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公開日時 2020.01.23
最終更新日時 2022.04.06

施工管理者が知っておくべきコンクリートの種類:低収縮コンクリート

コンクリートは建築土木工事に欠かせない材料です。用途によって使用するコンクリートの種類を変える必要があるため、施工管理はそれぞれの特徴について理解しておくと業務に役立つのではないでしょうか。今回は、コンクリートの種類の1つである「低収縮コンクリート」の特徴と用途をご紹介します。

低収縮コンクリートとは

低収縮コンクリートは、乾燥によるひび割れを防ぐために収縮低減剤や膨張剤などを配合したコンクリートです。

以下に低収縮コンクリートの主な特徴をまとめました。

・乾燥収縮に強い
・圧縮強度に優れている
・耐久性に優れている
・自己充填性に優れている

次に、低収縮コンクリートのそれぞれの特徴について詳しく解説します。

低収縮コンクリートの特徴一覧

・乾燥収縮率
低収縮コンクリートは「乾燥収縮」に強いという特徴があります。乾燥収縮とは、温度や湿度の変化によってコンクリート内部の水分が蒸発し、体積が縮む現象です。
コンクリートの乾燥収縮率の数値は650~800で普通とされていますが、低収縮コンクリートの乾燥収縮率は200~400以下となっています。乾燥収縮に強いと、コンクリートのひび割れや部材の変形を防ぐことができます。

・圧縮強度
低収縮コンクリートはほほかの種類のコンクリートよりも「圧縮強度」の数値が高く、耐久性に優れています。圧縮強度とはある物質に圧力をかけたときの1平米あたりの耐力のことで、N/mm2(ニュートン毎平方ミリメートル)と表します。
一般的なコンクリートの圧縮強度は21~40N/mm2なのに比べ、低収縮コンクリートは50N/mm2以上です。

・自己充填性
低収縮コンクリートは「自己充填性」にも優れています。自己充填とは流動性のことです。流動性が高いと打設部分の隅々までコンクリートがいきわたり、締固めが不要になります。低収縮コンクリートは「高流動コンクリート」の代用としても使用可能です。

低圧縮コンクリートの用途

低収縮コンクリートは乾燥収縮に強いことから、湿度・温度が変化しやすい屋外での使用に適しています。主な用途は、建造物の外壁や山間部・寒冷地の道路橋などです。
通常、寒冷地の道路には凍結防止剤を散布します。しかし、凍結防止剤はコンクリートを劣化させ、乾燥によるひび割れを起こします。低収縮コンクリートなら、ひび割れに強く耐久性に優れているため、凍結防止剤による凍害を防ぐことも可能です。

ひび割れを防ぐなら低収縮コンクリ―トがおすすめ

コンクリートは種類が多く、配合する材料によって強度や用途も違います。乾燥によるひび割れを軽減したいときは、低収縮コンクリートがおすすめです。構造物の耐用年数や耐震強度にも関わるため、施工管理はコンクリートの種類や特徴を理解しておきましょう。

出典:一般社団法人セメント協会「コンクリートの種類/用途

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