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公開日時 2018.09.21
最終更新日時 2022.04.06

GENBA★WALKERその4

【コンクリート打設後のポイント その2】
前回の現場ウォーカーでは、コンクリート打設後のポイントとして、打設後の養生について解説を致しました。今回は、打設後のポイントその2と題し、コンクリートのテストピース(供試体)を作成する意味と、保管方法(養生)について解説致します。

1.テストピースとは
コンクリート工事において、建物に使用されているコンクリート強度を確認する必要があります。実際の建物からコンクリートをコア抜きし強度確認するのが最も現状を反映しますが、実際の建物からのコア抜きは様々な理由から容易ではありません。

よって、あらかじめコンクリート打設時にミキサー車よりコンクリートを採取し、10cm、高さ20cmの円柱状の供試体を作成します。この供試体のことをテストピースと言います。


写真:テストピース(供試体)

2.コンクリート強度について
コンクリートの強度は、構造設計から要求される「設計基準強度」、計画供用年数から指定される「耐久設計基準強度」のいずれをも満たす必要があります。従って、両者の大きい方(品質基準強度と言う)を満たす必要があります。
型枠解体用に、強度を確認する為にテストピースを作成する場合もあります。

3.テストピースの保管について
テストピースを作成した後に、設計仕様書で定められた方法にて養生します。
3つの養生方法を紹介します。

① 標準水中養生:温度を20℃±3℃に保った水中、湿砂中または飽和蒸気中で行う。20℃前後という理想的な環境で養生を行うので、現場の構造体よりも強度が大きく出る可能性がある。
② 現場水中養生:工事現場内で水温が気温の変化に追随する水槽中にいれておく養生方法。
③ 現場封かん養生:コンクリート表面から水分が逸散しないように、また外気温の変化に追随できるように、プラスチックフィルム等でテストピースを包んでおく。

現場にて養生する理由は、テストピースを現場のコンクリートと同じ温度変化に近い環境において養生する事である。コンクリートの強度発現には温度が関係する。

コンクリート養生の管理ポイントまとめ
打設後4週で強度試験を行い、規定値が出ないと不合格になる。そうならない為に、コンクリート配合計画で強度のバラつきを含めて検討されている。現場養生で、ショックを与えたり、養生方法が悪かったりすれば、強度に影響が出てしまう為、養生には注意を払う必要があります。


今回の講師は・・・
夢真ホールディングス 人材開発部 田村 憲章 課長代理

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