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公開日時 2018.09.14
最終更新日時 2022.04.06

佐藤社長現場レポ 社長がゆく 3rd


関東ではできない経験を求め、東北の復興現場へ。
技術業務課 杉谷 将太さん (H27 入社)

12月7日、「社長がゆく」スタッフは、杜の都仙台へ!!関東を飛び出し、東日本大震災の復興現場で頑張る、杉谷将太さんを訪ねました。

佐藤:建築を志した理由は何だったんですか?

杉谷:小さい頃に自宅の建て替えをやりまして、ヘルメットをかぶって工事を見学させてもらったり、どんどん家が出来上がって行く様子を目の前にして、面白そうだなぁと興味を持ったのがきっかけです。

佐藤:そうなんですね。大学は電気電子工学科を専攻していますね?

杉谷:色々な大学を受けたのですが、落ちて落ちての繰り返しで諦めかけていたところ、受かったのが電気電子工学科でした(笑)

佐藤:では、正直そこまで電気電子工学に興味はなかったと(笑)

杉谷:はい、あまり覚えていることは少ないです(笑)

佐藤:でも電気電子工学ってすごく難しいのに、その道へ進まなかったんですね?

杉谷:一般的には電気電子工学出たのであれば電気関係の仕事にというイメージだと思いますが、やはり小さい頃から興味があった建築関係の仕事をしてみたいという思いがあったので。

佐藤:そこから夢真を選んだ理由は何だったんですか?

杉谷:大学で就職活動をしているときに建築関係のサイトで見かけたのがきっかけです。夢真が建築だけでなく土木とか様々な業務があることを知り、様々な分野を経験して最終的には全体をカバーできるようになりたいと思い、夢真を選びました。

佐藤:実際夢真に入ってイメージは違いましたか?

杉谷:1番最初の研修では建築の研修だったのですが、そのあとに配属となった最初の現場が土木で、建築をやるものとばかり思っていたので少し拍子抜けしたのはありました(笑) でも土木は土木でやりがいのある仕事で、道路を舗装したり外構を作ったり、ものづくりという観点では建築と同じで、建物の「中」をやるか「外」をやるかの違いだと思っています。土木もやっているうちに面白くなって、ここ4年くらいは土木でやらせてもらっています。

佐藤:これからも土木でやっていきたいですか?

杉谷:そうですね、建築の方も興味はありますが、まだ土木も覚えている最中で資格を取るために勉強をしているので、資格を取って土木をマスターしたら建築の方に携わっていきたいと思っています。

佐藤:1社目はM道路さんでお世話になっていますが、業務内容を教えてください。

杉谷:道路の舗装工事がメインでした。初めてで不安なときには先輩方が丁寧に教えてくれて、勉強していきました。1年で野帳(レベルブック)が10冊くらい溜まりました。

佐藤:学んだことは全部野帳に書き留めていたんですか?

杉谷:教えてくれたことや現場で必要なことは書き留めてました。「この野帳はこの現場関係の野帳」、「この野帳はどの現場でも通用する野帳」というように、用途を分けて使っていました。今はもうあまり書き留めることはなくなりましたが、大事なことが書いてあるので、たまに読み返しています。

佐藤:財産ですね。

杉谷:そうですね。教えてくれた先輩も野帳は毎日書くというスタンスの人だったので。最初のうちは億劫でしたが、書いて読み返してを繰り返しているうちに必要なものがわかってきて、徐々に自分から書くようになっていきました。

佐藤:1日で何ページくらい書くんですか?

杉谷:日によりますが、多い時は1日に10ページ以上書きますね。

佐藤:そんなに書くんですか?!

杉谷:初めはめんどくさかったんですが、月に1回くらいで先輩から抜き打ちチェックが入るので、それでだいぶ鍛えられましたね。初めの頃は先輩が赤ペン先生になって細かく教えてくれました。そのうちに教えてもらうこともなくなって、自分で判断して書くようになりましたね。

佐藤:自分で書くようになるまではどのくらいかかりましたか?

杉谷:半年くらい経ってからだと思います。

佐藤:M道路さんのあと、ちょうど(配属)1年くらいで東北へ行ったんですか?


