こちらの記事では、重機オペレーターになる方法についてご紹介いたします。

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重機オペレーターとは？

重機オペレーターとは、工場や工事現場などで使う重機を操縦する職業です。重機によって必要となる免許・資格に違いがあり、それぞれ稼働場所や仕事内容も異なるため、1つの重機に特化したスペシャリストとして実績を積む重機オペレーターが多いです。

専用の免許や資格が必要であると共に高い専門性が求められる職業のため、一般的な土木作業員などよりも給料が高い傾向にあります。日給は8000～13000円、月給は20～35万円、年収は300～500万円が相場です。

給料は、経験と実績・免許の種類・仕事の内容などによって変動します。国に関する大規模な建設や、定期的に行なうことが決められている工事などがある時期は、重機オペレーターの需要が高くなります。そのため、就職や転職がしやすくなります。

重機オペレーターの仕事

重機オペレーターの仕事は、重機を操縦して効率的に作業を進めることです。具体的な仕事内容は、使う重機や現場の状況によって異なります。

共通する点は、重機操縦での業務に加えて重機の点検や調整、他の作業員と作業内容の打ち合わせを行うことです。重機から目視できないところに物を運ぶなど、作業内容によっては別の作業員から無線で指示を受けることもあります。

現場の需要に合った重機は効率を大幅に上昇させますが、使い方によっては危険を生じさせる存在です。そのため、重機の免許や資格だけでなく、知識・技術力・集中力なども求められます。免許や資格を取得するだけでなく、実務で学ぶことも大事です。

重機オペレーターが作業する重機の種類6つ

重機オペレーターが作業で使う重機の種類はたくさんあり、現場や作業内容によって必要となるものは異なります。一般的によく用いられる重機は、フォーリフト・ロードローラー・油圧ショベル・ブルドーザー・クレーン車・高所作業車です。

重機の種類や作業の内容によって、必要となる資格・免許には違いがあります。しかし、いずれの重機も公道で走行する場合には、普通免許から大型免許までの自動車免許が必要になります。自動車免許もあった方が、業務上の需要は高いです。

重機の種類1：フォークリフト

重機の種類1つ目は、フォークリフトです。フォーク・ラム・マストを備えた動力付き荷役運搬車両で、主に物を運ぶ作業を担います。フォークは積載を行う部分、ラムはフォークリフトにおける装置の主格、マストはフォークやラムを上下させるものを指します。

フォークリフトは人の力で持ち上げられない物を持ち上げ、指定の場所まで運ぶことができます。小さいタイプから大きいタイプまで存在し、業務や現場などの事情に合わせて使い分けます。

フォークリフトを運転するために必要な免許・資格は、国家資格であるフォークリフト運転技術者です。いくつかある重機操縦免許の中でも、比較的簡単に取得できると言われています。各地で行われている技能講習や、特別教育の修了で取得できます。

重機の種類2：ロードローラー

重機の種類2つ目は、ロードローラーです。地面を固める重機で、最大の特徴的である大きなローラーが付いています。ロードローラーにはマカダム式・タンデム式・タイヤ式など分類があり、種類によって付いているローラーの数や大きさに違いがみられます。

マカダム式は比較的太くない三輪タイプで、前に2つ後ろに1つの鉄製ローラーが付いています。タンデム式は最もオーソドックスな中型タイプで、前後に1つずつ大きな鉄製ローラーがあります。タイヤ式は、前に3つ後ろに4つのゴム製タイヤが基本です。

この他にも手で押して使うハンドローラーや、コンバインド式、振動式などがあります。ロードローラー全般を操縦できる免許・資格（締固め機械運転者）は、1種類の特別教育で取得できます。また、道路舗装用車両も全て操縦できるようになります。

重機の種類3：油圧ショベル

重機の種類3つ目は、油圧ショベルです。主に土砂の掘削（掘ったり削ったりする作業）を行う時に使う重機で、ショベルカー・パワーショベル・バックホー・ユンボなどと呼ばれることもあります。

走行部位のクローラ・上部旋回体全面から伸びるブームとアーム・アーム先端のバケットが機体の特徴で、各関節を曲げ伸ばしして掘削を行います。建設現場や土木工事で用いられることが多いです。

