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流動化コンクリートとは?流動化コンクリートの製造方法3つと注意することを紹介

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公開日時 2023.03.02 最終更新日時 2023.03.02

流動化コンクリートとは?

流動化コンクリートは流動性が高いコンクリートです。流動化コンクリートは普通コンクリートよりも流動性がありますが、普通コンクリートの中の水分を多くして流動性を高めているわけではありません。

すでに練り混ぜられているベースコンクリートに後から流動化剤を加えてセメント粒子間に散在して流動性を高めているのです。そのため流動化コンクリートとは普通コンクリートの単位水量や単位セメント量を変えずに、流動性を高めたコンクリートであるといえます。

流動化コンクリートの用途

流動化コンクリートの用途は、プレキャスト工場製品や高層ビルなどに使われます。プレキャスト工場製品は、コンクリート擁壁、積みブロック、U字溝などです。現場で組み立てや設置ができるように、あらかじめ工場で製造されたコンクリート製品になります。

高流度コンクリートと流動化コンクリートの違い

流動化コンクリートと同じように高流度コンクリートも流動性のあるコンクリートです。流動化コンクリートの中でもスランプフローが500~750mmの範囲に入るコンクリートは高流度コンクリートと呼ばれています。

高流動コンクリートは3種類あります。粉体系高流動コンクリート、増粘剤系高流動コンクリート、併用系高流動コンクリートの3つです。

高流動コンクリートは部材形状の複雑さや部材断面の小ささなどから、振動締め固めが難しい場所でも利用できるようにと開発されました。そのため流動化コンクリートに必ず必要な締め固めをする必要がありません。

高流度コンクリートと流動化コンクリートの違いの1つに水分量があげられます。流動化コンクリートは普通コンクリートに流動化剤を混ぜたものになるので水分量は普通コンクリートと同じです。

しかし高流度コンクリートは普通コンクリートよりも、使用する水分を少なくした緻密なコンクリートです。

流動化コンクリートの製造方法3つ

流動化コンクリートの製造方法は主に3つあります。

・工事現場で製造流動化コンクリートを製造する方法
・コンクリートプラントで流動化してから運搬する方法
・コンクリートプラントで製造し現場に到着後に流動化する方法

コンクリートはコンクリートプラントで製造されて、アジテータ車などにより工事現場に運ばれてきます。そのため流動化コンクリートに使われるコンクリートもコンクリートプラントから運ばれてきます。流動化コンクリートと普通コンクリートの違いは流動化剤の添付の有無です。

そして流動化コンクリートの3つある製造方法の違いは、コンクリートプラントから工事現場に運ばれるまでの間、どの段階で流動化剤を入れるのかという点と、攪拌をどのタイミングで行うかになります。流動化コンクリートの製造方法3つの違いを詳しく見てみましょう。

製造方法1:工事現場で製造

流動化コンクリートの製造方法1つ目は、工事現場で製造する方法です。この方法は言葉の通り工事現場でベースコンクリートに流動化剤を添付して流動化コンクリートへ製造する方法になります。そのため普通コンクリートとして工事現場まで運ばれていきます。

運ばれたベースコンクリートに工事現場で流動化剤を入れた後、流動化させるため攪拌します。工事現場で流動化させるための攪拌方法は2つです。

トラックアジテータを使って所定の時間高速攪拌する方法と、工事現場内へミキサなどの練混ぜ設備を設置して攪拌させる方法になります。

製造方法2:コンクリートプラントで流動化してから運搬

流動化コンクリートの製造方法2つ目は、コンクリートプラントで流動化させてから工事現場に運搬する製造方法です。

この方法は工事現場で流動化させる1つ目の製造方法と違い、コンクリートプラントで流動化まで行われているため、流動化コンクリートとして工事現場に運搬されてきます。

詳しい製造工程はコンクリートプラントでトラックアジテータ内のベースコンクリートに流動化剤を添付し、その後同じくコンクリートプラント内で高速攪拌して流動化までさせます。

この製造方法は時間経過によるコンクリートのスランプ低下の問題が生じやすいため、運搬時間が短くて済むようにコンクリートプラントと工事現場の距離を考慮する必要があります。

製造方法3:コンクリートプラントで製造し現場に到着後流動化

流動化コンクリートの製造方法3つ目は、コンクリートプラントで製造してから現場へ到着してから流動化させる製造方法です。この製造方法は流動化剤の添付場所と流動化させるための高速攪拌が行われる場所が違うことが特徴となります。

この製造方法は2つ目の製造方法と同じようにコンクリートプラントでベースコンクリートに流動化剤を添付します。しかし2つ目の製造方法と違い、流動化剤添付後もすぐに高速攪拌を始めません。

流動化剤添付後は低速でアジテートしながら工事現場まで運搬します。こうして運ばれてから工事現場で流動化させるための高速攪拌します。この製造方法は工事現場で流動化の作業をするため、ドラム回転時の騒音や排気ガスを考慮する必要があります。

攪拌時間や攪拌場所はあらかじめ決めておきましょう。

流動化コンクリート製造時に注意すること3つ

流動化コンクリート製造時に注意すること3つ

流動化コンクリートを製造するときは、コンクリートプラントの選定、流動化の方法、生コンクリートの発注方法、流動化剤の計量方法、流動化剤の取扱い方法、流動化のための攪拌方法などさまざまなことに考慮が必要です。

また流動化コンクリートを製造するときには注意することが3つあります。

・運搬時間を短くすること
・流動化剤は原液で使用すること
・計量は正確に行うこと

この3つの注意事項について次から詳しく説明していきます。この3つの注意事項は流動化コンクリートの品質や性質に関わることです。どれも守らなければならないことになります。流動化コンクリートを理解する意味でも覚えておきましょう。

