建設・工事施工現場で使われる工具の世界：造園工事

造園工事に用いられる工具には、実に奥深い世界があります。
造園工事は、庭の手入れという側面のほかに、芸術的側面も意識しなければなりません。したがって工具の鋏ひとつで仕上がりに大きく違いが出ることも珍しくありません。
職人さんによって使い勝手の良し悪しや好みが異なるため「このメーカーのこの工具がいい！」と一概に言えませんが、長年使い続けている工具がある場合、時には新しいものに目を向けることも大切です。
性能がアップしていたり、機能が加わっていたりと、工具の見直しが作業効率やクオリティアップにつながるケースも少なくありません。

造園工事で使われる工具の種類

造園工事に欠かせない道具が剪定用工具です。
剪定用工具と言っても、さまざまな種類があり、目的によって使い分ける必要があります。

剪定用工具の種類

剪定用工具には、以下のような種類があります。

・木鋏
剪定作業に一番多く使用されます。

・剪定鋏
明治時代に果樹の剪定鋏用としてヨーロッパから伝わった選定鋏ですが、太めの枝も切れることから、現在は庭木や盆栽にも広く用いられています。

・刈り込み鋏
生垣や洋風のトピアリーなど、刈り込むために用いる大型の鋏で、枝を切るというよりも全体的な樹形を作るために用いられます。

・高枝剪定鋏
梯子や脚立を使わずに、高いところにある枝を切り落とす際に用います。

・剪定ノコギリ
太い枝や根を切る際に使用します。

・トリマー
一面を均一に刈り込む際に用いる刈込機で、充電式、発電式、電動式などさまざまな種類があります。

・脚立
ヒノキやスギなどの丸太を三角形に組み立てて作られた梯子。

機械系造園工具の種類

造園に用いる工具のうち機械類は、以下のものがあります。

・チェーンソー
樹木伐採や丸太を切る際に用いられる工具で、発電式と電動式のものがあります。

・ヘッジトリマー
生垣を均一に刈り込むための刈込機で、電動式、充電式、初電動式があります。

・草刈り機
動力を用いて雑草を刈る機械で、電動式やコードのない充電式のものがあります。

・ブロア
庭専用の電気掃除機。一台で吸引と吹き飛ばしの二つの機能を兼ね備えています。

・芝刈り機
手で押しながら芝を刈り込む機械。

・グラインダー
刃物を研ぐ機械。

・噴霧器
殺虫剤や生育調整剤を散布するための機械。

造園工具の選び方次第で仕上がりが変わる！

上述した工具のほかにも、スコップなどの植栽・土工・地ならし用工具、台車などの運搬用具、ハンマーや木梃子、金梃子などの石材工事用工具、石積みなどに用いる鏝など仕上げ用の工具があります。
工具によって、作業効率は大きく変わりますから、自分が使いやすい工具選んで、お客様に満足していただけるお庭づくりを実現しましょう。

※出典：一般社団法人日本造園組合連合会「造園工具辞典」

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