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基礎杭打ち工事とは?|場所打ち杭工法・既成杭ち工法の特徴7選を紹介

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公開日時 2023.02.07 最終更新日時 2023.02.07

こちらの記事では、基礎杭打ち工事についてご紹介いたします。

 


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基礎杭打ち工事とは

基礎杭打ち工事とは、建物を建てる際の基礎工事の一つで、杭を支持岩盤まで打ち込むことで、安定して建築ができるようにする工法です。柔らかい地盤である軟弱地盤の上でも構造物を建築できます。
杭打ちをすることによって建物を安定させて、地震に強く倒壊しにくくさせるなど、耐久性を高めてくれます。杭打ちの方法は地盤の柔らかさ、その地盤の上に建てる予定の構造物の重量などにより異なった手法がとられます。
基礎杭打ち工法の種類には、場所打ち杭工法と既成杭工法があり、さらに使う杭の種類が木杭、鋼杭、コンクリート杭と変わります。そして、杭打ち工法の必要性も軟弱な地盤の改良なのか、耐震性を上げるかによって違います。

1:基礎杭打ち工法の種類

基礎杭打ち工事を行うにあたり、基礎杭打ち工法の種類が2種類あります。一つが場所打ち杭工法で、他に既成杭工法もあります。
このうち場所打ち杭による工法では、工事現場で組んだ円筒状の鉄筋を、掘削した地盤の中に入れて、その後コンクリートを穴の中に流し込んで固めて杭を作り上げる工法です。地面を掘削するときのやり方で工法名も変わり、施工可能な杭の長さにも影響します。
基礎杭打ち工法には、アースドリル工法、オールケーシング工法、リバースサーキュレーション工法(リバース工法)、そしてアースオーガ併用圧入工法などがあり、後で詳しく説明します。
もう一つの既製杭による工法では、工場で作成された杭を基礎として地中に入れていく工法になり、押込み杭工法、中堀り(杭)工法、そして鋼管回転圧入工法などがあり、工法により使用される杭の長さが変わります。

場所打ち杭工法

場所打ちコンクリート杭工法については、大きな分類では掘削工法が、機械で掘削するか人力で掘削するかにより分かれます。さらに、機械掘削工法は使用する掘削機違いが出てきます。
場所打ち杭工法の特徴のうち、メリットとなるのが低騒音、低振動で基礎工事が行えること、そして杭の効果を杭の寸法やコンクリート強度などの組合せにより設定できることがあります。
他にも杭打ちのために掘削した土の状態が分かるので、土質の状況を目視で確認できること、中間層に硬い層があっても掘削が行えることがあります。
反対にデメリットには、杭の周辺や先端部の地盤が緩むことがあること、杭の穴の壁が崩壊することがあること、掘削した穴の底の処理を行う必要があること、そして掘削土砂や発生した泥水の処理を行わなくてはならないことがあります。

既成杭工法

既成杭工法による基礎作りでは、工場でつくられた杭を地中に挿入して行われます。既成杭工法は、比較的小規模な工事に使われる場合が多く、一般住宅の建築の際にも地盤の状態によっては使われます。
既成杭工法では、工場で製作された杭を建築現場に掘った穴に打ちこむ工法で、作られた杭を打ち込むだけなので、施工自体は単純な作業となり、基礎杭を使う工法としては一番多く見られる工法です。
既製杭を利用する場合には、大きな支持力を必要としない地盤であること、杭長が長すぎないことが必要です。地下の支持層までの深さが20m程度なら既製杭で基礎作りが行われ、30mを超える場合は場所打ち杭工法が使われる場合が多くなります。

2:杭の種類

基礎杭打ち工事の既成抗工事に使われる杭の種類には、昔から使われてきた木杭や鋼杭、そしてコンクリート杭があります。木杭は地中では腐食しにくいので、かなりの昔から杭打ちに使われてきました。
次に登場したのが鋼杭で、強度が高いので信頼性が高くなっていますが、水による腐食があることがデメリットになっています。そして、近年多く使われてきたのがコンクリート杭で、圧縮強度が高いのが特徴です。
コンクリート杭は鋼杭に比べて強度や変形性では劣りますが、コンクリート外周部に鋼管を巻いて強化した杭や、高強度の鉄筋を内部に入れて強化した杭も多くなっています。

