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公開日時 2018.12.13
最終更新日時 2022.04.06

現場代理人に求められる役割とスキルとは

「現場代理人」は建設現場に常駐し、工事全体を管理したり運営したりします。
これだけ大きな仕事は誰でもできるものではなく、建設業者で「それなりの地位」にある、豊富な経験と知識を持った人しか務まりません。
今回は、そんな現場代理人に求められる役割とスキルについて紹介します。

契約やお金に関わるスキル


現場代理人の業務内容は中央建設業審議会が作成した「公共工事標準請負契約約款」に規定されていて、そのなかに「請負代金の変更、請求、受領」とあります。
建設工事の請負代金が「億円」単位になることは珍しくありません。「十億円」「百億円」になることもあります。それだけの「お金」を変更したり請求したり受領したりする現場代理人には、会計や財務や経理の知識とスキルが求められます。

例えば、大規模工事の請負代金の受領が予定より1カ月遅れたら、現場代理人の勤務先の建設業者は資金繰りが必要になるかもしれません。
また、その建設業者の資金繰りに支障が出なくても、下請業者への支払いが滞ったらその影響は小さくないでしょう。すると下請業者から再下請業者へ、さらに再下請業者から再々下請業者へと、「支払の滞りの連鎖」が起きてしまいます。
こうなってしまいますと多くの再下請業者や再々下請業者は経営体力が弱いため大ダメージを受けます。
つまり、現場代理人は自社の「お金」だけでなく、下請業者や再下請業者、再々下請業者の「お金」の心配もしなければならないのです。

所長としての管理スキル

大規模建設工事では現場監督以外に所長を置くことがあり、その所長に現場代理人が就くことがあります。現場の所長の役割は、「グループ子会社や1,000人の従業員を従える大企業の社長」に似ています。
所長は、全作業員に工事の方向性を示し、リーダーや下請業者経営者たちに適切な指示を与えなければなりません。
そして常にコストダウンに気を配り、安全操業に努めなくてはなりません。

コミュニケーションスキル


現場代理人には、近隣住民への対応や役所や発注者など外部関係者との調整の仕事があります。
この仕事を円滑に進めるには、コミュニケーションスキルが欠かせません。多くの関係者が協力してひとつの構造物を仕上げる建設工事では、建設業者だけが利益を上げることは許されません。利益を貢献度に応じて均衡に分ける必要があります。
そのためには、現場代理人は常に関係者と連絡を取り合い、要望や苦情を汲み取っていかなければなりません。

まとめ

現場代理人は、建設業者の社内の「偉い人」が就きますが、それはそういった立場の人でないと仕事を回していけないからです。
現場代理人を目指すには、管理スキルやコミュニケーションスキルといった、経営者に必要とされるスキルを獲得する必要があるのです。

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