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親杭横矢板工法
公開日時 2020.11.04
最終更新日時 2022.04.05

地震対策の種類3つ|それぞれの特徴と今注目の制震ダンパーについて

地震対策の種類3つ

木造の家を建てる計画のある人は、地震対策が気になることでしょう。地震対策に効果のある最新技術には、揺れを低減させる制震や揺れに耐える耐震、揺れるのを抑制する免震などがありますが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。

制振構造、制振装置、制振ダンパー、制振ゴム、制振テープ、制振材などの制震について詳しく、また耐震・免震・制震の必要性、費用や仕組みと制震構造、制震装置、制震テープなどについても説明していきます。

耐震

地震対策の一つである「耐震」とは、地震によって起こる家の柱、家具などの揺れに耐えてくれる構造です。 柱の揺れを抑え、家の崩壊が防げ、家具の転倒を抑えることから家具によるケガから守れます。

壁や柱に強度をつけることで揺れにくくする耐震は、免震や制震と比較すると価格が安くなりますが、何回も地震を受けると、壁や柱の強度が弱まり耐震効果が低くなります。耐震には1から3までの耐震等級があることも知っておきましょう。

免震

地震対策の種類には免震があります。免震とは耐震と違い、地震の揺れを建物に伝わらないようにする構造です。つまり、建物が揺れないように、揺れを吸収するゴムやダンパーなどの免震装置を設置する工法のことです。

免震装置は、地面に設置するため横揺れには強いのですが、縦揺れには弱いのがデメリットです。免震は、免震装置が必要になるため制振シートなどを使った制震や耐震と比較すると価格が高くなります。

制震

地震対策には制震があります。制震とは、揺れを低減させるつまり、オイルダンパーを設置して揺れを吸収させて建物を守る構造です。マンションに制震対策した場合、耐震より上位階の揺れが小さいのが特徴です。

制震での地震対策は、スカイツリーのような高い建物に最適です。高い建物になると、地震の揺れ以外の強風対策も必要です。大木が根を伸ばすようにタワー足元に多くの鉄骨を使った制震対策なら強風も防げます。

地震対策それぞれの仕組み

耐震・免震・制震の3種類の仕組みについてご紹介してきました。

ここからは「耐震工事」「免震工事」「制震工事」のこれらの仕組みについて詳しく説明していきますので、参考にして見てください。

耐震工事の仕組み

耐震工事で大事なのが壁や柱の強度を増すことです。柱を太くしたり、柱と土台の接合部を補強することで強化されます。柱と柱の間に斜めに木材を入れて金物で固定した強化方法は耐震工事の仕組みの一つです。

斜めに木材を入れることで柱が折れにくくなり揺れに強くできます。木材は1本より2本の方がより強度が増します。斜めに木材を入れる方法は木造に、型鋼でつくられた補強材ブレースでの強化は鉄骨造に最適です。

免震工事の仕組み

免震構造によって揺れを吸収するのが免震工事です。免震構造とは、地震エネルギーを建物に伝えないようにする技術で、建物と地盤の間に入れる免震装置を使います。

免震装置は、地震の揺れと音を抑える効果があるアイソレータと建物に揺れが伝わらない効果があるダンパーで構成されています。免震装置は、耐震性の高い技術ですが、設置費のコストが高いのと軟弱地盤には使えないのが難点です。

制震工事の仕組み

制震工事は、制震ダンパーで揺れを抑える仕組みです。 制震ダンパーは、揺れを吸収し、建物を揺れなくしてくれる効果があります。

制震ダンパーにはゴム・鋼材・オイルの種類があります。ゴムは性質上繰り返しの揺れに効果を発揮しますが他より大掛かりな装置が必要です。

ループ状やU型鋼材をバネとして使うのが鋼材タイプで、土台に設置するだけと簡単に使えます。粘性によって揺れを抑えるのがオイルダンパーです。

地震対策それぞれのメリット

地震の揺れを吸収する地震対策として耐震・免震・制振があります。

それでは、耐震・免震・制振の地震対策には、どのようなメリットがあるのでしょうか。耐震・免震・制振のメリットについてみていきましょう。

耐震工事のメリット6個

「耐震工事」にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

地震対策「耐震工事」には、コストがかからない、追加料金がかからずに工事出来る、強度が高い、地下室にも設置可能、揺れを感じない、日本に向いているなどのメリットがあります。