終始いきいきとした表情でお話されていたのが印象的でした!

杉谷:年度明けで仕事も少なくなってきた頃、東北へ行かないかという打診がありました。関東ではできない仕事ができるんじゃないかと思い、また震災後どのようになっているのか気になっていたのもあったので、東北へ行くことに決めました。

佐藤:東北での初現場はT社さんですね。

杉谷:はい。こちらでは高速道路をやらせてもらいまして、関東では高速道路の現場はなかなか無いので、来て良かったと思いました。前の現場で道路の舗装をやっていたのでそれなりに自信はあったのですが、高速道路は勝手が違うことが多くて、「なんだこれは!?」の連続でしたね(笑)

佐藤:どの辺りが違うのですか?

杉谷:高速道路はまず車の走るスピードが全然違うので、舗装の基準が一般道の数センチ単位とはまるで違い、何10センチという舗装厚でやるのでびっくりしました。他にも水捌けだったり、一般道とは何もかも規模が違いましたね。側溝のサイズも違っていて一般道だと1mほどであるのに対し、2mの側溝があったり。特に山の方は山からも水が落ちてくるので、道路がそれなりの形になるまではずっと2mの穴が両脇に空いたままでしたね。

佐藤:落ちたら大変ですね(笑)

杉谷:実際に動物とか落ちているんですよ。ヘビだったりウサギだったり。

佐藤:助けたりはしないんですか?

杉谷:ほったらかしですね(笑)気づいたらいなくなっているので。自力で這い上がっているようです(笑)

佐藤:現場はかなり大きかったのですか?

杉谷:2kmほどの区間でした。距離があるので基本は端から端までは車移動で、車を止めたところから順々に見て行くというかんじで。

佐藤:何名くらいでやっていたのですか?

杉谷:T社さんの職員含め6人ですね。他に作業員が3、40人くらいいました。新設のスパンでは1番多かったみたいで、人数がいた分、作業は早く進みましたね。

佐藤:初めは何もない状況だったんですか?

杉谷:何もなかったですね。山の中に道とも言えないような1本道があって、大きい岩がゴロゴロ転がっていたり水たまりばっかりで。車が通るたびに岩で傷だらけになって大変な現場だなと思ったんですけど、工事が進んで行くうちに道がどんどん整っていくのが嬉しかったです。

佐藤:それは大変でしたね。その次はM建設さんへ?

杉谷:そうですね。宮古(岩手県)の町全体の復興工事に携わりまして、家を建てる土台を作ったり川の河川工事などをやりました。町全体の工事なので業者も色々入り混じる現場で。その中で業者全体を監督するという立場でやらせてもらいました。ほとんど初めてやることばかりだったので、毎日あっぷあっぷしながらでしたが、すごく勉強になりましたね。

佐藤:宮古で1番印象に残ったことは何ですか?

杉谷:町全体の工事だったので、地元の方ともコミュニケーションを取ることが多く、「ここがよかったよとか、使いやすくしてくれてありがとう」とか直接言ってもらえることがあったので、この仕事をやってよかったなと思いました。町の方々とM建設さんとの関係が良いので、作業着を着ているだけで声をかけてもらえることも多くありました。

佐藤:それはすごく良いですね。その現場を経由して今は?

杉谷:今は沖野田川(宮城県気仙沼市)で、橋の新設工事を行なっています。躯体を立ち上げるところから始まって、今はメインとなる上部構造をやらせてもらっています。

佐藤:入った時はここには何もなかったのですか?

杉谷:そうですね、川があって大きい空き地があるだけでした。空き地の地面を掘って補強して躯体を立ち上げて…というようにどんどん作っています。日々記録する現場写真を見ると、形になっていくのがわかるので、非常にやりがいがありますね。

購入したばかりの愛車と。何と一括購入です!

佐藤:この現場で印象に残ったことは何ですか?

杉谷:橋に使う鉄筋の数がすごい本数で、検査のため何千本という鉄筋を数えることが本当に苦痛でした。「もういやだ!」と思いながらやっていました(笑)

佐藤:それは嫌になりますね(笑)今まで経験した中で一番大変だったことは?