木杭

基礎杭打ち工事の既成杭工法で用いられる杭の種類の一つに、昔から使われていた木杭があります。歴史上は古くから見られ、紀元前5000年に作られた杭上住居が見つかっています。
木材は金属や石材に比べて水などの腐食に弱い材質とされていますが、木材を腐食する細菌は好気性のため、酸素の少ない地下の地下水の水面より下層であると腐食が進まず、基礎として長く耐久性を維持できることが分かっています。
木杭を杭打ちに使用する場合には、松が使われることが多いのですが、これは腐りにくい点からではなく、木材として密度が高く、打撃による地中貫通に向いているためというのが多用されているからです。

鋼杭

基礎杭打ち工事の既成杭工法で用いられる杭の種類の一つに鋼杭があり、垂直方向にも水平方向にも強い耐久力があるために用いられます。鋼杭はビルなどの基礎以外にも地滑りの防止にも用いられています。
鋼杭は打ち込みの都合や、資材の搬入の都合から、2m程度の短い鋼材で出来た管を溶接しながら長くしていき、地中に打ち込まれることが多くなっています。杭打ちの施工後に鋼管の中にコンクリートを注入して強度を増します。
既成工法の打ち込み工法に使われますので、工法としては押込み杭工法、中堀り(杭)工法、そして鋼管回転圧入工法などで用いられます。

コンクリート杭

コンクリート杭には、既成杭工法に使われる工場などで作られたコンクリート杭と、場所打ち杭工法に使われる掘削したボーリング孔に流し込んで作られるコンクリート抗があります。
既製杭工法に使われるコンクリート杭は、作成した工場から輸送しなければならないので、輸送のために杭の長さに制限がでます。基礎工事現場で長い杭が必要な場合には、既成のコンクリート杭を継ぎ手により接続して伸ばしていく必要があります。
コンクリート杭による既成杭工法ならば、腐植土層や伏流水のある土壌でもコンクリートの固化不良のおそれがないのがメリットとして生かせます。また、コンクリート杭の既成杭工法は、打設速度が早いので住宅地などで短い工期が望まれる場合にも向いた杭打ちです。

3:杭打ち工法の必要性

杭打ち工法による基礎工事の必要性には、軟弱な地盤を改良することと、その建物の耐震性を上げることがあります。杭打ちを行うことで杭が安定した岩盤の支持を得られるなど、建物などの構造物を地盤の上に安定して建設できます。
地盤が強固になることが期待されるので、柔らかい地盤の上に建てざるを得なかった構造物でも地盤の強度が上がるので、地震が起きても建物が安定し倒壊しにくくなりますので、耐久性が良くなります。
しかし、杭打ちの工法を選ぶためには地盤の柔らかさの把握と、その軟弱地盤の上に建てる予定の構造物である建物の重量などにより検討する必要があります。

軟弱な地盤の改良

杭打ち工法による基礎工事の必要性には、軟弱な地盤の改良を行うことがあります。地盤がしっかりしている場合は、単純な基礎工事をするだけで済むことがありますが、日本の地盤の多くは軟弱な地盤なので建物を建てるときに、杭打ち工事などの地盤改良が必要になります。
日本の地盤の多くが軟弱地盤なのは、日本の住宅地の多くが河川下流の沖積層の上にあり、水分を多く含むために柔らかくなっているためです。したがって、ほとんどの場合は基礎杭工事が必要になり、高層の建築物では絶対に杭打ち工事が必要になります。

耐震性を上げる

杭打ち工法による基礎工事の必要性には、杭打ち工事により耐震性を上げることがあります。日本は世界でも自信がとても多いことで知られ、地震の原因は日本が複数のプレートの上にあり、多方向に圧縮されるため、その溜まったエネルギーを解放するためとされます。
地震に強く、起きてしまった地震で建物を倒壊しにくく建設するためには、杭打ち基礎工事で地盤を強化する必要があります。

場所打ち杭工法の特徴4選

場所打ち杭工法の特徴4選

杭打ちの工法は「場所打ち杭工法」と「既成杭工法」に大別できます。
まずは場所打ち杭工法について紹介していきます。
場所打ち杭工法とは、杭を打つための穴を先に堀って、その穴の中に筒状の鉄筋を入れて、コンクリートを流し込んで固める工法です。

1:アースドリル工法

土の種類に応じた安定液を注入しながら、ドリリングバケットで地面を掘削し、掘った穴にコンクリートを打ち込む工法です。
工事費が比較的安く、施工が早く、重機等の用意が簡単といった利点があります。
多くの高層ビルで用いられているメジャーな工法です。