耐震工事のメリット1:コストがかからない

安い費用でできるのが耐震工事のメリットです。 耐震工事の木造の場合は、柱と柱の間に補強木材を入れて揺れに強くします。

マンションなどビルの耐震工事では、鉄骨で作られた補強材ブレースを入れて、建物の変形を防ぐ方法や構造体を設置して補強する方法があります。

また接地面積を広くするために梁や柱にフレームを設ける方法も耐震工事に有効です。これらの方法は、大掛かりな装置の設置が不要のため、安いコストでできます。

耐震工事のメリット2:追加料金がかからずに工事出来る

追加料金がかからずに工事出来るのが耐震工事のメリットです。 耐震工事は、建物全体を強化して地震を抑える技術ではなく、柱や梁など部分的な強化になるため建物の建築の一環工事としてできることから予算通りにでき、また短い期間でできます。

予算通りにできることは、追加料金が発生しないことつまり、契約通りにできることになり、安心してできる地震対策と言えるでしょう。

耐震工事のメリット3:強度が高い

鉄筋コンクリートを使った耐震工事は強度が高いのがメリットです。 マンションなどビルの地震対策は、鉄筋コンクリートを使うことで耐震工事になります。

鉄筋コンクリートは内部の芯に鉄筋を入れるため強度や耐久性があるため、長い期間耐震に効果があります。しかし、劣化しやすいコンクリートや鉄筋を使った場合は、耐震性が弱くなる可能性がありますのでしっかりとした業者に依頼することが大事です。

耐震工事のメリット4:地下室にも設置可能

自宅の地下室にカラオケルーム、運動ができるスタジオなどを作りたい人もいます。地下室は地震に強いと言われていますが、気になる人は地震対策を考えます。

耐震工事なら地下室にも設置可能です。 耐震工事は地盤と建物の間に免震装置などを入れた技術でなく、建物の梁や柱を補強する方法なので地下室にも設置が可能になります。

耐震工事のメリット5:揺れを感じない

耐震工事は、地震による揺れだけではなく、台風など強風の揺れにも効果があるのがメリットです。 耐震技術は、建物の揺れを抑えることができるため、地震の揺れとともに、強風でも揺れを感じないようなります。

耐震工事のメリット6:日本でよく取り入れられている

耐震工事は、法律の定めがあるため日本でよく取り入れられています。 マンションなどのビルの耐震工事は、建築基準法によって耐震基準が決まっていて、国をはじめ、地方自治が耐震を促進している日本でよく取り入れられている工事です。

日本でよく取り入れられていることは、日本の地震対策として有効ということです。耐震工事に慣れている業者が多いことでもあり、安心して工事を任せられることのメリットがあります。

免震工事のメリット5個

地震エネルギーの低減効果がある「免震工事」にはどのようなメリットがあるのでしょうか。「免震工事」には、最も優れた地震対策、建物内の損傷を防ぐ、横方向の地震に強い、強度が高い、二次災害が防げるのメリットがあります。

免震工事のメリット1:最も優れた地震対策

耐震は、補強材を入れて地震の揺れによって建物が倒壊を防ぐ地震対策です。耐震では地盤の揺れが建物に伝わることを防ぐことはできません。

免震は、地盤と建物の間に装置を入れて、揺れを抑えることができ、地盤の揺れが建物に伝わにくくできます。つまり、地震で防ぎたい建物の揺れを抑える優れた地震対策です。

地盤と建物の間を強化できるため地震対策の中では、建物の倒壊を防ぎやすくなります。

免震工事のメリット2:建物内の損傷を防ぐ

免震工事は、建物の揺れの強さを抑える技術のため、建物内の被害を防ぐことができます。免震工事していない建物は激しい揺れが続きます。

免震工事していると激しい揺れがゆっくりとした揺れに変わるので、建物内の家具転倒や物の落下など被害を防ぐことができます。

免震工事のメリット3:横方向の地震に強い

免震工事は地盤と建物の間に揺れが伝わらないように免震装置を入れた地震対策です。そのため横揺れに強いのがメリットです。地盤の揺れが建物に伝わらない、つまり地盤の揺れと建物を切り離せることで横揺れに強いのです。

