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公開日時 2018.09.04
最終更新日時 2021.12.21

【建築】宮大工の仕事内容について

宮大工とは主に神社仏閣を手がける職人さんですが、ベテランの現場監督でもなかなか出会う機会は少ないです。
そのため宮大工が通常の大工とどこが違うのかをよく分かっていない方も多いのではないでしょうか。
宮大工とはどんな仕事をする職人さんなのでしょうか。
宮大工の仕事内容や、その歴史についてご紹介します。

この記事でわかること »

宮大工とは

宮大工とは、神社・仏閣などの伝統建築を主に手がける大工のことです。
「宮」とは、神社仏閣を「お宮」「お宮さん」と呼んでいたことからきています。
宮大工と大工の違いは、まずは工法です。
神社仏閣は伝統的な「木組み工法」によって作られているため、宮大工はこれを習得します。
木組み工法に使われる木材は、すべて自分の手で削らなくてはいけません。
木組みは釘や金物などをほぼ使わずに、木に切り込みを入れ、それをはめて組み合わせていきます。
その加工は全て手で行うため、木の性質にも詳しくないといけません。
また使用する道具も職人自身が作ることもあります。
そのため宮大工は、一人前の仕事ができるようになるまで、最低でも10年は必要とされています。
また一つの場所で仕事をするのではなく、各地の文化財を修理することから「渡り大工」とも呼ばれます。

歴史

宮大工の始まりは、7世紀頃に大陸からやってきた僧侶が、飛鳥寺を建立したことから始まったといわれています。
同時期に、聖徳太子がこの僧侶から技術を教えてもらい、法隆寺などの歴史的建築を手がけたとされています。
そのため、今でも聖徳太子は宮大工の間で敬われています。
このように、昔は僧侶自身が神社仏閣の建築に携わり、宮大工のような仕事をしていました。
日本で最も歴史のある建築会社であり、宮大工の組織でもあるのが「金剛組」です。
大陸から招かれた大工の一人が578年に創業し、日本の神社仏閣の建築や復元に携わってきました。
そこから1,400年にわたり、宮大工は日本の伝統建築を支えてきました。
しかし現代では年々高齢化が進み、今では全国に宮大工は100人もいないとされています。

宮大工の今後

宮大工は通常の大工に比べ、より専門的な技術が必要とされます。
そのため通常の大工が数年で一通りの仕事ができるようになる一方、宮大工は最低でも10年の修業が必要といわれています。
彼らは常日頃から貴重な文化財を取り扱うことも多く、責任の重い仕事といえます。
しかし、高齢化が進み、後継者が少なくなっているのが現状です。また、災害の多い日本ではいつ地震などで壊れてしますか予想できません。
宮大工の技術は世界に誇れる技術であるため、これからもしっかり継承してほしい仕事の一つといえます。

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