油圧ショベルの操縦には、車両系建築機械運転技能講習、または小型車両系建築機械の運転業務に関係する特別教育の、どちらかを受ける必要があります。車両系建築機械の技能には整地等と解体用の2種類があるため、必要な方を取得します。

重機の種類4：ブルドーザー

重機の種類4つ目は、ブルドーザーです。トラクターの全面にブレードが付いている重機で、主に土砂の掘削や運搬を行います。掘削と運搬で車体の使い方が異なり、掘削ではブレードの先端に機体の重さをかけますが、運搬では車体を前進させます。

ブルドーザーには乾地用と湿地用があり、走行地盤の状況によって使い分けます。いずれの種類でもブルドーザーの操縦に必要となるのは、工事現場で使う大型車両の操縦に必要な車両系建設機械の免許です。

重機の種類5：クレーン車

重機の種類5つ目は、クレーン車です。物を吊り下げて水平に運ぶことができる重機で、建設現場や高所作業でよく用いられます。似た車両にユニック車（小型クレーンを備えるトラックの総称）がありますが、こちらは運転席とクレーン操縦の席が分かれています。

クレーン車の操縦には、クレーン運転特別教育・小型移動式クレーン運転技能講習・玉掛け技能講習・クレーンデリック運転士などが必要です。クレーンデリック操縦士には、限定なし・クレーン限定・床上運転式限定・床上操作式などの種類があります。

重機の種類6：高所作業車

重機の種類6つ目は、高所作業車です。不特定な場所に動力で自走できる機械のことで、できないものは高所作業台と呼ばれます。特徴は作業床（作業用バスケット）を2m以上の高さに上げられることで、昇降や走行などに必要な装置を備えています。

操縦に際して必要になる免許・資格は、作業台の高さで異なります。高さが10m未満の場合は高所作業車の運転業務に係る特別教育の学科6時間・実技3時間、10m以上場合は高所作業車運転技能講習の学科11時間・実技6時間が必要です。

高所作業車は主に高所の足場として用いられ、建設現場の作業・ガラス清掃や電球交換など上部のメンテナンス・照明器具や舞台装置の設営やセッティングを行うのが主流です。動力・走行・昇降機構などの違いで、複数の種類が存在しています。

重機オペレーターになるために必要な資格

重機オペレーターになるためには、必要な資格や免許があります。求められる資格や免許の種類は重機の種類・現場の状況・作業の内容によって異なりますが、いずれも場合も学歴は不問です。

この項目では、作業別で必要となる資格をご紹介していきます。整地・運搬・積込み・掘削の作業、基礎工事の作業、解体の作業、ショベルローダーの4つに分けてご紹介しますので、参考までにご覧ください。

整地・運搬・積込み・掘削用資格

整地・運搬・積込み・掘削では、主にショベルカーが用いられます。物の運搬・積込みにはフォークリフト、砂利の整地・運搬・掘削にはブルドーザーも用いられますが、上記作業を全て行うことが多いのはショベルカーです。

ショベルカーで上記作業を行う際に必要となる資格は、建設機械施工技術検定合格者・車両系建築機械運転技能講習修了者・職業能力開発促進法に基づく建築機械運転の訓練修了者・その他の労働大臣が定める者です。

注意点は、建設機械施工技術の検定についてです。この検定は受けるために3年以上の実務経験が必要となるため、他の資格を取得して実務経験を積んでからはじめて取ることができます。試験には学科と実地があるので、両方の勉強が必要です。

基礎工事用資格

重機で基礎工事を行う際に必要な資格は、車両系建設機械の運転（基礎工事用）です。パワーショベルで基礎工事を行う場合は、さらに建設機械施工技術検定合格者・その他の労働大臣が定める者の資格も必要になります。

車両系建設機械の運転（基礎工事用）はクレーン車の操縦許可を得るためにも必要な資格ですが、クレーン車で取得する場合はクレーン運転士免許の有無で講習時間が変わります。ある方は9時間、資格が何もない方は39時間の講習が必要です。

解体用資格

重機で解体を行う時には、車両系建設機械（解体用）の運転という資格が必要です。基礎工事を行う際に必要となる車両系建設機械の運転（基礎工事用）とは別の資格で、解体と基礎工事では作業内容に応じてそれぞれの免許が必要になります。