免震装置は、地震の揺れが建物に伝わる前に、地震エネルギーを吸収することができ、揺れているのがわからないほどの横揺れしか感じません。

免震工事のメリット4:強度が高い

免震工事は、免震装置によって地盤と建物を分離して揺れを伝えない地震対策です。耐震や制震は装置ではなく、梁、柱に補強材を使ったり壁を耐震ボードにしたりといった部分的補強工事になります。

一方で免震工事は、免震装置つまり、揺れや音を建物に伝えにくくするアイソレータや地震エネルギーを吸収するダンパーを使うため、耐震や制震の地震対策より強度が高くなります。

免震工事のメリット5:二次災害が防げる

耐震は、建物の崩壊は防げますが、激しい揺れを防ぐことはできません。耐震では、激しい揺れを建物が受けることになります。激しい揺れでは、家具の転倒、物の落下、窓ガラスの破損など二次被害のリスクがあります。

免震は、地盤の揺れを建物に伝えにくくできることから激しい揺れにならず、緩やかな揺れになるため、家具の転倒など二次被害が防げます。

制震工事のメリット7個

梁や柱に制震ダンパーを活用した免震工事より安い費用でできる「制震工事」にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

「制震工事」には、免震よりコストが安い、倒壊を防ぐことが出来る、工期が短くてすむ、耐震より建物内の損傷を防ぐことが出来る、繰り返しての揺れに強い、メンテナンスがほぼ不要、台風や強風にも強いのがメリットです。

制震工事のメリット1:免震よりコストが安い

免震よりコストが安いのが制震工事のメリットです。免震工事は免震装置による地震対策で、制震工事は、建物の梁、柱や土台にダンパーを取り付けて揺れと音を抑えるアイソレータや制震ダンパーを使う地震対策になります。

制震工事は、建物の梁、柱といった部分的な補強になり、免震装置を使うといったような大掛かりにならないためコストが安く抑えることができます。

制震工事のメリット2:倒壊を防ぐことが出来る

制震工事は、ダンパーやアイソレータを使った耐震工法で、建物の倒壊はほとんど防げます。制震工事は、免震工事のように完全に建物の揺れを抑えることはできませんが、地震の揺れによる建物の倒壊を防ぐことには効果があります。

制震工事のメリット3:工期が短くてすむ

工期が短くてすむのが制震工事のメリットです。制震工事は、梁や柱の接合部にダンパーを付けるといった簡単な工事の地震対策です。制震工事は、地盤と建物の間に免震装置を設置するといった大掛かりにならないため、短い工期になります。

制震工事のメリット4:耐震より建物内の損傷を防ぐことが出来る

耐震より建物内の損傷を防ぐことが出来るのが制震工事のメリットです。耐震は建物の倒壊は防げますが、揺れ自体は防げないため建物内は影響を受けます。

揺れにより家具転倒などの損害は防げません。制震は揺れを吸収でき激しい揺れになりづらく建物内の損傷は防げません。

制震は、耐震よりも、建物の揺れを低減する効果が高いため建物内の影響を受けにくくできるのです。

制震工事のメリット5:繰り返しての揺れに強い

繰り返しての揺れに強いのが制震工事のメリットです。耐震工事では、梁や柱を補強する地震対策で、繰り返しの揺れによって部分的な破壊が起きて建物全体の耐震性が弱くなります。