杉谷:一番最初のM道路さんの現場の時ですが、生コンを打つ際に全然違う高さで生コンを打ったことがあって、あとになって気が付いて先輩に報告をしたら、「間違ってしまったことはしょうがないから作業員さんたちに頭下げて、もう一回やり直してもらうようにお願いしに行こう」と言ってくれて。素直に謝りに行ったら作業員さんたちも嫌な顔をせず「もう一回作るか!」と言ってもらえました。

佐藤:みなさん良い人でよかったですね!

杉谷:そうですね。それ以来、間違いに敏感になって慎重に作業するようになりました。

佐藤:ちなみにその時はどのくらい間違えたのですか?

杉谷:ちょっと人に言えないくらいの間違いです(笑)損失した時間や材料費、人件費などを自分で計算したら青ざめました(笑)先輩方のお力添えで何とか工期は間に合ったので、今となっては笑い話ですが当時は本当に笑えなかったです。

佐藤:何とか終わってよかったですね!東北は初めて来た時、どうでした?

杉谷:震災から何年も経っていたので、ある程度はキレイになっているだろうと思っていましたが、思った以上にあまり復興が進んでいない印象でした。震災当時からの土砂の山が積み上げたままのところもあったりで、人が足りていないんだなという印象でしたね。

佐藤:今は進んだ印象ですか?

杉谷:場所によっては1年で改善されたところもあれば、あまり変わってないなというところもあります。まだ土嚢が積み上がっている地域とかもいっぱいありますからね。そういうところにも足を運んでみたいです。

佐藤:東北に来てよかったと思う点は?

杉谷:もともと人混みが嫌いで静かなところで過ごしたかったので、その点はこっちに来てよかったというか、こちらの方が合っている気がしますね(笑)関東ではできない仕事もこちらではたくさんありますし、最近車も買ったので車で近県まで小旅行に行けたりすることが楽しいですね。

佐藤:今は寮に住んでいるんですよね?

杉谷:はい。別現場の方とも共通の寮なので、お互いで情報交換したりしています。現場によって進捗も違ったりするので、勉強になりますね。

佐藤:共同生活ならではの楽しさは?

杉谷:近くに作業員宿舎もあるんですが、休みになったら作業員宿舎から電話がかかって来て「飲み行くぞ!」と誘いが来ます(笑)皆さん飲んで喋ってが大好きなので、今は常連になった店もできたりで楽しく過ごしています。

佐藤:寮は三食付きですか?

杉谷:そうですね。たまに外食も行きますが、ここは海鮮が本当に美味しくて。先日ウニが寮の夕食に出て来てびっくりしました。みんなで取り合いです(笑)

佐藤:ウニですか!豪華ですね!

佐藤:では、最後に若手技術者へのメッセージをお願いします。

杉谷:初めての現場で不安が多いと思いますが、知らないことは知らないって正直に言えば丁寧に教えてくれますし、自分で覚えようという気持ちがあって反復して勉強すれば必ず成果につながるので、自分を信じてコツコツ続けていれば、ある時に「これなら自分やれます!」と言えるようになります。そこで実際にできた時に自信と大きな達成感を味わうことができるので、ぜひその達成感を味わって欲しいですね!

佐藤:自分からやろうという気持ちが大事ですね!本日はありがとうございました!

社長がゆく 編集後記

佐藤 大央社長

お忙しい中、取材を受けて頂きありがとうございました。野帳を何十冊も書いて知識を高めた話は、すごく迫力があり自分の財産になっているという自信を感じました。また、東北へ来た理由を大変真剣な表情で話してくれたことが印象に残りました。引き続き、がんばってください!!

営業部 佐藤 博英

取材のご協力ありがとうございました。入社してから失敗談や業務に対して工夫点をわかりやすく説明して頂きありがとうございます。また、関東から東北にきて約2年の中で高い意識をもって業務に取り組んでい頂いております。
私自身も気づかされる部分が多々ありました。引き続き担当営業としてしっかりとフォローさせて頂きますので一緒に東北を盛り上げていきましょう!

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