解体の際にブレーカー・コンクリート圧砕機・解体用つかみ機などが備わる重機を操縦する場合は、さらに車両系建設機械運転技能講習（解体用）・建設機械施工技術検定合格者・その他の労働大臣が定める者という資格も必要になります。

ショベルローダー

ショベルローダーは前輪駆動・後輪操向の構造を持つ重機で、前のショベルでリフトアームを上下させてバラ物荷役を行います。フォークローダーと同様の構造ですが、フォークローダーは前方のフォークをリフトアームで上下させて材木等荷役を行うものです。

ショベルローダーの操縦に必要な資格は、ショベルローダー等運転年技能講習修了者です。作業を行うにあたっては、職業能力開発促進法に基づくショベルローダー等の訓練修了者や、その他の労働大臣が定める者の資格も必要になります。

重機オペレーターの就職先6つ

資格や免許を取得だけでは、重機オペレーターになることはできません。無事に資格や免許を取得しただけでは、ただ資格を保有しているだけの人になってしまいます。就職をして実務経験を積むことで、晴れて重機オペレーターになることができます。

重機の操縦に特化したオペレーターとして働くことができる就職就職先はいくつかありますが、工場や倉庫・土木工事関係・建築工事関係・リース会社・派遣会社の5つが一般的です。それでは以下に、それぞれの内容についてご紹介しています。

重機オペレーターの就職先1：工場・倉庫

重機オペレーターの就職先1つ目は、工場と倉庫です。工場や倉庫で用いられる主な重機はフォークリフトで、商品など物を積載したパレットを指定の位置まで移動する作業を行います。

基本的には、人の力では持ち上げることが難しい重たい物を運ぶ時や、たくさんの物を運ぶ際の効率化を図る目的で用いられます。運ぶ物の数量はあらかじめ決まっていることが多いため、その数量を運び終えた時点で業務終了になります。

扱う物の大きさや建物の広さなどに応じて、使用するフォークリフトのサイズは異なります。フォークリフトの操縦に必要な免許や資格は他のものと比べて取得が簡単なので、フォークリフト専門の重機オペレーター数も多い傾向にあります。

重機オペレーターの就職先2：土木工事関係

重機オペレーターの就職先2つ目は、土木工事関係です。土木工事では、主に油圧ショベルとクレーン車が用いられます。一般的に油圧ショベルは土砂の掘削、クレーン車は躯体工事で荷物を高所まで運んだり、資材搬入などを行います。

油圧ショベルの操縦には、車両系建築機械運転技能講習、または小型車両系建築機械の運転業務に関係する特別教育の修了が必要です。建築の際は整地等、解体の際は解体用の講習・教育を受けることになります。

クレーン車の操縦には、クレーン運転特別教育・小型移動式クレーン運転技能講習・玉掛け技能講習・クレーンデリック運転士（限定なし・クレーン限定・床上運転式限定・床上操作式など）が必要になります。

重機オペレーターの就職先3：建築工事関係

重機オペレーターの就職先3つ目は、建築工事関係です。建築工事関係で就労する重機オペレーターは、建築工事を行う上で必要な工事用機械や車両を運転・管理する作業を担います。また、建築工事関係の重機操縦車は、建築機械オペレーターと呼ばれることもあります。

現在の建築工事で使用される重機には、重量1トン未満の小さな機械から100トン近い超大型機械まで多様です。その中で使用頻度が特に高いのは、ブルドーザー・パワーショベル・ホイルローダー・ダンプトラック・ロードローラー・クレーン・くい打ち機などです。

重機オペレーターの就職先4：建設会社

重機オペレーターの就職先4つ目は、建設会社です。土構造物を作る際には、その現場に応じた重機が用いられます。基本的には土を扱う作業で使用されますが、細かな部分に対する繊細な操作を求められるシーンも多いです。

建築会社と建設会社の違いですが、一般的に建築は建物を作ることのみに特化した会社、建設は建築・土木・電気や管工事など総合的に手掛ける会社と認識されています。建設会社に就職した際は、仕事内容に応じて配属される形になります。

様々な業務を手掛けることから使用する重機も豊富で、在籍するオペレーターの種類も建築工事関係より多様になります。みんなで協力して行うことも多いため、コミュニケーション能力をある程度伴う方が作業が進めやすく、環境的にも過ごしやすいでしょう。