制震工事は、揺れを吸収する地震対策です。制震工事は地震エネルギーを左右にずらしながら吸収し、建物の揺れを抑えるので、繰り返しの揺れでも耐震性に変化がなく強いのです。マンションなど高層ビルで起きる長周期地震動にも強いのが制震工事です。

制震工事のメリット6:メンテナンスがほぼ不要

メンテナンスがほぼ不要なのが制震工事のメリットです。耐震は、地震を受けることで梁や柱に補強した木材などの強化が弱くなることがあり、確認などメンテナンスが必要です。

また免震は、免震装置を使うため装置の正常性など確認のため定期的メンテナンスが必要です。制震工事は、地盤と建物の間に装置を入れた地震対策で、地震でもダメージが少ないためメンテナンスがほぼ不要です。

制震工事のメリット7:台風や強風にも強い

台風や強風にも強いのが制震工事のメリットです。建物が揺れるのは地震だけではありません。台風や強風でも揺れます。

制震工事は地盤に受ける地震エネルギーを建物に伝えない技術、つまり建物を揺れなくする技術です。建物が揺れないことは、地震以外の台風などによる強風にも強いため、効果があることになります。

地震対策それぞれのデメリット

地震の揺れを吸収する地震対策として耐震・免震・制振があり、それぞれものメリットについてみてきました。ここでは、地震の揺れに耐える耐震、地震の揺れが直接建物に伝えない免震、地震の揺れを吸収する制振にはどのようなデメリットがあるのかみていきましょう。

耐震工事のデメリット7個

耐震工事にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。耐震工事のデメリットについてみていきましょう。 耐震工事には建物上部が激しく揺れる、二次被害のリスクがある、繰り返しての揺れに弱いデメリットがあります。

地震時の揺れが激しい、メンテナンス費用にコストがかかる、建物内部の損傷の可能性がある、自然災害に対しての効果が弱い、免震装置ごと揺れるため空き地にしておく必要があるのも耐震工事のデメリットです。

耐震工事のデメリット1:建物上部が激しく揺れる

建物上部が激しく揺れるのが耐震工事のデメリットです。耐震工事は、補強材によって建物の倒壊を防ぐことはきますが、地震の揺れを防ぐ工事ではありません。耐震は、地震の揺れによって建物が倒壊しないようにするための工事です。

つまり、建物が揺れても倒壊しないようにする技術です。そのため、地震の規模によって激しく揺れることはあります。特にマンションなど高層ビルは建物上部の激しい揺れを抑えることができません。

耐震工事のデメリット2:二次被害のリスクがある

地震で建物が揺れることは、倒壊しなくても建物内には影響があり、二次被害のリスクがあるのが耐震工事のデメリットです。耐震工事は建物の倒壊を防ぐための技術です。そのため、地震の激しい揺れを建物は受けることになります。

地震の激しい揺れが建物に伝わるということは、建物内の家具が転倒したり、窓ガラスが割れたり、物の落下といった二次被害リスクが発生するということです。耐震工事では、二次被害のリスクは抑えることができません。

耐震工事のデメリット3:繰り返しての揺れに弱い

繰り返しての揺れに弱いのが耐震工事のデメリットです。耐震工事は梁や柱に補強材を入れて地震の揺れに強い建物にすることです。耐震は地震の揺れでも建物が倒壊しないための揺れに耐える技術を使った工事です。

耐震は、建物が揺れない技術ではありません。そのため、建物には直接揺れが伝わり、繰り返し揺れることで、補強した部分の耐震性が弱まり、建物全体が揺れに弱くなります。

耐震工事のデメリット4:地震時の揺れが激しい

地震時の揺れが激しいのも耐震工事のデメリットです。耐震工事は、地震の揺れでも倒壊しない建物にする技術です。建物自体を揺れないようにすることができません。

そのため、耐震工事では、免震や制震より地震の揺れを直接受けることになり、地震時に建物が激しく揺れることを防げないのです。

耐震工事のデメリット5:メンテナンス費用にコストがかかる

メンテナンス費用にコストがかかるのが耐震工事のデメリットです。耐震工事は耐震・制震と比較すると、簡単な工事で建物の揺れを抑えることはできません。そのため、建物に地震エネルギーが直接伝わり、地震の揺れを受ける度に強度が弱くなる可能性があります。

