発熱コンクリートの特徴や用途を解説します。ぜひ、施工管理に活かしてください。

低発熱コンクリートとは

低発熱コンクリートは混合剤を全く使用していません。混合系の低発熱コンクリートよりも長期強度発現性などに優れるため、幅広いニーズに対応できます。詳しい特徴は以下を参考にしてください。

低発熱コンクリートの特徴一覧

・温度ひび割れに有効
低発熱コンクリートは、水和発熱量が小さいため断熱温度上昇量も小さくなります。発熱速度も遅いため温度ひび割れの抑制には有効です。

・長期にわたり強度が増進
低発熱コンクリートには、ビーライトが使われています。ビーライトは長期材齢における強度発現性に優れているため、長期間にわたり強度が増進していきます。

・高流動コンクリート、高強度コンクリートに最適
単位水量や高性能AE減水剤の添加量が低減できるため、高流動コンクリートや高強度コンクリートの製造に適します。

・化学抵抗性に優れる
低発熱コンクリートは、アルミネート相(C3A)の含硫量が少ないです。そのため、硫黄塩などに対する化学抵抗性が優れます。

・自己収縮が小さい
アルミネート相の含有量が少ないことで、自己収縮が小さくなります。

・中性化抑制に有効
低発熱コンクリートは、コンクリートのアルカリ性が長期にわたり保持されます。よって、中性化の進行を遅延することが可能です。

以上の特徴を持つのが、低発熱コンクリートです。なお、低発熱コンクリートはビーライトの含有率が40%以上と規定されています。

低発熱コンクリートの用途

低発熱コンクリートは、その特徴から以下の使用用途があります。

・河川や港湾構造物のコンクリート
・建築構造物の壁状部材、地中梁、ベースマットなどのコンクリート
・LNG地下タンクの連続壁、側壁、超高層鉄筋コンクリート建造物の柱などの高流動コンクリートや高強度コンクリート

近年、大型プロジェクトが推進されていることから、コンクリート建造物の大型化が進んでいます。それらに対応できる性質が低発熱コンクリートには備わっています。

温度ひび割れ抑制を実現した低発熱コンクリート

低発熱コンクリートは、混合剤を使わずに低発熱化を実現した種類です。温度ひび割れの抑制を実現しています。それ以外にも様々な特徴を持ちあわせています。そのため、様々なニーズに応えられるコンクリートとして、多くの建造物に適用可能です。さらに高流動コンクリートや高強度コンクリートにも適用されます。幅広い用途を抑えておきましょう。

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