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公開日時 2020.02.17
最終更新日時 2022.04.06

橋工事に関わる施工管理者がおさらいしたい工法:フローティングクレーン工法

橋を作る工事では、建設する橋梁の種類や建設地に合わせて様々なものから工法を選びます。
今回は、そんな多様な工法のうちの一つ「フローティングクレーン工法」について解説します。
橋梁工事の施工管理に携わるときに活きる重要な知識なので、この記事でフローティングクレーン工法についておさらいしておきましょう。

フローティングクレーン工法とは


「フローティングクレーン工法」は、組み立て済みの橋梁を移動させフローティングクローラクレーンを用いて橋体を一括して架設する工法です。
この工法は、海や大きな河川などに橋を架ける際に用いられる手法です。
利用されるシチュエーションが水上での施工と限定されていますが、河口や海峡での工事には欠かせません。

では、フローティングクレーン工法の基本的な手順を確認しましょう。
①浜出し
まず、台現場近くや工場岸壁などの他の場所で大ブロックを組み立てした部材を台船に積み込みます。
②水切り
続いて橋桁などを、フローティングクレーンを用いて台船から吊り上げる作業を行います。
②吊曳航
先ほど吊り上げた部材を架設位置付近まで運搬します。
③架設
運搬された部材を持ち上げ、既に作成されている橋に運んだ橋梁を合わせ架設します。

また工事の場所によっては台船に部材を積まず、直接フローティングクレーンで運搬する場合もあります。

フローティングクレーン工法の特徴


次にフローティングクレーン工法の特徴をみていきましょう。

・河口や海峡での工事に向いている
フローティングクレーンという特殊な重機を用いるこの工法は、水上での作業を可能にします。
そのため他の工法では困難な場所でも橋を作ることができるのです。

・架設工期が短く、高所作業が少ない。
フローティングクレーン工法は、他の場所で部材を作成する大ブロック工法です。
大ブロック工法は完成に近い状態で架設するのが一般的です。
そのため、この工法での橋梁工事は架設工期が大幅に短くなります。
また、橋上での作業も減るため高所作業も他の工法に比べ少なくなります。

・運搬中の荷重条件や水路の深さなどの事前検討が必要になる。
フローティングクレーンによって部材を運ぶ必要があるため運搬中の荷重状態を考え、運搬がスムーズに行えるよう補強を十分にする必要があります。
また運搬する水路の水深、流れの速さ、海などでは潮の満ち引きなども運搬時の状態を変えるのでそれも検討する必要があります。

そのためフローティングクレーン工法に向いた現場は水深がある程度あり流れが弱いため、フローティングクレーンが架設地点まで侵入することができる現場となります。
そのような現場では他の工法よりも短い工期で作業を終わらせることができます。

フローティングクレーン工法の特徴を把握しよう

今回は、「フローティングクレーン工法」について解説しました。
他の工法よりも事前に検討することは多いものの、短期間で海峡や河口に橋を作れるという大きなメリットも存在します。
施工管理技士の皆さんは、この工法の特徴をよく理解しておくようにしましょう。

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