強度が弱くなるつまり、耐震性が低くなることで、建物が倒壊するリスクがあり、回避には補強材の交換が必要です。そのため、補強材交換のメンテナンス費用のコストがかかるのです。

耐震工事のデメリット6:建物内部の損傷の可能性がある

地震の揺れは建物の倒壊や内部へ影響があります。耐震工事しても、地震の揺れによって建物内部の損傷を防げない可能性があるのがデメリットです。耐震工事は、建物の倒壊が防げても揺れることは防げません。

建物が揺れることは内部に影響がでます。つまり、地震の揺れによって建物内部の家具が倒れたり、壁に軽いひび割れや亀裂ができたり、物が落下したりなど損傷を防ぐことが耐震工事ではできないのです。

耐震工事のデメリット7:地震の際に倒壊の可能性がある

地震の際に倒壊の可能性があるのが耐震工事のデメリットです。耐震工事は建物を地震の揺れに耐えるための技術です。

規模が小さくエネルギーが弱い地震であれば、建物の倒壊は防げます。規模が大きく地震エネルギーが強かったり、何回も地震を受けた場合は、補強材の強度が弱まり、建物の倒壊を必ずしも防げるとは限りません。

耐震工事は直接建物が揺れるため、地震の規模や繰り返しの揺れには弱くなり倒壊する可能性があります。

免震工事のデメリット10個

免震工事のデメリット10個についてみていきましょう。免震工事には定期的にメンテナンスが必要、多少の揺れを感じる、技術面で疑問視の声がある、耐震や制震よりコストがかかるデメリットがあります。

また、業者が限られている、免震装置の交換コストがかかる、自然災害に対しての効果が弱い、免震装置ごと揺れるため空き地にしておく必要がある、地下室が作れない、免震装置の分地面より高くなるのもデメリットです。

免震工事のデメリット1:定期的にメンテナンスが必要

定期的にメンテナンスが必要なのが免震工事のデメリットです。免震工事は、地盤と建物の間に免震装置を入れた地震対策です。

免震装置は装置のトラブルが少なく正常に動作しますが、絶対ではありません。免震装置が正常に動作しなければ、建物に揺れが伝わらないようにすることができません。免震工事は、免震装置の正常性の確認のための定期的なメンテナンスが必要になります。

免震工事のデメリット2:多少の揺れを感じる

多少の揺れを感じるのが免震工事のデメリットです。免震工事は、地盤と建物に免震装置を入れることで建物に地震の揺れが伝わりにくくなります。しかし、規模が大きくて地震エネルギーが強い場合は、免震装置が建物ごと揺れることが起こります。

地震エネルギーが強い場合は、免震工事した建物でも、激しい揺れにはなりませんが、多少の揺れが起きますので覚えておきましょう。

免震工事のデメリット3:技術面で疑問視の声がある

技術面で疑問視の声があるのが 免震工事のデメリットです。免震工事は、過去の実績や効果などの有効性や使用可能期間に疑問が残ります。

免震工事は、耐震や制震工事より実績が少ないため、アイソレータやダンパーの免震性能が十分なのかといった有効性に疑問に思っている人もいます。

技術面で疑問視の声があることは、アイソレータやダンパーの免震性能や耐用年数の実証ができていないということです。

免震工事のデメリット4:耐震や制震よりコストがかかる

耐震や制震よりコストがかかるのが免震工事のデメリットです。耐震や制震は比較的に簡単な工事でできる地震対策です。一方で免震工事は、免震装置を活用するといった大掛かりになり、装置の設置費などコストがかかります。

耐震や制震の工事なら200万円前後の費用でできますが、免震工事になると安くても300万円から高い場合は、500万円を超えることもあります。このように免震工事は、費用が高いのがデメリットです。