重機オペレーターの就職先5：リース会社

重機オペレーターの就職先5つ目は、リース会社です。リースとは機械や設備など企業の求める物件をリース会社が代わりに購入し、それを企業が借りる形で使うシステムです。

リース会社が重機の代理購入と貸出を行なう時には、オペレーターを付けることがあります。機械や設備が必要だが所有していない企業ではオペレーターがいないケースが多いので、リース会社によってはオペレーター付きでリースを行います。

その場合の表現には、オペレーター付きリース、またはリースオペレーターという言葉が用いられます。リース会社から企業に向かって一時的に働く形になりますが、オペレーターは元請などと建設業法に基づく請負契約を結ぶ必要があります。

重機オペレーターの就職先6：派遣会社

重機オペレーターの就職先6つ目は、派遣会社です。派遣会社と雇用契約を結び、その派遣会社と提携する別の会社で働くことになります。働く上での規則・規律などは実際に労働する会社の影響を受けますが、給与は派遣会社から支払われます。

派遣で仕事をする人を派遣社員と言いますが、1つの会社で働く期間は短期から長期まで様々です。面接や退職を繰り返すことなく様々な現場で働くことができるため、経験で技能や実績を積む必要がある重機オペレーター向きの働き方とも言えます。

重機オペレーターになる方法3つ

重機オペレーターになる方法は、3つに分けられます。まずは、資格の取得です。国の定めにより重機の操縦には特定の資格や免許の取得が必要になるため、はじめに行うべきことは資格などの取得になります。

取得方法の1つとして、学校に通う方法があります。専門学校に通えば授業の一環として資格を取得する機会もありますが、費用面を考慮したいのであれば職業訓練校がおすすめです。そして資格を取得できたら、業務を通じて経験を積んでいきます。

重機オペレーターになる方法1：資格の取得

重機オペレーターになる方法1つ目は、資格の取得です。重機の操縦・運転に際しては、車両の最大荷重・機体重量・最大積載量・吊上荷重などに応じた免許や資格が必要になります。

1つの重機でも、作業内容によって複数の資格が必要になる場合もあります。また、重機の種類によってはタイプによって資格や免許に細かな分類がされていることもあります。

重機の資格や免許と言っても多種多様なので、目的に合った取得を目指した方が道が定まりやすいと言われています。もちろん好きな重機があるなら、その重機の操縦や運転に必要な資格と免許を取得し、それに合う就職先を探しても良いでしょう。

重機オペレーターになる方法2：職業訓練校に通う

重機ぺレーターになる方法2つ目は、職業訓練校に通うことです。重機の操縦や運転に必要な資格と免許は、公的な職業訓練施設など学校で取得することもできます。

学ぶことができる内容は限定されますが、取得に必要な基礎や専門的技術を学ぶことができます。また、国や自治体が運営しているため、専門学校で習うよりも費用面が安く済みます。

訓練終了後は就職のあっせんを受けることもできるので、自分で探すよりも就職先を見つけやすい傾向にあります。国や自治体が采配していることもあり、比較的に信用性の高い企業や会社を紹介してくれることが多い点も魅力でしょう。

重機オペレーターになる方法3：業務を通じ経験を積む

重機オペレーターになる方法3つ目は、業務を通じて経験を積むことです。学校で勉強したら専門機関で試験を受けて合格する、または講習を受けて修了するといった手続きを無事済ませることができたら、重機オペレーターとして働くことができます。

重機オペレーターの作業は機体と対象物や周囲との距離感などを考慮して行うため、経験に基づく感覚が必要になります。資格や免許を取得できただけで安心せず、業務を通じて腕を磨いていくことが求められます。優秀な人材ほど、将来性もあります。

まずは資格を取得して重機オペレーターとして経験を積もう

重機オペレーターとして働くことは、資格や免許の取得・就職する・実務で経験を積んで技術を磨いていくまでの流れで成り立っています。重機には多様な種類があり、それに伴って資格や免許も豊富なので、必要に応じたものを取得しましょう。

また、実務で技術を磨くことは重機オペレーターとして働き続ける以上、ずっと必要になることです。上手くできることがあっても驕らず、集中力と向上心を忘れないようにしましょう。経験を積んで優れた人材となれば、職業としての将来性も確保されます。

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