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公開日時 2018.10.28
最終更新日時 2022.04.06

【他建築物を知る】大規模木造建築とは!

近年、注目を集めている大規模木造建築についてその基本的な解説をしています。
実際の建設事例(一般企業ビル、図書館など)をご紹介し、その特徴もお伝えします。
時代とともに変化する建築物のトレンドを掴んでみましょう。

大規模木造建築の特徴について

大規模木造建築物は建築基準法で定められている建造物の一つです。
高さが13m以上、延床面積が500㎡以上、階数が3階以上などの要件があり、それに該当するものが大規模木造建築物となります。
一般的に木造建築は耐久性や耐震性、耐火性が他の建造物と比べると劣ると言われていましたが、近年、建築技術の向上により、それらのデメリットは払拭され、徐々に見直されています。
実際に2000年以降、市役所や図書館、学校などを中心に建築されるようになって、「木のぬくもり」「木の落ち着いた雰囲気」「現代的なデザイン」が利用者から支持されています。
また、森林の育成サイクルに基づいて活動している林業や木材産業の発展に貢献するとして期待されています。

企業ビルから体育館まで多彩な大規模木造建築

・丸美産業本社(愛知県名古屋市)
2008年6月に完成した不動産事業を営む会社の本社ビルです。
1階をRC造とし、2~5階を木造で建設しています。
建物の柱にはカラマツの集成材の中にH型鋼を使用したハイブリッド構造部材を採用しています。

・魚津もくもくホール(富山県魚津市)
魚津市の多目的ホールとして2008年3月に竣工しました。
建物は研修棟と体育館で構成されており、第39回富山県建築賞に入選しました。
極力金物の使用を使わず伝統的な工法を採用したユニークな構造になっています。
外観は柔らかな曲線を描いており周辺の田園風景ともマッチしたデザインになっています。

・高知県自治会館新庁舎(高知県高知市) 2016年9月に竣工した大規模木造建築物。階数は地上6階で延床面積は3,600㎡です。
1~3階はRC造で4~6階が木造となっており、木造階は1時間の耐火性能を持ちます。
面材耐力壁には繊維方向が直交するように積層接着した木質系材料であるCLTを採用。

高まるニーズの中で見えてきた課題

見直されている大規模木造建築ですが、様々な問題があることも事実です。
例えば、鉄やコンクリートであれば、強度計算が容易にできますが、天然の木材となるとその強度は均一ではなく、どのように計算すればよいのかという問題があります。
また、大規模木造建築の設計経験を持つ設計士が不足しているという問題もあります。
木材の知識やそれを実際に採用する際に必要な知識はすぐに身につけることが難しいという点があります。

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