免震工事のデメリット5:業者が限られている

業者が限られているのが免震工事のデメリットです。耐震や制震工事は、専門的な知識や技術を持っていなくてもできる地震対策です。つまり、耐震や制震工事は、一級建築士、二級建築士の資格があれば誰でもできるのです。

免震工事は、免震装置を活用するため、装置の設置の仕方や設置で必要になる知識を持っている施工ができる業者に限られます。免震装置は一級建築士、二級建築士でも免震装置の知識があれば工事や点検は可能です。

免震工事のデメリット6:免震装置の交換コストがかかる

免震装置の交換コストがかかるのが免震工事のデメリットです。免震工事で活用する免震装置には、大規模な地震での故障や、耐用年数つまり、寿命があるため交換する必要があります。

定期的なメンテナンスをしないと故障しやすく短い寿命になります。しかし、免震装置の場合は、定期的なメンテナンスしていても、耐用年数などにより免震装置の交換が必要になるのが免震工事のデメリットです。

免震工事のデメリット7:自然災害に対しての効果が弱い

自然災害に対しての効果が弱いのが免震工事のデメリットです。地盤と建物の間に免震装置を入れて揺れが建物に伝わりにくくする技術のため、地盤が揺れる地震には強い効果を発揮します。

しかし、地盤の揺れに関係ない台風による強風では免震装置は役に立ちません。免震装置は地盤の揺れを建物に伝わりにくくするだけで建物自体の揺れは防げないのです。建物自体が揺れる台風や強風などの自然災害に対しての効果が弱くなります。

免震工事のデメリット8:免震装置ごと揺れるため空き地にしておく必要がある

免震装置ごと揺れるため空き地が必要なのが免震工事のデメリットです。免震工事は地盤と建物の間に免震装置を設置する地震対策です。地盤の揺れとともに、免震装置が左右に揺れることで建物への揺れを吸収する仕組みです。

地震の揺れとともに、免震装置を左右に揺らすため空き地が必要になります。空き地がないと左右に揺らした時にぶつかることになるので免震装置を設置する時には空き地を設けることを忘れないようにしましょう。

免震工事のデメリット9:地下室が作れない

自宅に地下室があると、趣味や勉強に使えたり、軽い運動に使えたりと便利です。そんな便利な地下室が作れないのが免震工事のデメリットです。免震工事は地盤と建物の間に免震装置を活用する地震対策です。

免震装置は地盤の上に設置するため地盤の下になる地下室は作れなくなります。自宅に地下室を作りたいと考えている人には、免震工事は向いていないということです。

免震工事のデメリット10:免震装置の分地面より高くなる

免震装置の分地面より高くなるのが免震工事のデメリットです。免震工事は地盤と建物の間に免震装置を活用する地震対策のため、免震装置を設置する土地分だけ建物が高くなります。

免震工事は地盤と建物を分離する必要があり、免震装置を地盤と建物の間に入れるため、免震装置の分だけ高くなるのです。

制震工事のデメリット6個

耐震と免震の中間的な価格でできるのが制震工事です。制震工事にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。

制震工事には狭小地に不向き、二次災害を防ぐ工夫が必要などデメリット6個についてみていきましょう。

制震工事のデメリット1:狭小地に不向き

狭小地に不向きなのが制震工事のデメリットです。制震装置を建物の梁や柱つまり、内部に設置するのが制震工事です。設置する場所によって効果に違いが出ます。

制震装置は、建物内部つまり、内壁と建物外部、外壁に取り付けるため土地の広さが制約されます。制震工事は、制震装置を取り付けることで建物を建てる場所に制約が生まれ、狭い土地には向きません。