2:オーバーケーシング工法

ケーシングチューブと言う筒型の機械を地面に深く差し込んで、それを外壁としながら内部の土砂を掻き出して穴を掘り、最後にコンクリートを打ち込む工法です。
穴の壁を保護しながら掘削するので、穴の内壁が崩れるのを防げます。

3:リバースサーキュレーション工法(リバース工法)

穴の中を水で満たすことで水圧をかけ、穴の壁を保護しながらビットと言う回転体で地面を掘削していく工法です。
掘削で出た土砂は、水と一緒に地上に吸い上げます。
深くて大きな穴を掘ることができる工法です。

4:アースオーガ併用圧入工法

ケーシング内にあるアースオーガと言うドリル状のマシンで掘削しながら、同時に鋼矢板を埋め込んでいく工法です。

既成杭ち工法の特徴3選

既成杭工法とは、穴にコンクリートを流し込むのではなく、予め用意した杭を穴に挿入していく工法です。
穴を掘らずに直接杭を地面に入れていく工法もあります。

1:押込み杭工法

その名の通り、杭を地盤に押込んでいく工法です。
地面に垂直に立てた杭の頭を重機で打ち込む等の方法で行われます。

2:中堀り(杭)工法

中空になった杭の内部にオーガを挿入し、杭の先端部から出したオーガで地面を掘削しながら地盤に杭を入れていく工法です。
掘削した土砂は杭頭から排出します。

3:鋼管回転圧入工法

既成杭打ち工法の特徴として、鋼管回転圧入工法という回転力を利用した杭打ち工法があります。
鋼管回転圧入工法は、杭打ちの際、杭の先端に半月平板または螺旋羽を取り付けた鋼管杭が使われ、全回転圧入機等を用い回転力で土を押しのけながら地盤に杭を圧入する工法です。
使用される杭径はφ200~1200mmの鋼管で、鋼管の長さは杭径の130倍となります。杭の長さにきまりがあるので、杭の深さは26mまでとなります。
この工法での杭打ちでのメリットには、無騒音・無振動で施工できることがありますが、デメリットには地中に硬い石や異物が多く入っている地盤では、回転羽が破損してしまうことがあります。

日本の地盤には基礎杭打ち工事が必要な理由

日本の地盤には基礎杭打ち工事が必要な理由があります。日本は世界的にも地震が多い国なので、地震に強い地盤にするために基礎杭打ち工事が有効な手段になっています。地面に杭を打って基礎を安定させますので、建物の重さをしっかり受け止められます。
都市部でも日本は軟弱な地盤が多いので、重量のあるマンションなどの大きな建築物を支えるためにも、基礎杭打ち工事が良く使われています。

基礎杭打ち工事を行う際には地盤審査が必要

基礎杭打ち工事の際には地盤審査が必要となります。実際に現地で調査する前に、ペーパーロケーションとよばれる調査しますが、この調査で当該土地の現在の地形図をはじめ、その土地の生い立ちなどの情報を収集します。
ペーパーロケーションの後に、現地調査を行いますが実際の地形や地質、そして造成地の場合は盛り土の状態などを調べてからボーリング調査するなど、どのような杭打ち工事が適しているかを決めていきます。

ペーパーロケーション

基礎杭打ち工事には地盤審査が必要ですが、実際の地質調査を行う前にした方が良い調査があります。その調査がペーパーロケーションと言われる調査で、建物を建てる予定の土地の資料収集を行います。
ペーパーロケーションで収集する情報としては、杭打ちする予定の土地の現在の地形図、地質図、地盤図、そして当該土地がもともとは何に使われていた土地かなど、生い立ちを集めます。
ペーパーロケーションを行ったのちに、実際の地盤を調査し、建物などが建てられる土地かどうかを確認していきます。

現地調査

ペーパーロケーション後に現地調査しますが、ボーリング調査などの前に、実際の地形や地質、そして造成地の場合は盛り土の状態などを調べていきます。
現場で行う地盤調査としてはスウェーデン式サウンディング試験、・ボーリング調査、そして表面波探査法などの方法がとられます。専門の調査会社で調査をしてもらいますが、約5万円以上の費用がかかります。

基礎杭打ち工事の必要性や工法を知ろう

本記事で紹介した工法には、それぞれ振動や騒音が少ない工法、固い地盤に対応できる工法、軟弱な地盤に向いている工法と言った向き不向きや利点・欠点があります。
どのケースにどの工法を採用すべきなのか、各工法の注意点はどこにあるのかをしっかりと把握し、実務に活かしてください。

 


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