流動化コンクリート製造の注意点1:運搬時間を短くする

ベースコンクリートは打込み管理に影響を及ぼす可能性があるため、運搬時間を短くする必要があります。流動化コンクリートの性質もベースコンクリートと同じであるため、運搬時間を短くする必要があります。

また流動化コンクリートは流動化の時期が遅いと、流動化した後のスランプ値の低下が大きくなってしまう性質があります。流動化コンクリートの性質である流動性を失わないようできるだけ工事現場近くのコンクリートプランを選びましょう。

ちなみに生コンクリートの運搬時間や気温には目安が設定されています。事前に確認をして、適切な運搬時間を設定しましょう。

流動化コンクリート製造の注意点2:流動化剤は原液で

流動化コンクリートを製造するときの流動化剤には、液体の流動化剤と粉末の流動化剤の2種類があります。流動化コンクリートを製造するときの流動化剤に液体を使用する場合、流動化剤は原液を使わなければなりません。

なぜ液体の流動化剤を原液のまま利用しなければならないのかというと、流動化剤を水で薄めて添付してしまうとコンクリートの製造過程で含まれる水の量が増加してまい、水セメント比が変わってしまうためです。

水の量が増えてしまうとコンクリートの強度や性能の低下に繋がる可能性があります。よって流動化剤を添付するときは原液のまま添付しましょう。

また流動化剤には標準形と遅延形のものがあります。遅延形の流動化剤は添加量の多さやベースコンクリートに遅延形減水剤を用いると、遅延性が大きくなり耐久性も低下してしまうことがあるため注意が必要です。

流動化コンクリート製造の注意点3:計量は正確に

流動化コンクリートに添付する流動化剤の量は正確に計量する必要があります。液体の流動化剤の計量にはコンクリートの品質を守るために流動化剤専門の投入技術者が、ベースコンクリートのスランプ変化を目視しながら添付量を調整できるようにするなど計量管理が必要です。

また、液体の流動化剤を使用する場合は、質量か容積のどちらかで計量しましょう。

施工時に注意すること3つ

流動化コンクリートは施工時にも注意することがあります。流動化コンクリートはスランプ低下が大きいためポンプ車の設置場所は、コンクリートの配給がしやすい場所を選びます。また配給場所だけで配管の長さについても考えなければなりません。

そして夏場は配管温度が高くなるとスランプ低下が大きくなるので、湿らせた麻布などで覆い配管の表面温度を低くします。また流動化コンクリートの施工時、特に注意することがあります。

・できるだけ短時間で作業を終えること
・時間の管理は適切に行うこと
・締め固めは十分に行うこと

この注意点を理解して流動化コンクリート施工しましょう。また施工前には納入された流動化コンクリートを目視で検査する必要があります。

過剰に流動化させてしまい材料が分離してしまっている流動化コンクリートの納入を避けるためです。こうしたコンクリートはポンプ閉塞の原因となります。

施工時に注意すること1:できるだけ短時間で作業を終える

流動化コンクリートを施工するときに注意することの1つに、できるだけ短時間で作業を終えるというものがあります。これは流動化コンクリートの性質として、流動化後のスランプ低下が大きいためです。

そのため流動化してから打ち込みの時間までをできるだけ短くするように計画を立てておく必要があります。流動化コンクリートの施工時間として望ましい作業時間は外気温25℃未満の場合で30分以内、外気温が25℃以上の場合は20分以内といわれています。

施工時に注意すること2:時間の管理は適切に行う

流動化コンクリートを施工するときに注意することの2つ目は、時間の管理を適切に行うことです。流動化コンクリートの時間管理の1つに運搬車の工事現場到着時間の確認があります。

なぜ到着時間の確認が必要なのかというと、時間が経過しているほど流動化剤の添付量が増えて、流動化後のスランプ低下がはやくなるためです。

また流動化コンクリートは型枠に打ち込んだときの流動性低下もはやいコンクリートです。そのため打ち重ねの時間管理も適切に行う必要があります。打ち重ね時間が長くなるとコールドジョイントの派生率が高くなるためです。

施工時に注意すること3:締め固めは十分に行う

施工時に注意することの3つ目は、締め固めは十分に行うことです。流動化コンクリートはセメント量が少なく粗骨材の多いコンクリートです。そのため流動性が良くとも打ち込み後は振動機やつつき、そしてたたきなどを利用して締め固めをする必要があります。

コンクリートの締め固めは豆板やコールドジョイントなどコンクリートの欠陥を引き起こさないためと、型枠の隅々まで気泡が入らないようにまた均質になるようにコンクリートを充填させるために行われます。

流動化コンクリートは締め固めが不十分であると、先に述べたように気泡が入るなどの欠陥が生じやすくなります。そのため流動化コンクリートも普通コンクリートのように十分な締め固めが必要です。

流動化コンクリートは製造と施工に注意を払おう

流動化コンクリートは通常のコンクリートに流動化剤を添付して、流動性を高めたコンクリートのことです。多くの建築現場で利用されています。流動化コンクリートを製造するときの注意点は3つあります。

・運搬時間を短くすること
・流動化剤は原液で利用すること
・計量は正確に行うこと

また流動化コンクリートを施工時に扱うときの注意点もあります。

・締固めを十分に行うこと
・時間の管理は適切に行うこと
・できるだけ短時間で作業を終えるようにすること

流動化コンクリートは製造時と施工時の注意点を理解して、正しい知識を持って利用しましょう。

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