制震工事のデメリット2:二次災害を防ぐ工夫が必要

二次災害を防ぐ工夫が必要なのが制震工事のデメリットです。制震工事は、ダンパーなどの制震装置を活用し、地震の揺れを低減できる地震対策です。

建物の倒壊は防げますが、建物が揺れないわけではないため揺れによって建物内の家具が倒れるといった二次災害を防ぐことはできません。

制震工事では防げない二次災害には、家具転倒防止や滑り止め、物の落下防止アイテムなどで防ぐといった対策する必要があります。

制震工事のデメリット3:地盤が弱いと導入出来ない

地盤が弱いと導入出来ないのが制震工事のデメリットです。制震工事は建物を地盤の上に建てて、梁や柱に制震装置を入れる地震対策です。耐震性の高い制震装置を入れても地盤がしっかりとしていなければ、意味がありません。

地盤が弱いと制震装置を入れても地震の揺れを低減できなくなるつまり、耐震性が弱くなるということです。

制震工事のデメリット4:免震より建物内のダメージがある

免震より建物内のダメージがあるのが制震工事のデメリットです。制震工事は、ダンパーなどの制震装置を活用する地震対策です。免震工事のように大掛かりな装置にならない分、地震の揺れを低減できずに、免震より建物内のダメージを受けやすくなります。

制震工事のデメリット5:耐震よりコストがかかる

耐震よりコストがかかるのが制震工事のデメリットです。耐震は、柱と柱に補強材を入れたり、壁に鉄筋コンクリートを入れたり、耐震ボードを壁に使ったりして揺れに強い建物にして倒壊を防ぐための技術です。

制震工事は、ダンパーやアイソレータなどの制震装置を入れるため耐震工事よりも大掛かりになり、耐震よりコストがかかります。

制震工事のデメリット6:地震の揺れを直接感じる

地震の揺れを直接感じるのが制震工事のデメリットです。制震工事は地震エネルギーの大小にかかわらず低減してくれます。本震の大きな揺れや余震の小さな揺れにも効果があります。

地震の揺れが小さい時からエネルギーを吸収して建物に揺れが生じないようにしてくれますがまったく建物を揺れなくすることはできません。

免震工事のように地盤と建物が分離していないため、地震の揺れが直接建物に伝わり揺れを感じることがあります。

注目される制震ダンパーとは

地震のエネルギーの吸収力や発散力に優れているのが地震対策に必要な制震ダンパーです。吸収力や発散力に優れている制震ダンパーなら激しい揺れでも緩やかな揺れに変えてくれます。

また、メンテナンスが必要ないことや、繰り返される地震にも効果がある高性能制震ダンパーは注目されます。 吸収力や発散力に優れていてもメンテナンスが必要になればコストが高くなります。メンテナンス不要な制震ダンパーを選ぶことが大事です。

制震ダンパーの目的

地震のエネルギーを吸収したり、分散したり、発散したりして建物の揺れを弱めるのが制震ダンパーの目的です。 制震ダンパーは、木造りの家の梁や柱の接合部分に取り付けることで地震のエネルギーを低減するものです。

吸収したり、分散したり、発散したりする機能を高めるためには、正しい箇所に取り付けることが大事になります。制震ダンパーは車のクッション装置として使われるアブソーバーのような働きをします。

オススメの制震ダンパー

制震ダンパーには、鋼材ダンパー・オイルダンパー・ゴムダンパーがあります。鋼材ダンパーは金属を使ったダンパーで金属が曲がるときのエネルギーで揺れを吸収する仕組みです。簡単な構造のためメンテナンスが必要ありません。

オイルダンパーは、オイルの移動で揺れを吸収する仕組みです。オイルを使用するため漏れなどのメンテナンスが必要になります。メンテナンスが不要で繰り返しの揺れに強いゴムダンパーはおすすめです。

特徴を押さえて地震に強い家を建てよう

地震対策には耐震・免震・制震の工事の種類があります。耐震工事は、強い揺れでも建物が倒壊しないようにする技術で、免震工事は、装置によって地震の揺れを建物に伝わらないように分散させる技術です。

制震工事は、ダンパーなどで地震の揺れの吸収と弱める技術です。耐震・免震・制震にはそれぞれにメリット・デメリットがあります。耐震・免震・制震の特徴とメリット・デメリットを理解し、地震に強い家を建てるようにしましょう。

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